学部・大学院区分学部
科目区分基礎セミナー
First Year Seminar
科目名 【日本語】基礎セミナーA
科目名 【英語】First Year Seminar A
主担当教員 【日本語】中澤 巧爾
NAKAZAWA Koji
主担当教員 【英語】NAKAZAWA Koji
単位数2
開講期・開講時間帯Ⅰ 月曜日 5時限
I Mon 5
対象学年1年
1


本授業の目的およびねらい
本授業科目は,初年次生を大学教育へ導入し,自立した学習能力を身につけるとともに,文・理に共通した基礎的学力や技能を養うために,多面的な知的トレーニングによって,コモンベーシックとしての読み,書き,話す能力のかん養を図るとともに,真理探究の方法と面白さを学ぶことが目的である。
セミナーのテーマ:パラドックスを味わう
哲学、数学、社会学など様々な分野の種々のパラドックスを観賞し、それらの調査・分析・議論を通して、科学における論理的な思考や議論を体験することを目的とする。
教科書・テキスト
とくになし。
注意事項
本授業に関する参照Webページ
http://www.sqlab.jp/~nakazawa/lectures/2020/kisosemi/
担当教員からのメッセージ
Courses designed to develop students' capabilities in the basic disciplines of reading, writing, and speaking through wide-ranging intellectual training and to help students learn both how to pursue truth and how interesting such an activity can be.

大昔から現在に至るまで、幅広い分野においてパラドックスが見出され議論の種になっています。
一つの理由は、正しいと考えられている論理的・科学的な推論から、全く正しいとは思えない奇妙な帰結が得られることが人々の知的好奇心を刺激するからですが、もう一つの重要な理由として、パラドックスの発見が科学の大きな発展のきっかけになることが挙げられます。科学の理論から論理的な推論を行なうことによって直観的におかしな結論が得られた場合、それは、正しいと信用されてきた理論の瑕疵を原因としているかもしれないのです。

論理とは正しいとされる仮定から正しい結論を導くための「ルール」であり、その推論の過程は誰もが当然正しいと納得するものでなければいけません。しかし、多くのパラドックスが示しているとおり、論理的な推論は必ずしも容易ではなく、直観や先入観に簡単に影響されねじ曲げられてしまいます。
本セミナーでは、様々な分野で見出された奇妙なパラドックスを観賞して楽しむとともに、その内容を分析し議論することを通して、論理にもとづく科学的議論の方法を学ぶことを目的とします。

とくに前提知識は仮定しませんが、哲学的な内容に興味を持っていることを期待します。(担当教員は哲学の専門家ではありません。)