本授業の目的およびねらい | | 本授業科目は,人文・社会科学系分野の諸現象について,それらの諸現象を学際的,総合的に分析,把握する能力を育むとともに,他の学問分野との関連性について理解することが目的である。
具体的には、人類の歴史において「生」と「死」が意味してきたこと──それらの価値、魅力、脅威など──の総合的な理解をめざす。
この授業を通して、上記の事象を文献にもとづいて理解し、自らの生および死と関連付けて考察する能力を身につける。 |
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教科書・テキスト | | 教科書は指定しない。適宜、資料を(主に電子データで)配布する。 |
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注意事項 | | 授業の内容は自分の頭でよく考えることを要求するので、授業時間内で完全に理解することは難しいだろう。授業後、ノート整理などを通して、反復的に考察し理解を深める必要がある。 |
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本授業に関する参照Webページ | | |
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担当教員からのメッセージ | | This course is one of the courses that provide students with the skills required to analyze and understand phenomena in the humanities and social sciences in an interdisciplinary, comprehensive fashion, promoting an understanding of their relationships to other fields of study. This course focuses on the meanings of life and death in the history of human thought.
「死にたい奴から前に出ろ」と言ったのは、たしか『北斗の拳』か『魁!男塾』の登場人物だったと思う。悪役が手始めにひとり善玉を血祭りに上げ、そのうえで、「俺と闘うとこうやって死ぬことになるが、それでも俺と闘いたい奴は出てこい」と募るのがこのセリフである。しかし誰もこの募集に応じない。ケンシロウの生きる世界も、また男塾塾長江田島平八の支配する世界も、生はきわめて困難で苦しく、死んだ方がましに思える。それでもなお、登場人物たちは生にしがみつく。なぜか。
この授業は、生と死について考えるために、上記の問い、すなわち「死ぬ方が幸福なときになぜ死をためらうのか」をひとつの手がかりとして検討を行う。いわゆる「死生学(thanatology, death studies)」の対象領域を多く扱うことになる。しかし、医療倫理や生命倫理に重きを置く我が国の標準的な死生学の授業と異なり、この授業は「死の哲学」と呼ばれるような、哲学的、とくに形而上学的、宗教哲学的、或いは倫理学的な話題が中心となる。担当者はインド哲学の教員なので、インドや仏教の話が多くなるだろう。 |
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