学部・大学院区分教育学部
時間割コード0221215
科目名 【日本語】人間形成学講義Ⅳ
科目名 【英語】Lecture on Philosophy of Human Becoming 4
コースナンバリングコード
担当教員 【日本語】松下 晴彦 ○
担当教員 【英語】MATSUSHITA Haruhiko ○
単位数2
開講期・開講時間帯春 月曜日 2時限
Spring Mon 2
対象学年1年
1
コース・専攻等
コース専門科目(国際社会文化コース)
必修・選択
選択必修


授業の目的 【日本語】
この授業では、人間形成学における主要な課題、「国家と教育」「個人と社会」「心の習慣」「価値(社会的正義)の教育」「認識(論理と判断)の教育」に対する関心を深め、それらを探究するための知見と方法を学ぶことを目的とする。この目的のために、今期は、アメリカ教育の軌跡と文化政治学を題材に授業を展開する。具体的には、20世紀初頭から現代に至るアメリカの政治、経済、文化、教育の諸相のなかに、人間形成に関する基本的な考え方(哲学、思想)、個と社会に関する考え方を学ぶ。具体的な題材として、アメリカ民主主義の展開と変遷、イデオロギーの対立(保守とリベラル)、自由主義と共同体主義の対立、アメリカの統合原理(多様性の中の統一)、コミュニティ概念、人間関係資本・社会資本の捉え方、国際関係・外交、普遍主義的な考え方と多文化主義・相対主義的な考え方などを取りあげ、時系列的にまた同時代的に学んでいく。
授業の目的 【英語】
Lecture on Philosophy of Human Becoming 4 In this course, we will focus on the basic issues in human becoming through analyzing conceptions of “state and education,” “individuals and society,” “habits of mind,” “educational values and social justice,” “theory of knowledge (logic and judgment),” and so on. The aim of this program is to deepen and learn the students’ basic knowledge and methods to explore them.For the above purpose, the classes will be developed on the subject of American thoughts, education, and cultural politics.
到達目標 【日本語】
この授業では、次のような知識や方法を身につけることを目標とする。1人間形成学における基本的な諸概念を学び、教育的価値や情報について、論理的批判的な考察をすることができる。2アメリカをはじめ諸外国の教育・社会・文化を理解するための情報の収集や、それらについて、分析的、批判的な探究をすることができる。3アメリカの歴史(政治、経済、社会、文化、教育)を通して、教育思想、教育哲学、教育制度・政策、資本主義社会の変遷とポスト資本主義社会の行方、それらの社会形態における教育のあり方について、基本的な知見と理解(枠組み)を得ることができる。
到達目標 【英語】
授業の内容や構成
I 市民社会の構築の時代1 アメリカ社会を考えるための視点と方法2 冷戦下の「アメリカ黄金時代」3 孤独な群衆:「孤独なボウリング」の文脈、系譜4 「偉大な社会」から公民権運動II 理想主義の展開-保守の復権の時代5 新連邦主義:「大きな政府」から「小さな政府」への転換6 レーガン政権:新保守主義の時代7 文化戦争の世紀末:アメリカの分裂・アメリカンマインドの終焉8 9/11をめぐる政治哲学III 文化戦争の新展開-市民社会再編の時代9 No Child Left Behind法がもたらしたもの-ESSAまで10 孤独な個人主義とセキュリティ・パラノイヤ11 プラグマティストとしてのオバマ12 アメリカ政治地図の世代論分析:ミレニアム世代13 アメリカの政教分離と宗教地図の変遷14 アメリカの民主主義と熟議民主主義15 トランプの時代とこれからの時代まとめ
履修条件・関連する科目
歴史や哲学、思想などに興味をもっていること。できれば少人数で開講し、受講生の関心に即して、ディスカッションの形式で進めたい。
成績評価の方法と基準
本授業では、次の方法で評価する。1 レポート試験:授業中に提示された課題について、論述する(80%)。2 授業中に適宜、実施のリアクション・ペーパー(20%)。評価の基準総点60点(100点満点)以上を合格とする。
教科書・テキスト
必要に応じて、授業内に参考文献を指示する。
参考書
授業中に適宜、提示する。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
注意事項
先ずは講義形式で実施するが、受講生による議論もできるように工夫するので、積極的な受講を期待する。
他学部生の受講の可否
3年生以上可
授業開講形態等
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置