学部・大学院区分 | | 多・博前 | | 時間割コード | | 3212037 | | 科目区分 | | B類(講究) Category B | | 科目名 【日本語】 | | 代数学講究1 | | 科目名 【英語】 | | Seminar on Algebra 1 | | コースナンバリングコード | | | | 担当教員 【日本語】 | | | | 担当教員 【英語】 | | | | 単位数 | | 4 | | 開講期・開講時間帯 | |
| | 授業形態 | |
| | 学科・専攻 | | | | 必修・選択 | | | |
授業の目的 【日本語】 | | テーマ:対称関数とその広がり
この少人数クラスでは,対称関数(特にSchur関数やその一般化)の理論や,関連するYoung図形などの組合せ論,対称群や古典群などの表現論などについて学習・研究を進める.また,本や論文を読む力, 考える力, 議論する力を養う.
Theme: Symmetric functions and related topics
This course (small group class) deals with the theory of symmetric functions and related combinatorics and representation theory. It also develops reading, critical thinking and discussion skills.
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| | 授業の目的 【英語】 | | | | 到達目標 【日本語】 | | この少人数クラスでは,対称関数の理論の基礎を習得すること,対称関数と関連する諸分野との関係を理解することを到達目標とする. |
| | 到達目標 【英語】 | | | | 授業の内容や構成 | | 対称式(変数の置換に関して不変な多項式)やその無限変数版である対称関数は,数学の多くの場面に現れる基本的な対象である.特に,Schur関数と呼ばれる対称式(関数)は,表現論や組合せ論をはじめ,多くの分野において重要な役割を果たしている.例えば,次のような形で現れている.
・一般線型群の既約表現の指標,
・対称群の既約指標の値の母関数,
・半標準盤と呼ばれる組合せ論的対象の母関数,
・グラスマン多様体のコホモロジー環の基底,
・アフィンLie代数のある種の表現の基底,
・KP階層と呼ばれるソリトン方程式(微分方程式系)の解,
・円周上の自由電子の波動関数,...
そして,このように Schur関数が多くの側面をもつことから,その相互関係を通して多くの実りある結果が得られている.また,それぞれの側面からSchur関数の一般化や変種が考えられ,現在でも活発に研究が進められている.
この少人数クラスは,基本的には毎週3時間程度(時間は参加者数に依る)輪講形式で行い,休暇中は開講しない.対称関数の予備知識がない場合は参考書の [1] の Chapter I,[2] の Chapter 7,[3] の第 9 章などに基づいて,対称関数の理論の基礎と関連するYoung図形などの組合せ論,対称群や古典群などの表現論を学習する.その後は,各自が選んだテーマに関する発表を中心とする.また,表現論,組合せ論などの予備知識がある場合は,春学期から予備知識を生かして各自が選んだテーマを扱う.具体的な内容やテキストなどは参加者と相談の上決定する.
時間外には,セミナーの準備も含め自主的な学習,研究が必要である.
Symmetric functions appear in many areas of mathematics and physics. In particular, Schur functions plays an important role in many branches such as representation theory and combinatorics. They describe
- the irreducible characters of general linear groups,
- the irreducible characters of symmetric groups,
- the generating functions of semistandard tableaux,
- the Schubert basis of the cohomology ring of Grassmann varieties,
In this course, we meet every week (except for summer, winter, and spring vacations). We start with studying the basics of the theory of symmetric functions and related combinatorics and representation theory based on Chapter I of [1], Chapter 7 of [2], or Chapter 9 of [3].
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| | 履修条件 | | レベル1の知識(学部3年生までに学習する程度のもの)があれば十分である.特に,線型代数や群論などの基礎をしっかりと理解していればよい.
This course will be in Japanese. |
| | 関連する科目 | | | | 成績評価の方法と基準 | | 少人数クラスにおける発表内容,学習・研究を総合評価する.対称関数の理論の基礎を習得し,その内容を正しく説明できることを合格の基準とする. |
| | 教科書・テキスト | | テキストは参加者と相談の上決定するが,テキストの候補として以下を挙げておく.
*[1] I. G. Macdonald, Symmetric Functions and Hall Polynomials, 2nd ed., Oxford Univ. Press, 1995.
*[2] R. P. Stanley, Enumerative Combinatoris II, Cambridge Univ. Press, 1999.
*[3] 岡田 聡一,古典群の表現論と組合せ論(上・下),培風館,2006.
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| | 参考書 | | [4] A. Lascoux, Symmetric Functions and Combinatorial Operators on Polynomials, Amer. Math. Soc., 2003.
[5] W. Fulton, Young Tableaux, Cambridge Univ. Press, 1997.
[6] 三輪 哲二,神保 道夫,伊達 悦朗,ソリトンの数理,岩波講座応用数学,岩波書店,2007.
[7] 白石 潤一,量子可積分系入門,サイエンス社,2003.
[8] L. Manivel, Symmetric Functions, Schubert Polynomials and Degeneracy Loci, Amer. Math. Soc., 2001.
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| | 課外学習等(授業時間外学習の指示) | | | | 注意事項 | | | | 他学科聴講の可否 | | | | 他学科聴講の条件 | | | | レベル | | | | キーワード | | 対称関数,Schur 関数,Young 図形,対称群の表現論 |
| | 履修の際のアドバイス | | 表現論側にシフトする,あるいは組合せ論側にシフトするなど,受講者の予備知識,希望などに応じて対応することができるので,オフィスアワー,メールなどでの相談を歓迎する. |
| | 授業開講形態等 | | | | 遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 | | | |
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