時間割コード3400079
科目区分Ⅰ類科目
Type 1 Subjects
科目名 【日本語】メソ気象学
科目名 【英語】Mesoscale Meteorology
コースナンバリングコードENV116041J
担当教員 【日本語】篠田 太郎 ○
担当教員 【英語】SHINODA Taro ○
単位数2
開講期・開講時間帯春 火曜日 2時限
Spring Tue 2
対象学年1年
1
授業形態講義
Lecture
専攻
地球環境科学専攻
Department of Earth and Environmental Sciences


授業の目的 【日本語】
水の相変化を伴う大気熱力学・力学過程を理解し、実際の降水現象を物理的に理解することを目的とする。災害に繋がる気象現象である大雨、突風(竜巻)、雹、雷とはどのような現象で、どのように発生するのか、これらの現象をどのように観測・予測するのかという点について、これまでの研究を概観するとともに最新の研究状況についても紹介する。
また、修士論文の執筆に役立てるために、レポートを課すことで、きちんと考えて文章を書くことを身に付けてもらう。講義1回分を使って研究発表の方法についてのレクチャーと実践を行う。
授業の目的 【英語】
到達目標 【日本語】
到達目標 【英語】
授業の内容や構成
本講義では、メソスケールの気象現象を理解するための雲力学(cloud dynamics)と雲物理学(cloud microphysics)の基礎を概観するとともに、実際の降水現象への適用についての説明を行う。最初にメソスケールの現象を概観する。講義の前半で、大気の熱力学と雲・降水粒子を理解するための雲微物理過程の講義を行う。これらの基礎的な講義の後に、実際の現象である積雲・積乱雲・降水システムなどについて、前半の講義の内容を適用しながら理解することを試みる。最後に、降水システムを理解するための手段として、気象レーダによる観測手法と雲解像数値モデルの概要についての説明を行う。
講義に使用する講義資料(スライドの一部)を印刷し、講義時に配布する。

授業計画
(1) はじめに(1回)
・ 講義の流れ・目的の紹介
・ メソスケールについての説明
(2) 乾燥大気・湿潤大気の熱力学(4回)
・ 温位・仮温位・相当温位・安定度・CAPEなどについての説明
(3) 雲微物理過程(2回)
・ 雲粒と雨滴
・ 様々な固体粒子(氷晶・雪片・霰・雹)
(4) 研究発表についてのレクチャーと発表練習(1回)
(5) 積雲・積乱雲の力学(2回)
・ 浮力
・ 降水セルの一生
・ 積乱雲内部の気流場
・ スーパーセル
・ 雷の発生機構
(6) メソ降水系の力学(2回)
・ 対流性降水域と層状性降水域
・ 線状降水帯の走向と大気環境場
・ 長時間降り続く雨(線状降水帯)
(6) 降水系の観測(1回)
・ ドップラーレーダ・偏波レーダによる降水系の観測
(7) 数値モデルによる降水系の表現(2回)
・ 雲解像モデルによる降水系の数値シミュレーション
履修条件・関連する科目
成績評価の方法と基準
講義への参画状況(質問などの積極性を特に評価する)と不定期に課すレポートにより評価する。
教科書
特に定めない。
参考書
・一般気象学[第2版](小倉義光, 東京大学出版会, 1999)
・メソ気象の基礎理論(小倉義光, 東京大学出版会, 1997)
・Cloud Dynamics second edition (R. A. Houze, Academic Press, 2014)
・Storm and Cloud Dynamics second edition (W. R. Cotton, G. H. Bryan, S. C. van den Heever, Academic Press, 2011)
* Cloud Dynamics second edition (R. A. Houze, Academic Press, 2014)
* Storm and Cloud Dynamics second edition (W. R. Cotton, G. H. Bryan, S. C. van den Heever, Academic Press, 2011)
課外学習等(授業時間外学習の指示)
注意事項
授業言語 (資料)
一部英語
Partially in English
授業言語 (口頭)
日本語のみ
Japanese only
英語の質問への対応
Available
授業開講形態等
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置