授業の目的 【日本語】 | | 本講義は、民法第1編「総則」のうち、第1章および第5章~第7章を対象とする。 本講義で扱う内容は、私法に関する最も基本的な制度であり、民法にとどまらず私法一般の理解の基盤となるものである。特に、私法の基本原理、意思表示および法律行為、代理、時効について正確な理解を定着させることは不可欠であり、本講義は一方的な説明にとどまらず、受講者の理解度を確認しながら進める。 本講義の内容は、「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえて構成されている。 |
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授業の目的 【英語】 | | |
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到達目標 【日本語】 | | (1)民法の基本原則、私法の中での民法の位置づけ、民法の全体像を理解する。 (2)意思表示や法律行為(成立、解釈、効力)を理解する。 (3)代理制度の趣旨や仕組みを理解する。 (4)時効制度の趣旨や仕組みを理解する。 (5)以上において得られた知識を具体的な問題に当てはめることができる。 (6)総則領域の法的問題に関する具体的な紛争について,自分で法律論を展開することができる。 |
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到達目標 【英語】 | | |
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授業の内容や構成 | | 1
ガイダンス ( 4/27 )
1.ガイダンス 2.文献・判例の情報収集方法 3.民法の基本原則 4.民法の構成 5.民法総則の意義
該当箇所を予習し、質問に答えられるようにしておくこと(以下同じ)。
2
法律行為(1)序論 (5/11)
1.意思能力 2.法律行為の種類、意思表示の構造、法律行為の解釈 3.意思表示の効力発生
3
法律行為(2)心裡留保、虚偽表示 (5/18)
1.心裡留保・虚偽表示の意義 2.心裡留保・虚偽表示と第三者
4
法律行為(3)94条2項類推適用 (5/25)
1.94条2項類推適用の類型
5
法律行為(4)錯誤① (6/1)
1.錯誤の定義、種類 2.錯誤の要件(総論) 3.錯誤の効果
6
法律行為(5)錯誤② (6/8)
1.錯誤の要件(各論)
7
法律行為(6)詐欺・強迫 (6/15)
1.詐欺・強迫の要件と効果 2.第三者との関係
8
法律行為(7)内容的有効要件 (6/22)
1.法令違反、公序良俗違反
9
法律行為(8) (6/29)
1.無効と取り消し 2.条件と期限
10
代理(1)代理総論・有権代理 (7/6)
1.代理制度の意義 2.代理の種類 3.代理の要件
11
代理(2)無権代理① (7/13)
1.無権代理行為の効果 2.無権代理人の責任 3.無権代理と相続
12
代理(3)無権代理② (7/18)
1.無権代理と相続の続き
13
代理(4)無権代理③ (7/20)
1.表見代理の類型 2.表見代理の効果
14
時効(1) (7/27)
1.時効制度の趣旨 2.時効の完成
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時効(2) (8/3)
1.時効障害 2.時効の援用・放棄
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期末試験・講評
事例問題を中心とした筆記試験による最終試験とその試験に関する講評を行う。
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履修条件・関連する科目 | | |
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成績評価の方法と基準 | | (1)小テスト(20%) (2)質疑応答における対応(10%) (3)レポート課題(30%) (4)期末試験(40%) 以上を総合的に評価する。 到達目標(1)〜(4)の達成は主に小テスト及び質疑応答にによって確認し、到達目標(5)(6)の達成は主に レポート課題及び期末試験によって確認する 。 ※コロナウイルスの影響による授業方法の変更により、評価方法を変更しました。変更の内容については、第1回講義にて改めてアナウンスします。 |
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教科書・テキスト | | 教科書は指定しない。 講義においてはレジュメを配布する。 |
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参考書 | | 山野目章夫『民法概論1 民法総則』(有斐閣、2017) 佐久間毅『民法の基礎1 総則〔第5版〕』(有斐閣、2020.4刊行予定) 四宮和夫=能見善久『民法総則〔第9版〕』(弘文堂、2018) 中舎寛樹『民法総則〔第2版〕』(日本評論社、2018) 佐久間毅=石田剛=山下純司=原田昌和『民法Ⅰ 総則〔第2版補訂版〕』(有斐閣、2020) その他の概説書・体系書については、講義の中で説明する。 判例に関しては、潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅱ〔第8版〕』(有斐閣、2018)を用意しておくこと。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) | | 1.事前学習 事前にレジュメを配布するので、該当箇所の教科書を予め読んだ上で、レジュメに沿って予習をしておくこと。 2.事後学習 毎回復習をし、理解を定着させること。 |
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注意事項 | | レポート提出に関して、他人のレポートを写すなどの行為は不正行為とみなすので、注意すること。 やむをえず欠席をする場合には,事前に本人がメールで連絡をすること。 無断欠席は減点の対象とする。 3分の1以上の回数を欠席した者には期末試験の受験を認めない。
名古屋大学におけるCOVID-19問題についての下記の指針を参照すること(とくに「5.学生の入構制限」に注意)。 http://www.law.nagoya-u.ac.jp/_userdata/20200409shishin2.pdf (なお、「方針」における警戒カテゴリー・レベルは更新される—上記のものはあくまで4月9日現在のものである—ので、名古屋大学HP(トップページ)にある「新型コロナウィルス感染症(COVID‐19)における名古屋大学の活動方針」を随時確認するようにすること。) |
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授業開講形態等 | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 | | |
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