学部・大学院区分法・専学
時間割コード9310900
科目区分法律基本科目(必修)
Basic Law Courses
科目名 【日本語】民法基礎Ⅱ
科目名 【英語】Civil Law Ⅱ
担当教員 【日本語】栗田 昌裕 ○
担当教員 【英語】KURITA Masahiro ○
単位数2
開講期・開講時間帯春 火曜日 3時限
Spring Tue 3
対象学年1年
1
授業形態演習
Lecture


授業の目的 【日本語】
民法第一編総則第二章に規定されている「人」、および民法第四編親族に規定されている法制度を中心に、以下の内容を講義する。
(1) 人
(2) 婚姻法
(3) 親子法(親権を含む)
(4) 後見・保佐・補助
本講義では基礎的な制度理解を中心とするが、親族法は相続法とも関係が深い領域であり、両分野の学習を求める。 なお、本授業は、『法科大学院における共通的な到達目標』を踏まえつつ、具体的授業内容を設定している。
授業の目的 【英語】
到達目標 【日本語】
(1)権利義務主体としての「人」概念を理解する。
(2)制限行為能力制度を理解する。
(3)婚姻法とこれに関連する諸制度を理解する。
(4)親子法とこれに関連する諸制度を理解する。
(5)上記で得られた知識を具体的な問題に当てはめることができる。
(6)人や家族関係に関する具体的な紛争について、自分で法律論を展開することができる。
以上により、人及び親族に関する法制度の全体構造を理解する。
到達目標 【英語】
授業の内容や構成
回 / テーマ / 講義内容 / 授業時間外の学修活動 / 関連ページ

1
親族法総論(4/28)
1.本講義に必要な法律文献・情報の収集方法について学習する。 2.「人」「親族」の概念を理解する。 3.財産法と家族法との間の、規定や解釈に関する違いを理解する。 4.通常の民事事件に対する家事事件の特徴を学ぶ。
1.左記の各事項について教科書等で予習すること。
2.授業内容について教科書等で確認し、具体的な事例への適用を練習すること。
以下同じ。

2
人、住所、不在者の財産管理、失踪の宣告(5/12)
1.民法上の「人」
2.民法上の「住所」
3.不在者の財産管理制度
4.失踪宣告制度
上記の各概念又は法制度について学習する(以下同じ)。
婚姻届
離婚届
出生届
死亡届
認知届
養子縁組届
養子離縁届

3
後見、保佐、補助(5/19)
1.制限行為能力
2.意思無能力

4
扶養(5/26)
1.扶養
2.扶助

5
婚姻の成立(1)(6/2)
1.婚姻意思
2.婚姻障害
3.婚姻の無効原因
4.婚姻の取消原因

6
婚姻の成立(2)(6/9)
1.身分関係
2.財産関係

7
婚姻の解消(1)(6/16)
1.協議離婚
2.調停離婚
3.裁判離婚

8
婚姻の解消(2)(6/23)
1.身分関係
2.財産関係
3.親権又は監護権の帰属

9
実親子関係(6/30)
1.母子関係
2.認知
3.準正

10
嫡出推定(7/7)
1.嫡出推定
2.嫡出否認
3.「推定されない嫡出子」
4.「嫡出推定の及ばない子」

11
親権(1)(7/14)
1.親権(身上監護権・財産管理権)
2.親権の帰属
3.親権の行使方法
4.法定代理人の利益相反行為
5.親権等の停止又は喪失

12
親権(2)(7/21)
同上

13
養親子関係(1)(7/28)
1.養子縁組の要件効果
2.成年養子と未成年養子
3.特別養子縁組の要件効果
4.離縁

14
養親子関係(2)(8/4)
同上(ただし、特別養子縁組制度に関連して児童虐待防止に関する法制度に言及することがある)

15
法人(8/11)
1.法人制度の概要
2.法人と組合
3.社団法人と財団法人
4.理事の代表権
5.法人の不法行為

16
学期末試験・講評
1.持込禁止 2.六法貸与 3.定期試験期間に実施する
※定期試験の実施の可否及び方法については未定です。実施が不可能な場合には、成績評価において定期試験を代替する措置を行います。

履修条件・関連する科目
なし
成績評価の方法と基準
※ 春学期は対面授業を行わないことになりました。これに伴い、例年行われて来た「中間的な理解度確認テスト」は実行不可能になることが予想されます。代替手段についてはCanvasシステムを通じて提供される「クイズ」を検討中です。
①クイズ(到達目標(1)~(5))
②学期末試験(到達目標(1)~(6))
「クイズ」(40%)と学期末試験(60%)によって評価する。なお、クイズは到達目標(1)乃至(5)に、学期末試験は到達目標(1)乃至(6)に各対応する。合否の判断は名古屋大学の評価基準に基づいて行う。
教科書・テキスト
特定の教科書は指定しない。
参考書
※ 遠隔授業への移行に伴い、以下の2冊を基本的な参考書として指定します。予習復習の際には信頼できる教科書を必ず参照し、授業を補完して下さい。
佐久間毅『民法の基礎1』(有斐閣・2018)
前田陽一ほか『リーガルクエスト民法Ⅵ〔第5版〕』(有斐閣・2019)
※ 以下は基本的な判例集であり、副読書です。
潮見佳男=道垣内弘人編『民法判例百選Ⅰ〔第8版〕』(2018年・有斐閣)
水野紀子=大村敦志編『民法判例百選Ⅲ〔第2版〕』(2018年・有斐閣)
課外学習等(授業時間外学習の指示)
「ページ」欄記載の講義内容を参照し、該当する領域を広く教科書等で予習すること。また、授業内容について必ず教科書等で確認し、復習すること。
注意事項
授業時間中にCanvasシステムを通じて行われる「クイズ」への回答を出欠確認に使います。講義を3分の1以上「欠席」した学生は学期末試験の受験を認めません(学生便覧も参照のこと)。
名古屋大学におけるCOVID-19問題についての下記の指針を参照すること(とくに「5.学生の入構制限」に注意)
http://www.law.nagoya-u.ac.jp/_userdata/20200409shishin2.pdf
※「方針」における警戒カテゴリー・レベルは更新される(上記のものはあくまで4月9日現在のものである)ので、名古屋大学HP(トップページ)にある「新型コロナウィルス感染症(COVID‐19)における名古屋大学の活動方針」を随時確認するようにすること。
授業開講形態等
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置