授業の目的 【日本語】 | | 民法第3編「債権」第1章「総則」(第3節「多数当事者の債権及び債務」および第7節「有価証券」を除く。)・第2章「契約」を解説する。借地借家法等主要な特別法についても,必要に応じて取り上げる。 授業は,講義形式と双方向形式とを併用して進める。講義形式を通じて,基本的知識の概要を伝えたうえで,双方向形式を通じて,知識の定着を図ると共に具体的な事例に対応する能力を修得する。 なお,本講義の内容は,「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえつつ,民法改正を反映させたものである。 |
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授業の目的 【英語】 | | |
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到達目標 【日本語】 | | 民法第3編「債権」第1章「総則」(第3節「多数当事者の債権及び債務」および第7節「有価証券」を除く。)・第2章「契約」ならびに借地借家法等主要な特別法の規律やそれに関する判例・学説の議論を理解する。 1.を踏まえて,比較的単純な事案を法的に処理し,それを文書化することができる。 |
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到達目標 【英語】 | | |
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授業の内容や構成 | | 1
債権法概論・債権の目的 (10/5)
ガイダンス 民法第3編「債権」第1章「総則」・第2章「契約」 に定められた規律の全体像 債権・債務の意義および構造 債権の目的
講義資料等を参照しながら,チェックシート記載の事項について予習してくること(以下,各回につき同じ。)。
2
債権の効力・履行請求権 (10/5)
債権の効力 履行請求権の意義とその限界
3
履行補助者・債務不履行総論・同時履行(10/12)
債務の履行にあたっていわゆる履行補助者を用いたときの法律関係 債務不履行の意義 債務不履行があった場合に債権者に認められ得る法的手段 同時履行の抗弁権 いわゆる不安の抗弁権 いわゆる事情変更の原則
4
債務不履行による損害賠償(1)(10/12)
債務不履行による損害賠償請求権の要件
5
債務不履行による損害賠償(2)(10/19)
債務不履行による損害賠償請求権の要件のうち,とりわけ損害および因果関係要件に関する議論
6
債務不履行による損害賠償(3)(10/19)
賠償額減額事由 賠償額の予定 賠償者代位
7
契約の解除・危険負担(10/26)
契約の解除 危険負担
8
小テスト・事例検討(1)(10/26)
前回までに学修した内容について,小テストを行う。 前回までに学修した内容について,事例の検討を通じて理解を深める。
9
責任財産保全制度総論(11/2)
責任財産保全制度に関する民法の規律の全体像
10
債権者代位権(11/2)
債権者代位権の意義,要件,効果
11
詐害行為取消権(1)(11/9)
詐害行為取消権の意義,要件
12
詐害行為取消権(2)(11/9)
詐害行為取消権の効果
13
弁済(1)(11/16)
弁済の意義 弁済の提供・受領遅滞・弁済供託 弁済の充当および弁済の場所・時間・費用・証拠 代物弁済
14
弁済(2)(11/16)
弁済の当事者 弁済者代位
15
弁済(3)(11/23)
受領権限を有しない者に弁済がされた場合の法律関係(表見受領権者に対する弁済を含む)
16
相殺・その他の債権消滅原因(11/23)
相殺の意義・要件および効果 更改,免除,混同
17
債権譲渡(1)(11/30)
債権の譲渡性とその制限 債権譲渡の「対抗」
18
債権譲渡(2)(11/30)
債権譲渡と債務者の抗弁 将来債権譲渡・債権譲渡担保
19
債務引受・契約上の地位の移転(12/7)
債務引受 契約上の地位の移転
20
小テスト・事例検討(2)(12/7)
前回までに学修した内容について,小テストを行う。 前回までに学修した内容について,事例の検討を通じて理解を深める。
21
契約の一般原則・契約の成立と内容(12/14)
契約の一般原則 契約の成立 定型約款 第三者のためにする契約 いわゆる「契約締結上の過失」 典型契約の種類および典型契約の規定がもつ意義
22
売買(1)(12/14)
売買契約の成立・効力発生・終了 売買契約における債権債務関係
23
売買(2)・交換・贈与(12/21)
売買契約における債権債務関係のうち,特に契約不適合責任 交換契約の成立・効力発生・終了および債権債務関係 贈与契約の成立・効力発生・終了および債権債務関係
24
消費貸借(12/21)
消費貸借契約の成立・効力発生・終了および債権債務関係
25
賃貸借(1)(1/7)
賃貸借契約の成立・効力発生・存続・終了 賃貸借契約における債権債務関係
26
賃貸借(2)(1/7)
賃貸借契約における賃貸人たる地位の移転 賃貸借契約における賃借人たる地位の移転・転貸借 債務不履行・承諾なき賃借権譲渡・転貸による契約の終了 賃借権に基づく返還請求権・妨害排除請求権
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使用貸借・雇用・請負(1/18)
使用貸借契約の成立・効力発生・存続・終了および債権債務関係 役務提供契約に関する民法の規律の全体像 雇用契約の成立・効力発生・存続・終了・債権債務関係 請負契約の成立・効力発生・終了・債権債務関係 請負契約における仕事の目的物についての所有権の帰趨
28
委任・寄託(1/18)
委任(準委任)契約の成立・効力発生・存続・終了・債権債務関係 寄託契約の成立・効力発生・存続・終了・債権債務関係
29
組合・和解・終身定期金(1/25)
組合契約の成立・効力発生・存続・終了および債権債務関係 和解契約の成立・効力発生・終了および債権債務関係 終身定期金契約の成立・効力発生・存続・終了および債権債務関係
30
まとめ(1/25)
まとめ 補足
期末試験
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履修条件・関連する科目 | | |
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成績評価の方法と基準 | | 小テスト(20%),事例検討レポート(20%),期末試験(60%)に授業中の質疑応答の内容および出席状況(下記参照)を加味して評価する。 小テストは到達目標1.について,事例検討レポートは到達目標2.について,期末試験は到達目標のいずれもについて,その到達状況を確認するものである。 ※ 無断欠席(および連絡があっても正当事由のない欠席)は減点の対象とする。欠席の連絡はその理由とともにメールまたはCanvasのメッセージ送信機能を通じて行うこと。他人からの伝言は認めない。なお,授業を3 分の1以上欠席した受講者には,正当事由の有無を問わず,期末試験の受験を認めない。 |
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教科書・テキスト | | 授業は,あらかじめ配布する資料に従って進める。資料は「ページ」にリンクを記載するので,ダウンロードし,必要に応じて印刷すること。なお,チェックシートに記載した事項については,ランダムに指名して解答を求めることがあるので,解答を用意しておくこと。 |
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参考書 | | ※ 民法,とりわけ債権法は平成29年に大改正がされ,令和2年4月1日に施行された。教科書等についても,この改正への対応が進められているところであり,下記のリストは随時修正する(下記のリストに掲げた文献は,特に断りのない限り改正に対応済みである。)。
入門書 ( 債権総論 ) 栗田昌裕ほか(山本敬三監修)『民法4債権総論』(有斐閣・2018年)
入門書(民法全体) 潮見佳男『民法(全)』(有斐閣・第2版・2019年) 道垣内弘人『リーガルベイシス民法入門』(日本経済新聞出版社・第3版・2019年)
教科書(債権総論)
潮見佳男『プラクティス民法債権総論』(信山社・第5版・2018年)※ 潮見佳男『新債権総論Ⅰ・Ⅱ』(信山社・2017年) の学生向け版) 中田裕康『債権総論』 (岩波書店・第3版・2013年)※ 令和2年2月現在品薄のため改訂予定ありか?
教科書(契約法) 潮見佳男『基本講義債権各論Ⅰ契約法・事務管理・不当利得』(新世社・第3版・2017年) 中田裕康『契約法』(有斐閣・2017年)
判例集 中田裕康ほか編『民法判例百選Ⅱ』(有斐閣・第8版・2018年) 潮見佳男ほか編『新・判例ハンドブック 債権法Ⅰ・Ⅱ』(日本評論社・2018年) 松本恒雄=潮見佳男編『判例プラクティス民法I〜III』(信山社・2010年)※改正法対応版が2020年中に刊行予定。 田高寛貴ほか『民法③債権総論判例30!』(有斐閣・2017年)
演習書 沖野眞已ほか編著『民法演習サブノート210問』(弘文堂・2018年) 千葉恵美子ほか編『Law Practice 民法Ⅱ債権編』(商事法務・第4版・2018年)
平成29年改正に関する解説書 筒井健夫=村松秀樹編著『一問一答 民法(債権関係)改正』(商事法務・2018年) 潮見佳男ほか編著『Before/After民法改正』(弘文堂・2017年) 潮見佳男ほか編『詳解改正民法』(商事法務・2018年) 潮見佳男『民法(債権関係)改正法の概要』(きんざい・2017年) 大村敦志=道垣内弘人編『解説民法(債権法)改正のポイント』(有斐閣・2017年) |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) | | 事例検討レポートは別として(他人のレポートのコピー&ペーストは認めない。),グループでの予復習を推奨する。自分の思い込みによる間違いを正す機会を得られるのみならず,他人の疑問に答えようとするならばそれ相応の理解が必要となるため,より深い学修の機会を得られるからである。 |
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注意事項 | | (1)全ての授業を遠隔(Zoom)で行う。Zoomのリンクについては,各回の講義までに掲載するので,確認すること。 (2)ただし,他の対面授業を受講するために登校している学生は,第2講義室で受講することも可能である。その際には,以下の事項を遵守すること。 ・マスクを着用すること。 ・番号札の付された座席のみを使用すること。 ・自己が使用した座席の番号を記録しておくこと。 ・入退室の際には手指消毒や手洗いを行うこと。 ・体調に不安がある場合には登校しないこと。 なお,今後の感染状況によっては,第2講義室での受講ができなくなる可能性がある。 |
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授業開講形態等 | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 | | |
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