授業の目的 【日本語】 | | 刑事訴訟の基本的な場面ごとに,実務を実践するのに必要不可欠で,法曹三者が共通に身につけておくべき基本的知識・技法を修得させる。併せて,法律基本科目として学修した刑法・刑事訴訟法の理論的知識を実際の場面にあてはめて用いることにより,その定着と応用力の錬成を図る。 実務家教員と研究者教員の連携のもと,記録教材等を素材に,事実を見極めつつそれに対して法的判断を行い行為する法曹の実務を模擬体験させ,その結果について議論し,講評する。学期末に,まとめとして,模擬裁判を行う。 なお,本講義は,「法科大学院における共通的な到達目標」(各自習室に置いて ある閲覧用ファイル参照)を踏まえつつ,具体的講義内容を設定している。 |
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授業の目的 【英語】 | | |
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到達目標 【日本語】 | | 司法試験合格後予定される実務修習が円滑に開始でき,所定の期間で十分な成果をあげ得るよう,次の諸点を目標とする。 (1)刑事訴訟の基本的な場面ごとに裁判官,検察官,弁護士(弁護人)がなすべき訴訟活動について基本的知識を身につける。 (2)刑法,刑事訴訟法上の重要な法律要件とその立証,それに関わる事実の認定について基本的技法を身につける。 (3)刑法・刑事訴訟法の理論的知識を実際の場面で用いる応用力,発展的創造力を身につける。 (4)各場面においてなされるべき主張や事実認定について,説得的に論証し,議論することができる能力を身につける。 |
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到達目標 【英語】 | | |
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授業の内容や構成 | | 1
検察実務の基礎―捜査(1) 4月28日 (加藤)
事前配布の資料及び教材に基づき,捜査手続全般について学び,送致事件について勾留請求の要否判断,捜査方針の立て方,警察に対する補充捜査指揮等について検討する。28
事前配布教材の検討
2
裁判実務の基礎―令状審査 5月12 日 (棚村)
事前配布の教材を使用し,勾留の可否についての検討を中心に,令状審査の実際を学ぶ。
事前配付資料の検討
3
弁護実務の基礎ー総説 5月19日 (永井)
弁護人の役割を理解するとともに、模擬事例を基にして、被疑者段階の防御活動として身体拘束からの解放手続を学ぶ。
事前配布教材の検討
4
検察実務の基礎―捜査(2),事実認定 5月26日 (加藤)
事前配布の教材に基づき,勾留延長請求の要否を検討し,事実認定の在り方についての一般論を学ぶ。
事前配布教材の検討
5
裁判実務の基礎ー事実認定 6月2日 (棚村)
事実認定に関する基本概念や,証拠からの事実を推認する思考過程を学び,事実認定の本質を理解する。事例教材の検討を通じて,具体的な事実認定の手法を理解する。
事前配布資料の検討
6
弁護実務の基礎―捜査 6月9日 (永井)
模擬接見を実施し、その体験を通じて、接見交通権の意義等について理解を深める。また、弁護人の公判準備について学ぶ。
事前配布教材の検討
7
検察実務の基礎―事件処理 6月16日 (加藤)
検察官が終局処分を判断するための事実認定の在り方等について,具体的事例に即して検討する。
事前配布教材の検討
8
検察実務の基礎―公判準備 6月23日 (加藤)
事前配布の教材に基づき,検察官の公判準備活動,特に立証計画の策定について検討する。
事前配布教材の検討
9
裁判実務の基礎―公判(1) 6月30日 (棚村)
第1回公判期日以降の具体的な訴訟行為,訴訟手続の意義・役割や,それらがどのような根拠に基づいて行われているのかを理解する。
教科書の該当部分の検討
10
検察実務の基礎―公判(1) 7月7日 (加藤)
事前配布の教材に基づき,証人尋問,被告人質問,論告等検察官の公判活動について学ぶ。
事前配布教材の検討
11
弁護実務の基礎―公判 7月14日 (永井)
模擬事例を基に、証拠意見等、証人尋問等公判段階における弁護活動について学ぶ。
事前配布資料の検討
12
裁判実務の基礎―公判(2) 7月21日 (棚村)
証拠の類型に応じ,証拠能力付与のために必要な訴訟活動を,具体的に理解する。
教科書の該当部分の検討
13
裁判実務の基礎―公判準備手続 7月28日 (棚村)
公判前整理手続を中心とする公判準備手続の概要を学ぶ。公判前整理手続の立法趣旨,意義,目的を学び,通常刑事訴訟手続との相違を理解する。
教科書の該当部分の検討
14
弁護実務の基礎―整理手続と裁判員裁判 8月4日 (永井 )
通常の刑事手続との違いを意識しながら、公判前整理手続、裁判員裁判における弁護活動を学ぶ。
事前配布資料の検討
15
検察実務の基礎―公判(2) 8月11日 (加藤)
公判前整理手続及び裁判員裁判における検察官の活動と被害者参加を含む犯罪被害者等への対応について検討する。 模擬裁判の実施方法について説明する。
事前配布資料の検討
16
・期末試験 ・模擬裁判 アナウンスを参照 (全教員)
期末試験実施及び講評
第1審の公判手続について,特に公判手続の流れの理解と交互尋問手続の理解に主眼を置きつつロールプレイを行い,教員から講評を行う。
期末試験の講評は「ページ」にupする。 模擬裁判の詳細は、授業の途中で連絡し、随時準備をしてもらう。
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履修条件・関連する科目 | | 刑法基礎I,刑法基礎II,刑法演習,刑事訴訟法Ⅰ,刑事訴訟法Ⅱを履修していること。 |
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成績評価の方法と基準 | | 授業における発言・討論への参加(30%【模擬裁判分24%を含む】),提出課題等の評価(30%【模擬裁判分9%を含む】),学期末試験(40%) 学期末試験では到達目標各点の到達度を総合的に判定する。 提出課題等の評価では,主として到達目標(2)の点を中心に,他の諸点を含めた到達度を判定し,授業における発言・討論への参加では,到達目標(4)の点を重視しつつ,他の諸点も含めた評価をする。 |
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教科書・テキスト | | 「プラクティス刑事裁判 【平成30年版】 」(法曹会)及び「プロシーディングス刑事裁判 【平成30年版】 」(法曹会) 以上のほか,必要な記録教材の複写を貸与する。 |
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参考書 | | |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) | | 各講義回における担当教員の指示に従うこと(「ページ」に提示される事前配布資料や教科書の関連ページの読み込みなど) |
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注意事項 | | 模擬裁判については, アナウンスを参照 。 名古屋大学における COVID-19 問題についての下記の指針を参照すること(とくに「 5. 学生の 入構制限」に注意)。 http://www.law.nagoya-u.ac.jp/_userdata/20200409shishin2.pdf (なお、 「方針」における警戒カテゴリー・レベルは更新される―上記のものはあくまで 4 月 9 日現在の ものである―ので、名古屋大学 HP (トップページ)にある「新型コロナウィルス感染症( COVID ‐ 19 )に おける名古屋大学の活動方針」を随時確認するようにすること。) |
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授業開講形態等 | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 | | |
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