学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
教育学部
時間割コード
Registration Code
0200030
科目名 【日本語】
Course Title
人間発達科学入門
科目名 【英語】
Course Title
Introduction to Human Developmental Sciences
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
EDUCO2001J
担当教員 【日本語】
Instructor
柴田 好章 ○ 五十嵐 祐 中谷 素之 野村 あすか 狐塚 貴博 金子 一史 田附 紘平 光永 悠彦
担当教員 【英語】
Instructor
SHIBATA Yoshiaki ○ IGARASHI Tasuku NAKAYA Motoyuki NOMURA Asuka KOZUKA Takahiro KANEKO Hitoshi TAZUKE Kohei MITSUNAGA Haruhiko
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 水曜日 1時限
Spring Wed 1
対象学年
Year
1年
1
コース・専攻等
Subject
専門基礎科目(全コース共通)
必修・選択
Required / Selected
必修


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
本講義は、教育発達科学の入門講義として、人間の成長や発達、教育と学習の理論と実践、および教育学と心理学に関する基礎的な事柄について学び、人類と社会の調和的発展とウェルビーイングに貢献できる能力の育むための基礎知識を身につけることを目的とする。講義では、生涯にわたる人間の成長や発達、および教育や学習の過程を、社会文化的、歴史的、制度政策的、教育心理学的、臨床心理学的な観点から検討し、さらに教育内容や諸外国との比較分析をも含めて、総合的に考察する。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The purpose of this course is to introduce basic knowledge related to human development, theory and practice of pedagogy and learning, and educational science and psychology as Introduction to Human Development Sciences. By attending this course, students can acquire basic ability to contribute to the development dan well-being for human being and our society. In this course, students learn and discuss about human development and learning from different perspective such as socio-cultural, historical, psychological, and clinical psychological perspective.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
1.人間の成長や発達、教育と学習の理論と実践、および教育学・心理学に関する基礎的な事柄について学び、自身の関心に引き寄せて考えることができる。知見と方法を総合的に学び、豊かな視点を身につけることができる。
2.人間の成長発達と教育をめぐるさまざまな問題を研究の対象とする教育発達科学の基本的テーマ、概念、研究課題などについて学習し、批判的に論じたりすることができる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
前半は、心理学系の講義を毎週異なる担当者が実施します。以下の担当者とテーマを予定しています。

4月14日(水) 中谷素之 ガイダンス 心理学とは
自分のこころについて知ることは、相手や社会について知ることであり、未来を想うことにつながります。心理学の基本的な考え方、理解の方法について学びます。

4月21日(水) 五十嵐 祐 社会の中の「こころ」
私たち人間の考え方や行動は、個人を取り巻く社会や集団とのかかわりの中でさまざまに変化します。個人の「こころ」がもつ社会的な側面について、一緒に考えてみましょう。

5月12日(水) 田附紘平 心の多層性‐臨床心理学の視点から‐
これまで自分の気持ちが矛盾している、あるいはよくわからないと感じたことはありませんか。そうした心の不可解さと奥深さについて、心の多層性に着目しながら臨床心理学の立場からお話してみたいと思います。

5月19日(水) 光永悠彦 「心を測ることについて」
心理学では、質問紙やテストといった方法を用いて、人間の行動やふるまいを、さまざまな角度から測ろうとしてきました。心を測る方法やその限界について、計量心理学やテスト理論の知見に触れながら、その初歩をお話しします。

5月26日(水) 野村あすか 子どものこころを支えるために
子どもの「こころ」を理解し援助していくためには、どのような視点や姿勢が求められるでしょうか。学校現場での事例をもとに考えてみたいと思います。

6月2日(水) 狐塚貴博 臨床心理学とコミュニケーション
私たちは、日常生活のさまざまな場面で、他者と関わります。他者との関係を維持するためには、コミュニケーションが不可欠です。この講義では、臨床心理学の観点から、他者を理解するコミュニケーションのあり方についてお話ししたいと思います。

6月9日(水) 金子一史 遊戯療法
心理的な問題を抱えている子どもに対して、専門的な支援方法の一つである遊戯療法についてお話しします。

後半は、教育学系の講義を、柴田好章 が実施します。以下のテーマを予定しています。

6月16日(水)〜 6月23日(水) 柴田好章 教育における時間・空間の意味は?
〜学校の「相対的な地盤沈下」と「今、ここにいる、私たちの学び」〜
ICTの学校での活用が広がる中、学校でしかできない学びとは何かが問われています。
学校以外の教育の機会が充実する中にあって、学校でしかできない学びとはなんでしょうか。
時間と空間の共有を前提としてきた学校での学びの意味を問い直し、「今、ここにいる、私たちの学び」のあり方について考察します。
第1週:講義(一部に討論を含む)、第2週:演習〔「自分を綴る・自分を語る・自分を語り合う」〕

6月30日(水)〜7月7日(水) 柴田好章 教育の機会・教育の質とは?
〜COVIDとSUVIT(?)を通して考える〜
教育の機会を誰にも等しく保障することは、学校教育の要ですが、今日では「教育の機会」を「教育の質」として捉える考え方が広がってきました。しかし、質の高い教育、質の高い学びとは、何を意味しているのでしょうか? 一人一人の個性にもとづく教育は、近代の出発の時点から理想として語られてきましたが、課題の多くは今日まで残されています。SDGsで掲げられている「Inclusive and Equitable Quality Education」、新学習指導要領での「主体的・対話的で深い学び」、文科省が推奨する「誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学び」の意味について考察します。
第1週:講義(一部に討論を含む)、第2週:演習〔ポスターセッション〕

7月14日(水)〜7月21日(水) 柴田好章  教育改革の「落とし穴」
〜「発達の主体としての人間」と「制度としての学校」との矛盾〜
いつの時代にあっても、どこの地域にあっても、よりよい教育を求めて常に教育の改革(改善)にむけた努力が続けられてきました。教育の歴史は、教育改革の歴史であったともいえます。しかし、その多くは、なぜ成功しないのでしょうか?これまでの教育の悪い部分を取り除いて、よりよいもの(カリキュラム・教育方法・教材・制度など)を導入すれば、教育はよくなるはずではないのでしょうか?教育改革の「落とし穴」に注目し、より根本的な学校教育の矛盾について考察します。
第1週:講義(一部に討論を含む)、第2週:演習〔パネルディスカッション〕

7月28日(水) 柴田好章 「教育学」の役割とは何か? 
〜「お金にならない価値」の値段はいくら?〜
教育を市場メカニズムに委ねる新自由主義は、教育にどこまで通用するものでしょうか?個人の賢い選択の集積は、全体としての最適にどこまで近づくことができるのでしょうか?Society5.0を視野に入れつつ、生きがいの分配・再分配としての教育の機能に注目しつつ、政策立案・予算配分を左右するエビデンスや、社会における教育学的教養をもたらす教育学の役割について展望します。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
履修条件は要さない。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
(評価の方法)
本授業では、出席と毎回の授業内の小レポートで評価する。
1.毎回の小レポートは、授業の内容についての理解度、および授業の内容をふまえ、自身の関心に引き寄せて考えることができているかどうかを評価する。
2.毎回の小レポートの評価を集計し、総合的に評価する。
(評価の基準)
総点60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
授業内で適宜資料を配布する。
参考書
Reference Book
必要に応じて、授業内に参考文献を指示する。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業内あるいはNUCTにおいて指示する。
注意事項
Notice for Students
他学部生、他専攻生、他研究科生の受講の可否
Propriety of other undergraduate students, other major students, and other graduate students attendance
不可
授業開講形態等
Lecture format, etc.
新型コロナウイルス感染症拡大の状況、大学の方針にもとづき、対面またはオンラインまたはオンデマンドで実施する。実施方法については、NUCTの「お知らせ」を通じて通知する。オンラインで実施する場合(オンデマンドは除く)は、音声のコミュニケーションが可能な場所で履修すること。これが困難な場合は、あらかじめ授業担当者(柴田:shibata@nagoya-u.jp)まで連絡すること。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)
オンデマンドで実施する場合には、双方向のコミュニケーションを確保するために、NUCTの「フォーラム」の機能等を用いる。詳細な指示は、授業内あるいはNUCTを通じて行う。