学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0610020
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
数学研究FⅡ
科目名 【英語】
Course Title
Undergraduate Seminar FII
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
大平 徹 ○
担当教員 【英語】
Instructor
OHIRA Toru ○
単位数
Credits
6
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 水曜日 3時限
秋 水曜日 4時限
Fall Wed 3
Fall Wed 4
授業形態
Course style
セミナ-
Seminar
学科・専攻
Department / Program
数理学科
必修・選択
Compulsory / Selected
選択必修


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
テーマ:現象の数理科学


応用数理の中からいくつかのトピックについて紹介し、また学生による個別テーマの探求と発表を行う。
We introduce selected topics from applied mathematics relating to real phenomena.
Students are expected to investigate and present their chosen topics.
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
応用数学の考え方について学び、自身で探求できる能力を身につけることを目標とする。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
下記の研究テーマよりいくつかの事例を紹介していく。

 神経回路や免疫システムに代表される様に, 多くの要素が相互作用することで複雑な挙動や機能
を出現させるシステムを念頭におきながら, 主としてこれらの相互作用にみられるような情報伝達の
「遅れ」や「ノイズ, 揺らぎ」の影響を理論的に調べることに従事してきました. この研究テーマは
伝統的にはそれぞれの要素を含む力学微分方程式からのアプローチを中心として行われてきておりま
す. 私は遷移確率がー定の時間以前の位置によって決まるようなランダムウォークをプラットフォー
ムとした「遅れランダムウォーク」を用いたアプローチをとることを推進しました. すると, このよ
うな系で見られる振動現象などの, いくつかの性質を明らかにすることができました.
 また, あわせて「確率共鳴」という現象との関連を考察しました. 通常はノイズと外的な振動を
組み合わせることで見られる現象で, 生体情報処理などを中心に様々な分野での応用研究が行われて
います. ここでは遅れに起因する振動を使うことで, 外的な振動を用いないで, ノイズと遅れのみによ
る共鳴現象を数理的に解析可能なモデルを提唱しました. 単純な理論モデルですが, この「遅れ確率
共鳴」現象については, 後に他の研究グループにより理論的な展開が行われ, さらにレーザーを用い
た実験での確認も, 複数報告されました.
 新しいテーマとしては「追跡と逃避」の問題に取り組むことを考えています. この問題は数学で
は古くからの問題ですが, 主として一人の追跡者が一人の逃避者を追うような問題設定です. 最近, 私
は「集団追跡と逃避」の問題を数理モデルを構築して提起しました. 個々の行動原理は, 独立に「敵」
の集団の一番近い者から逃げる(近づく)と単純ですが, 集団としてはいくつか興味深い挙動が見つ
かり始めております. 群れの研究では物性理論とのアナロジーなどが研究されていますが, このよう
な理論的な探究と合わせて, 軍隊蟻やイナゴ嵐のような生物の集団行動などへの理解の方向も模索し
たいと考えています
履修条件
Course Prerequisites
定員超過の場合の選考方法: 面談や成績による総合的な判断。

微分積分と線形代数の基礎知識。
微分方程式とコンピュータプログラムの基礎知識があればよりよい。

Conducted in Japanese
関連する科目
Related Courses
微分積分・線形代数
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
出席と研究発表、および卒業論文による総合評価
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
参考書
Reference Book
*1.「ゆらぎ」と「遅れ」:不確実さの数理学、大平徹 新潮社 2015;

*2. ノイズと遅れの数理、大平徹 共立出版 2006

*1.予測学:未来はどこまで読めるのか、大平徹 新潮社 2020;
教科書・テキスト
Textbook
とくに教科書は指定しないが、必要に応じて指示する。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
注意事項
Notice for Students
オフィスアワーは随時。メールで事前に予約してください。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
-
レベル
Level
2
キーワード
Keyword
応用数学、現象の数理
履修の際のアドバイス
Advice
-
授業開講形態等
Lecture format, etc.
NUCT等にて連絡する。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)