授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | テーマ: 曲がった空間における石鹸膜
私の現在の最大の興味は、球面といった曲がった空間において閉曲面(何人乗りかの浮き輪)を石鹸膜として実現する問題です。(何故このようなことに興味を持つかは理由がありますが、内緒です。)
R^3の石鹸膜は、枠を張る曲面の中で面積を最小にする曲面です。このように何らかの「全エネルギー」を最小にする問題は変分問題とよばれ、その解を求める問題は微分方程式によって記述されます。枠を動かせばそれを張る極小曲面もさまざまに変化し、そのそれぞれを明示的に式で表示することはできません。しかし、中には、可積分系とよばれる手法を用いることにより、明示的な表示が可能になる極小曲面も存在します。このように極小曲面は様々な数学と関連付けて研究されています。
この卒業研究のテーマは、冒頭の問題に関連する幾何学の基礎を学ぶことです。具体的には、曲がった空間のモデルである多様体(およびその上のリーマン幾何学)、石鹸膜の数理モデルである(R^3内の)極小曲面について学習していきます。極小曲面の学習は、皆さんが3年前期に受講した幾何学要論Iで学んだことを復習、応用する機会になります。
参考書の欄にあげてあるテキストのいずれかを講読していきますが、リーマン多様体と極小曲面を同時に学ぶのは難しいので、どちらかを優先して扱うか、並行して進めるかなど、受講者と相談して決めることにします。
聴衆を前にして数学的に筋道の通った話ができ、質問に対して的確に受け答えできるようになることも、この卒業研究の重要な目標の一つです。
The purpose of this class is to learn the basics of geometry related to the problem concerning soup films in curved spaces. Specifically, we will learn about manifolds (and Riemannian geometry on them), which are models of curved spaces, and minimal surfaces (in R ^ 3), which are models of soap films. |
|
|
授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | |
|
到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 多様体、リーマン幾何学、極小曲面に関する基本事項を身につけ、基本的な例を理解して具体的に扱えること。
聴衆を前にして数学的に筋道の通った話ができ、質問に対して的確に受け答えできるようになること。
To learn the basics of Manifolds, Riemannian Geometry and Minimal Surfaces. To understand basic examples and work practically with them.
To talk logically to audience and answer questions properly. |
|
|
到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | |
|
授業の内容や構成 Course Content / Plan | | この卒業研究では、曲がった空間のモデルである多様体(さらにはリーマン多様体)、石鹸膜の数理モデルである(R^3内の)極小曲面について学習していきます。
参考書の欄にあげてあるテキストのいずれかをおもに輪講形式で学習していきます。進め方の詳細やテキストは、受講者と相談の上で決めることにします。
週に1回、おもに輪講形式のセミナーによってテキストを読み進めていきます。1回の時間は各受講者が概ね2週間に1回発表できるように設定します。 |
|
|
履修条件 Course Prerequisites | | 微分積分、線形代数は必須です。幾何学要論I, IIを履修していることが望ましいですが、必要になったら知らないことでも調べて身につけようという意識の方がもっと重要です。
Basics form Calculus, Linear Algebra and Set Topology. Knowledge of Surface Geometry and Diffrential Forms is helpful.
Main language for this class is Japanese.
定員超過の際の選考方法: 面談に来た学生を優先し、それでも超過する場合は話し合いかくじ引きによって選考します。3年次までの履修状況を考慮する可能性があります。 |
|
|
関連する科目 Related Courses | | 微分積分、線形代数は必須です。幾何学要論I, IIを履修していることが望ましいですが、必要になったら知らないことでも調べて身につけようという意識の方がもっと重要です。
Basics form Calculus, Linear Algebra and Set Topology. Knowledge of Surface Geometry and Diffrential Forms is helpful. |
|
|
成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | |
|
不可(F)と欠席(W)の基準 Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades | | |
|
参考書 Reference Book | | 加須栄篤, リーマン幾何学, 培風館.
I. A. Taimanov, Lectures on Differential Geometry.
剱持勝衛, 曲面論講義?平均曲率一定曲面, 培風館.
R. Osserman, A survey of minimal surfaces, Dover. |
|
|
教科書・テキスト Textbook | | |
|
課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | |
|
注意事項 Notice for Students | | |
|
他学科聴講の可否 Propriety of Other department student's attendance | | |
|
他学科聴講の条件 Conditions for Other department student's attendance | | |
|
レベル Level | | |
|
キーワード Keyword | | 多様体、リーマン幾何学、極小曲面
Manifold, Riemannian Geometry, Minimal Surface |
|
|
履修の際のアドバイス Advice | | |
|
授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
|
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
|