学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0615510
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
解析学要論Ⅰ
科目名 【英語】
Course Title
Elements of Analysis I
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
菱田 俊明 ○
担当教員 【英語】
Instructor
HISHIDA Toshiaki ○
単位数
Credits
6
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 火曜日 1時限
春 火曜日 2時限
Spring Tue 1
Spring Tue 2
授業形態
Course style
講義
Lecture
学科・専攻
Department / Program
数理学科
必修・選択
Compulsory / Selected
選択


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
This course is aiming at the fundamental theory of ordinary differential equations.
In 17th century various differential equations were already found in physics simultaneously with development of calculus. A general existence theorem for the initial value problem was established by Cauchy in 19th century and, later on, a qualitative theory for understanding of dynamics of solutions was also developed by Poincare. The main objective is to study several approaches/ideas due to many mathematicians including them concerning the existence, uniqueness/multiplicity and asymptotic behavior of solutions to linear/nonlinear ordinary diffrential equations subject to initial/boundary conditions:


本講では常微分方程式の基礎理論の修得を目指す。微分積分学が創始された17世紀にはすでに、微分方程式が具体的な物理現象と結びついた形で登場していた。19世紀になって、散在していた微分方程式の解の存在を統一的に扱う方法が Cauchyにより示されたり、解を明示できなくても解の性質を引き出す定性的な理論がPoincareによって提示されるなど、現代の微分方程式論が芽生えた。本講の主題は、線型および非線型の常微分方程式の適当な付帯条件(初期条件/境界条件)のもとでの解の存在、一意性/多重性、および漸近挙動について、彼らをはじめとする多くの数学者により得られた知見を学ぶことである。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
未知関数とその導関数と独立変数の間の関係式を微分方程式といい、その未知関数を求めることを微分方程式を「解く」という。方程式の変形、変数変換、積分を有限回繰り返して解の表示を求めることを「求積」とよび、たとえば定数係数線型方程式系は求積できる重要なクラスである。そのクラスの方程式の求積も本講の目標のひとつではあるが、実は求積できない方程式のほうが圧倒的に多い。求積できなくとも解の存在を証明することを、数学では微分方程式を「解く」という。また、解の表示がなくとも解の振動の様相や長時間挙動等のダイナミクスを知ることを可能にする「定性的」理論も重要である。これらの修得を、主たる到達目標としたい。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1節 初期値問題と解の一意性;
2節 求積できる1階方程式;
3節 解の存在定理;
4節 線型方程式系;
5節 2階線型方程式と境界値問題;
6節 定性的理論
履修条件
Course Prerequisites
特になし。

This course will be taught in Japanese.
関連する科目
Related Courses
2年生までの解析学全般と線型代数。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
期末試験により評価する(60点以上の場合に合格とする)。
ただし、4月開講時点での感染症にかかわる社会状況によっては代替の措置を初回講義で述べる。
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
参考書
Reference Book
入江/垣田共著、常微分方程式、内田老鶴圃 1974.
加藤順二著、常微分方程式、朝倉 1978.
河野實彦著、微分方程式入門、森北 1996.
俣野博著、常微分方程式入門、岩波2003.
森本/浅倉共著、基礎課程微分方程式、サイエンス社 2014.
教科書・テキスト
Textbook
教科書は使わない。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
注意事項
Notice for Students
講義ノ一ト/演習問題を配布(活用してください)。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
条件は設けないが、数学系の学科の標準カリキュラムで2年生までに習う解析学全般と線型代数を理解していることが望ましい。
レベル
Level
1
キーワード
Keyword
一般解、初期値問題、Gronwallの不等式、Lipschitz条件と解の一意性、逐次近似法、局所解とその延長、大域解、compactnessとPeanoの定理、Wronskianと基本解系、行列の指数関数、Duhamelの原理、境界値問題とGreen関数、Lyapunov関数と安定性、比較定理。
履修の際のアドバイス
Advice
講義ノ一ト/演習問題を配布。Report課題はそこから出題する予定。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)