授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この講義では,数学が実際にどのようにしてさまざまな分野と関係しているかを, 各分野で活躍されている講師の方にその一端を紹介することが目的である. 現在では,計算機の進歩,情報環境の高度化により,10数年前と比較しても 大きく変化してきている.その範囲は広範である.そのため前期および後期の講義 を併せて受講することが望ましい.
以下各講師の方の講義内容の紹介を行う.
佐藤: 本講義では、数理的な考え方が視覚情報処理(コンピュータビジョン)においてどのように活用されているかを学習する。
畔上: 数値解析と最適化(形状最適化問題を応用例として)
丹羽: プロでない普通の人が高速かつ快適に運転できる背景にある運動性能理論とサスペンション設計についての紹介
塚田: 数学および数学に関連したアプローチが生命科学研究においてどのように使われているかを紹介し、今後の発展を考察する。
梶: 機械学習に用いられる数学: 機械学習の領域では性能の評価やそのアルゴリズムの改善のために様々な分野の数学が用いられています。 本講義では機械学習の概要と大学で学ぶ数学がどのような形で最新の機械学習技術に用いられているかを 理解することを目的とします。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | The purpose of this series of lectures is to give a glimpse into how mathematics, as a tool, is helping others develop new ideas and give practical applications. The scope of mathematical applications have widened dramatically during the past ten to twenty years, propelled in part by advancement in computers (Moore’s Law) and developments in information technology, as realised in the internet, for example. Due to the breadth of the subject matter, it is advisable to register for both semesters.
We will now give a list of topics to be covered by the lecturers.
SATO: In this lecture, students will learn how mathematics is used in computer vision research.
AZEGAMI: Numerical Analysis and Optimization (A Shape Optimization Problem, as an Application)
NIWA: Lecture on vehicle dynamics theory and suspension design which makes people who is not expert on driving can drive so fast and comfortably.
TSUKADA: Introducing the mathematics and mathematics-related approaches for life science research, and consider their perspective.
KAJI: Mathematics for Machine learning: In the field of machine learning, various mathematics theories are applied to estimate the performance and to improve the algorithms. The purpose of this lecture is to understand the outline of machine learning and what mathematics contributes to the latest machine learning technology. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 数学を他の分野で生かす能力及び態度が発揮できるようにする.そのため,他分野の講師によって提示された実際の事例に基づいて自分で調べたことをレポートを作成する. |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | For these lectures we ask you to take an in-depth look at applications of mathematics to diverse fields so that, given the opportunity, you can make similar contributions. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 佐藤: コンピュータビジョンは2次元の画像情報から3次元空間に関する様々な情報を復元できることから、産業,医療福祉,教育アミューズメントなど様々な分野において幅広く応用されている。本講義では、コンピュータビジョンの基礎理論と最近の研究動向について紹介する。
畔上: 偏微分方程式の境界値問題としてモデル化される現象を数値解析する方法と最適設計問題について理解する.そのうえで,数値解を用いて形状最適化問題を定式化し,関数解析の理論を用いた解法を概観し,実問題に応用する.
丹羽: 世界の大半の地域では人・物の主要な移動手段は自動車である.本講義では安全,高速,快適な移動を支える車両運動理論の基礎と,それらの性能を製品として実現するためのサスペンション設計手法について簡単に紹介する.
塚田: 生命科学の現状把握 生命科学における数理解析の必要性と役割 数理的にどのような問題を扱っているかの考察 具体例と将来展望
梶: 本講義では ・機械学習の基本的な考え方 ・ニューラルネットワーク ・Bayes学習 についてお話しします。特に上記3つのトピックを通してそこで用いられる数学に焦点を充てていきます。 また、ニューラルネットワークやBayes学習ではその特徴理解や性能評価のための数学的理論について概説し、 機械学習への数学の応用について考えを深めていきたいと思います。 |
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履修条件 Course Prerequisites | | 畔上:偏微分方程式に関心があることが望ましい.
塚田:必須ではないが大学教養レベルの微積分、線形代数の知識があることが望ましい.
梶:出席による. |
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関連する科目 Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 毎回の講義についての感想および一つの講義について自分で掘り下げ調べた結果をレポートにまとめ,提出したものをもとに評価する. |
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不可(F)と欠席(W)の基準 Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades | | |
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参考書 Reference Book | | 佐藤: 佐藤 淳, コンピュータビジョン―視覚の幾何学―, 1999, コロナ社 八木靖康史, 斎藤英雄編, コンピュータビジョン 最先端ガイド1, 2010, アドコム・メディア
畔上: 畔上秀幸,形状最適化問題,森北出版,2016 Hideyuki Azegami, Shape optimization problems, Springer, 2020.
丹羽: 安部正人, 自動車の運動と制御 第2版, 2012年, 東京電気大学出版局
塚田: 定量生物学 小林 徹也 編 化学同人 2018年
梶: パターン認識と機械学習 C.M. ビショップ (著) ベイズ統計の理論と方法 渡辺 澄夫 (著) 入門 情報幾何 藤岡 敦(著) |
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教科書・テキスト Textbook | | 佐藤:プリントを配布する。
畔上:特になし
丹羽:ありません
塚田:特になし
梶:特にありません。興味のある方は下記の参考書などを見るのがよいと思います。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 一コマの講義で一つのかなり大きなテーマを扱うので,自分自身でそれぞれのテーマについて調べ(予習),講義を聞いて特に興味を持ったテーマについて自分で調べ,考えた結果をレポートにまとめることが要求される. |
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注意事項 Notice for Students | | 講義担当は以下の5名です。
佐藤 淳(国立大学法人名古屋工業大学 大学院情報工学専攻) 畔上 秀幸(名古屋大学情報科学研究科) 丹羽 智彦(トヨタ自動車株式会社) 塚田 祐基(名古屋大学大学院理学研究科) 梶 大介(株式会社デンソー)
※履修登録後に授業形態等に変更がある場合には、NUCTの授業サイトで案内します。 |
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他学科聴講の可否 Propriety of Other department student's attendance | | |
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他学科聴講の条件 Conditions for Other department student's attendance | | |
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レベル Level | | |
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キーワード Keyword | | 佐藤:コンピュータビジョン,多視点幾何,3次元復元
畔上:偏微分方程式,関数解析,最適化理論
丹羽:車両運動,操縦安定性,乗心地,タイヤ,サスペンション
塚田:定量生物学、生物物理、時系列解析、ビッグデータ
梶:機械学習、ベイズ統計、ニューラルネットワーク、自由エネルギー |
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履修の際のアドバイス Advice | | 梶:線形代数や微分積分の基礎知識と機械学習への興味があることが望ましい。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 新型コロナの状況に応じて対面及びオンラインでの開催の予定である. |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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