学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0623400
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
物理実験学
科目名 【英語】
Course Title
Experimental Physics
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
伊藤 好孝 ○
担当教員 【英語】
Instructor
ITOW Yoshitaka ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 金曜日 1時限
Fall Fri 1
授業形態
Course style
講義
Lecture
学科・専攻
Department / Program
物理学科
必修・選択
Compulsory / Selected
選択


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
3年次での物理学実験I・IIの基礎とするために、実験物理学の基礎的な知識について学ぶと同時に、ハンズアウトとして毎回のミニ実習で様々な測定機器、実験機器に触れて慣れ親しんでもらいながら、その背後にある実験器具の原理を理解し、科学的素養を持った幅広く社会で活躍できる人材を育てたい。Python3による確率・統計の理解を目的としたミニ実習も行い、データサイエンスの初歩も学ぶ。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
Basic knowledge useful for Physics Experiment courses in the 3rd year will be provided. Students will experience various mini-experiments of each lecture to touch and learn experimental tools or detectors and to cultivate students to be fitted with various different fields. A basic tutorial with Python3 for data analysis also will be provided.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
1. 基礎的な測定器の原理やその基となる物理過程を知り、様々な検出器に慣れる。
2. 測定と誤差、統計の概念を身につけ、データ解析の基礎的な手法を身につける。
3. オシロスコープの波形に慣れ、基礎的な電子回路の知識を身につけ簡単な回路を作れるようになる。
4. 放射線測定装置の原理を学び、さまざな測定装置を実際に使ってみる。
5. Python3に慣れ、初歩的なプログラミングやプロット作成ができるようになる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
1. Get used to various measurement instruments and detectors, and to know principles and underline physics processes of them.
2. Grab the concepts of measurement, error, and statistics, and learn the basic methods of data analysis.
3. Get familiar with oscilloscopes and waveforms of various pulses from instruments, and to obtain basic knowledge of electronic circuits to be able to make simple circuits.
4. Learn the principles of radiation measurement devices and try using some of them.
5. Become familiar with Python 3 and be able to do rudimentary programming and plotting.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1.測定の基礎 ~ 測定とは何か?誤差とは何か?物体のサイズをノギスで測る。パルスをオシロで測る。
2.同軸ケーブルでパルスを伝える ~ パルスの反射、インピーダンス
3.LC共振 ~ 共振回路、微分回路、積分回路、鉱石ラジオ
4.ダイオードと論理回路 ~ 半導体の原理、ダイオードと整流
5.トランジスタとデジタル回路 ~ トランジスタの基礎、フリップフロップ回路とスケーラー 
6.シンチレーターによる宇宙線の計測 ~ 宇宙線とは? 光電子増倍管、シンチレーター、電離損失
7.比例計数管による宇宙線の計測 ~ ガス増幅の原理
8.結晶シンチレーターによるガンマ線の計測 ~ 光子と物質の相互作用
9. 放射線の影響と遮蔽 ~ 環境放射線の測定と遮蔽
10.飛跡検出器で粒子を見る ~ 磁場中での荷電粒子の振る舞い、宇宙線の飛跡を見る
11. Python3によるプログラミングとデータ解析の基礎
12.確率と統計 ~ Python3で確率と統計の実践
13.最小二乗法、カイ2乗検定、最尤法 ~Python3によるデータフィッティング
14.安全に実験を行うために
15.物理実験が生み出す最先端技術

上記のテーマに沿って、それぞれ講義中にミニ実習を行い、その結果などを毎回の課題にまとめ提出する。
受講者は授業時間外に、講義スライドや課題の内容を基に十分な予習、復習をすること。
Python実習では、事前に各自のPCでの実習を行うことがある。
履修条件
Course Prerequisites
1年次全学教育科目の物理学実験を履修済みの物理学科志望学生を要件とする。基本的に日本語で講義およびミニ実習が行われる。This course uses Japanese basically.
関連する科目
Related Courses
全学教育科目物理学実験、および物理学科専門科目物理学実験I、物理学実験II
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
①毎回講義の中でミニ実習を行い、そのレポートをその場で提出 ②簡単なデジタル回路の製作実習 ③講義最終回で行うミニ試験 の3項目について評点し、総合点数が100点満点中60点以上を合格とする。
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
履修取下げ、または出席2回以下の場合は欠席とみなす。それ以外の成績不良の場合は不可とする。
参考書
Reference Book
講義中で触れる測定と誤差の概念や、電子回路の初等知識、放射線測定原理等については
物理学ミニマ(名大出版会) 杉山直、野尻伸一、伊藤好孝、他
の第7章「実験物理学」を参照するとよい。その他、放射線測定の基礎については、
放射線計測ハンドブック (日刊工業) KNOLL 著
粒子線検出器(培風館) クライネヒト 著 
統計処理や誤差論については、
新しい誤差論(共立出版)吉澤康和 著、などを参照するとよい。
またPython3やJupyter Notebookの初歩については、インターネット上にフリー教材がある他、
「PythonユーザのためのJupyter[実践]入門」(技術評論社)
や、実際の実習ではGoogle Colabを利用するので、
「ゼロから学ぶPythonプログラミング」などのネット書籍を利用できる。
教科書・テキスト
Textbook
特定の教科書はないが、講義中で毎回ミニ実習に即した課題を配布する。より詳しく知りたい受講生は下記「参考書」欄に紹介した文献を読むとよい。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
検出器や測定の原理となる基礎的な電磁気学、電子回路の知識や、放射線の物質中での振る舞いなどについて自習をしておく。また、統計的なデータ解析の前提となる、確率・統計や誤差論、データ処理の基礎知識について自習をしておく。同時にプログラミング言語の基礎、特にPythonまたはCの初歩について習得をしておく。
注意事項
Notice for Students
講義開講期間中の金曜日12ー13時をオフィスアワーとして質問や議論に対応する。場所や方法については状況に応じて指示する。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
物理学実験について単位取得済みが望ましい。確率・統計の初歩知識、言語は問わないが初等プログラミングの経験があるのが望ましい。その他は担当教員に相談すること。
レベル
Level
キーワード
Keyword
履修の際のアドバイス
Advice
授業開講形態等
Lecture format, etc.
対面・遠隔(同時双方型)の併用で行い、感染拡大の状況に応じて対面参加者数の人数制限をおこなう。一部講義素材や課題はオンデマンド型としてNUCTから利用できるようにする。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)