学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0662710
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
気象学
科目名 【英語】
Course Title
Meteorology
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
篠田 太郎 ○
担当教員 【英語】
Instructor
SHINODA Taro ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 火曜日 3時限
Fall Tue 3
授業形態
Course style
講義
Lecture
学科・専攻
Department / Program
地球惑星科学科
必修・選択
Compulsory / Selected
選択


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
大気の力学と熱力学、雲粒の微物理学の基礎を理解するとともに、実際の気象現象がこれらの物理過程により説明できることを理解する。その上で、社会的に関心の高い集中豪雨、台風とはどのような気象現象なのか、これらの気象現象に遭遇した際に注意しなければならない点などを理解する。また、これらの現象を理解するための手段としての気象レーダと数値モデル(天気予報)の概要についても紹介する。

The aim of this course is to understand the basics of atmospheric dynamics, thermodynamics, and cloud-microphysics. Also, it is to capture the weather phenomena, such as torrential rains and typhoons, by physical processes. In addition, the current status of weather radars and numerical forecast models which understand these weather phenomena will be introduced.
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
気象現象を支配する物理過程と、気象現象についての理解を目指す。特に台風や集中豪雨といった身近で災害をもたらすような気象現象に対して、注意しなければならない点、役に立つ気象情報について理解することを到達目標とする。これらの理解を通じて、将来、気象情報を有効に利用できる人材となることを目指す。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
参考書として挙げている「一般気象学」に沿って講義を進めていく予定である。
以下に講義における大項目のキーワードを示す。大項目の数と講義の数は同じではない。
(1) はじめに:講義の流れ・目的の紹介
(2) 大気の鉛直構造:対流圏と成層圏、オゾン層とオゾンホール
(3) 乾燥大気の熱力学:理想気体の状態方程式、熱力学の第1法則、温位、静力学平衡、乾燥断熱減率
(4) 湿潤大気の熱力学:大気中の水蒸気、水の相変化、湿潤断熱減率、相当温位、大気の静的安定度
(5) 降水過程:水滴の生成、エアロゾルと凝結核・氷晶核、凝結過程による雲粒の成長、併合過程による雨滴の成長、氷晶過程と固体降水粒子の成長
(6) 大気放射:太陽放射・地球放射、放射平衡温度、温室効果、地表面熱収支
(7) 大気の運動:気圧傾度力、コリオリ力、地衡風、温度風、地表面摩擦、発散・収束、渦度
(8) 大規模な大気の運動:ハドレー循環、モンスーン、温帯低気圧、傾圧不安定、前線
(9) メソスケールの気象:積乱雲、ダウンバースト、雷、積乱雲の組織化(線状降水帯)
(10) 顕著現象:集中豪雨、台風の強化
(11) 大気現象の観測:直接観測、リモートセンシング、気象レーダ
(12) 天気予報の技術:数値モデル、天気予報
講義中に解らなかったこと(専門用語・式の展開など)を宿題の形にして提出して
もらう(授業時間外学習)。受講者より集めた内容に対する回答を、次の講義
(もしくはNUCTに資料としてアップロードする形)で紹介することで講義内容の
補完を行う。
履修条件
Course Prerequisites
講義は日本語で行う。
関連する科目
Related Courses
熱力学基礎、流体力学は気象学の基礎となる内容であるため、履修していることが望ましい。気候科学、海洋科学は関連する内容であるため、併せて履修することが望ましい。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
以下の2つの内容で評価を行う。
1.講義中に教員からの質問に積極的に回答を行うかどうか、講義内容への質問を行うかどうかなどにより参加の度合いを評価する。講義への質問は毎回宿題の形で提出してもらう(50点満点)。
2.年末年始にかけて、講義内容の理解度を確認するための最終レポートを課す。このレポートの提出の有無と記述内容により講義全体の理解度を評価する(50点満点).
両者の総和で、60/100点を獲得した者を合格とする。
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
成績評価の2つの内容により採点を行う。採点結果が十分でない者は「不可」となる可能性がある。履修の取り下げ申請があった者は「欠席」とする。
参考書
Reference Book
一般気象学【第2版】小倉義光, 東京大学出版会
大学生向けの気象学の基本的な教科書である。
講義は概ねこの参考書の内容に沿って進めていく予定である。
教科書・テキスト
Textbook
教科書は指定しない。毎回の講義スライドを講義前にNUCTにアップロードする。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
注意事項
Notice for Students
近年、地球温暖化が進んでいるという指摘とともに、台風や集中豪雨などの顕著な気象災害が多発しているという研究結果が発表されている。私たちは地球に住んでいる以上、何らかの形で気象災害に遭遇する可能性が常にある。この講義では、気象災害をもたらすような気象現象がどのように発生するのかを紹介するだけでなく、ハザードマップの利用法なども講義中で適宜紹介していきたいと考えている。講義を通じて、気象学の面白さ、奥深さ、実用性を伝えていきたい。
また、講義中や講義後の質問も受け付ける。時間外の質問についても受け付けるが、出張やオンライン会議などで対応できないことも多いため、事前に研究室に対応可能かどうかを電子メールなどで確認していただけるとありがたい。なお、担当教員の研究室は講義を行う教室から遠い。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
特に定めない。興味がある方の聴講は歓迎する。興味がある回のみの聴講も認める。
レベル
Level
キーワード
Keyword
履修の際のアドバイス
Advice
授業開講形態等
Lecture format, etc.
NUCT等にて連絡する。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)