授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 本講義は,日本における移民・エスニック集団に着目し,それが現代日本の地域や社会に及ぼす影響を理解し評価することを目的とする。その際,特に,地理学で議論されてきた理論・方法が,いかにこうした問題を捉える上で有用かを理解する。日本のエスニック集団について,地理的な側面についての知識を得るだけでなく,これらの理論・方法を実際に用いることを試みる。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course focuses on the ethnic or migrant population in Japan and consider its significance in contemporary Japan. Especially, it pays attention to theories and techniques elaborated in geography that can explain ethnic groups' ways of life and their contribution to various areas in Japan. You are expected not only to learn about the geographical circumstances related to such population but also to practice the methods introduced in the class. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 多文化化する日本における移民・エスニック集団をめぐる諸問題について,諸外国との比較からその特性を説明できるようになる。また,これらの説明において地理学的な理論・分析手法を活用することができる。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 1.イントロダクション:日本の多文化化の歴史的推移 2.現代日本におけるエスニック集団の分布と国際人口移動 3.移住システムと戦後日本のエスニック集団の位置づけ 4.都市空間内部でのセグリゲーションの計測 5.セグリゲーションの変容に関する空間理論 6.エスニック集団の就業構造と地域労働市場 7.エスニック集団の起業にみられる社会的・空間的特性 8.エスニック集団による土地・住宅取得とエスニック空間の形成 9.多文化共生の地域的条件 10.在日外国人の「定住」を考える 11.エスニック集団と社会運動・社会包摂 12.エスニック集団の生活文化とその変容 13.非合法な移動,難民の地理 14.グローバル化の中でのエスニック集住地区の観光地化 15.まとめ:日本の多文化社会の行く末を考える |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 地理学概論Iが履修済みであることが望ましいが,未履修でも受講可能。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業内で提示する課題の提出 20%,レポート 80%で評価する。 それぞれについてC評定以上を合格要件とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 指定しない。毎回の授業で資料を配付するほか,参考文献を提示する。 |
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参考書 Reference Book | | サッセン,S.(森田桐郎訳)『労働と資本の国際移動-世界都市と移民労働者-』岩波書店,1992年。 杉浦 直『エスニック地理学』学術出版会,2011年。 スコット,A.(水岡不二雄監訳)『メトロポリス-分業から都市形態へ-』古今書院,1996年。 ハーヴェイ,D.(水岡不二雄監訳)『都市の資本論-都市空間形成の歴史と理論-』青木書店,1991年。 福本 拓『大阪のエスニック・バイタリティ-近現代・在日朝鮮人の社会地理-』京都大学出版会,2022年。 水岡不二雄編『経済・社会の地理学』有斐閣,2002年。 山下清海編『世界と日本の移民エスニック集団とホスト社会』明石書店,2016年。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 新聞等で在日外国人に関する記事に注目し,その背景に関する知識を得る。また,授業時間内に提示する課題に取り組む。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する:『履修取り下げ届』を期日までに提出した場合は原則 「Wもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、 合格基準に達しない場合は「F」となります。 |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 対面で実施する。ただし今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はNUCTで周知する。 |
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