授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | アメリカ合衆国とカナダを中心としたアングロアメリカ(以下、北アメリカと略)は,中等教育の社会科における世界地誌の一部として必ず取り上げられる地域であるが,その全容についてはじっくり学ぶ機会が限られているのが現状である。本科目は北アメリカの全体像と諸地域の多様性を把握するため,アメリカ合衆国およびカナダの自然環境,歴史的変化,地域区分,諸産業や都市の発展,政治経済的な特徴や課題など,基礎的な事項から発展的な内容まで,包括的に講義する。講義では適宜時事問題に触れながら,各地で起きている新たな動きや課題についても論じる。 本科目は集中講義で実施されるため,与えられた時間は限られているものの,名古屋大学文学部のカリキュラムポリシーにおける 「4.専門科目の履修によって,「専門分野における基本的な研究方法を理解し、応用する力」を修得し、(中略)「高い異文化理解能力と言語運用能力」を高める」 「6.カリキュラム全体の履修を通して,「現代社会が直面する諸問題に専門分野の知見に基づき対応できる能力」を身につける」 ことを 目指すものとする。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course is designed to introduce you geographies of North America (including the United States of America and Canada) from diverse social scientific standpoint (historical, geographical, sociological, political, economic, cultural, among others). The landmass of North America is a huge area populated with diverse peoples in myriad landscapes, and to attempt a comprehensive view of its totality in a single semester would require far more classes than we have time for. Instead, this class will take a thematic approach to understanding some of the historical, contemporary, and emerging societies of North America.
The goal of the course is to stimulate an enduring interest in the various dimensions of North America. It may present a picture of societies that is unfamiliar to you. By the end of the course, however, you should be able to differentiate the various cultural and physical regions of North America, identify some of the more substantial demographic and sociocultural differences between ethno-linguistic groups, and intelligently discuss some of the major issues confronting the today's North American society (e.g. illegal immigration, gun control, the nature and extent of social inequality, and many others). |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 1.知識・技能の観点:アメリカ合衆国とカナダの主要な地域ごとの違いや特徴が理解できるようになる 2.思考力・判断力・表現力等の能力の観点:環境,地域,社会,文化,政治経済など多面的な視野からアメリカ合衆国とカナダの多様性について説明できるようになる 3.主体的な態度の観点:アメリカ合衆国とカナダの多様性について、環境,地域,社会,文化,政治経済など多面的な側面の現状を自発的に調べて理解できるようになる |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 講義は主に以下の流れで行う。ただし,受講者の関心などに応じて,一部内容を変更することがある。
第1回 ガイダンスとアメリカの近況 第2回 北アメリカの自然環境(1)(地形・気候・水文) 第3回 北アメリカの自然環境(2)(災害・環境問題と環境保全) 第4回 入植と国土拡大の歴史地理(1) 第5回 入植と国土拡大の歴史地理(2) 第6回 アメリカ合衆国の地域区分 第7回 交通の発達と経済発展 第8回 工業の発展・衰退・立地移動 第9回 農業地域の形成と食料生産の変貌(1) 第10回 農業地域の形成と食料生産の変貌(2) 第11回 アメリカ的な生活文化と生活様式 第12回 都市の構造・景観と都市問題 第13回 豊かな国の不平等と貧困 第14回 多民族社会の形成と人口構成の変貌 第15回 アメリカと世界、今学期のまとめ
集中講義期間の前半に小テストを行う。小テストについては,第一回授業で説明する。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 履修条件は要しない。 注意事項:集中講義のため,出席は必須である。担当教員は,頻繁に学生を当てて発言を求めるので,能動的かつ主体的な参加を求める。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 4日間の授業を予定しており,所定の時間に小テストを実施し,毎日の最後にリアクションペーパーを提出する。そして,4日分の結果に後日提出する期末レポートの評価を総合して評価する。60点以上を合格とする。 ・期末レポート(電子メールで提出) 40% ・アメリカニュース記事紹介(グループでの口頭発表) 20% ・授業中の小テスト(全4回) 20% ・授業中のリアクションペーパーなど 20% |
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教科書・テキスト Textbook | | 矢ヶ崎典隆編 2011.『世界地誌シリーズ4 アメリカ』朝倉書店.
*講義内容は複数の文献をもとに構成しているので,教科書は特に指定しないが,基礎学習のために何か1冊持っておくことを求めるならば,上述の書籍を勧める。また,便宜上,本科目の講義は本書の章構成をある程度踏まえながら進めていく。その他、引用した重要な文献については随時紹介する。 *随所で重要な地名を確認するため、各自で地図帳(高等学校で使用したものが望ましい)を用意し毎回持参すること。教職志望で地図帳を持っていない受講生は,必ず高等学校レベルの地図帳を事前に入手しておくこと。
比較的新しい平易な一般書としては,以下も勧める。 クリスティアン・モンテス,パスカル・ネデレク著,鳥取絹子訳 2021.『新版 地図で見るアメリカハンドブック (新版)』原書房. |
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参考書 Reference Book | | アメリカ学会編 2018.『アメリカ文化事典』丸善出版.(本書は高額なので購入せず,図書館の蔵書を参照すること) 明石紀雄監修,大類久恵・落合明子・赤尾千波編 2021.『現代アメリカ社会を知るための63章【2020年代】』明石書店. 飯野正子・竹中 豊(総監修),日本カナダ学会編 2021. 『現代カナダを知るための60章(第2版)』明石書店. 日本カナダ学会編 2009. 『はじめて出会うカナダ』有斐閣. Hardwick, Susan W., Fred M. Shelley, and Donald G. Holtgrieve. 2013. The Geography of North America: Environment, Culture, Economy. (Second Edition) Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall. Benton-Short, Lisa and John Lennie-Short. 2018. A Regional Geography of the United States and Canada, 2nd Edition. Lanham, MD: Rowman & Littlefield. |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 地図帳を用意し,授業で説明のあった地域について位置関係などを復習する。また,授業担当者が配布する英文記事を読み,翌日の予習として活用する。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する
※『履修取り下げ届』を提出した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。 |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 対面で実施する。ただし今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はNUCTで周知する。 |
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