授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN) | | | インド世界など東方へのイスラームの拡大を論じた英文大著の序論と第1章を読みながら、世界史上最も重大な影響を与えた動きの一つとされる7〜10世紀のイスラームの拡大とその帝国形成について、ユーラシア規模の歴史の動きの中で考察する。同時に学部生には難しいとされる英文論文の読み方を習得する。 |
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授業の目的 【英語】
Goals of the Course | | | This aims to understand the Islamic expansion and its empire building as historical events having arisen in medieval Eurasian movements by reading the first chapter of the André Wink's huge volume regarding on the eastward Islamic expansion in the 7th-10th centuries. And this also aims to acquire how to read English papers written on your unknown fields, which is very difficult to read for most of the students. |
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到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN) | | ユーラシア全域に影響を与えたイスラームの拡大とは一体何だったのか、宗教なのか帝国なのかを含め、その理解への基本的視座を、本書特有のユーラシア・レベルの広い視点とともに獲得すること。
このテキストを精読することで、英文論文の読み方を習得すること。 |
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授業の内容や構成
Course Content / Plan | | 本演習で扱うAndré Wink, Al-Hindは、中東から南アジアへのイスラームの拡大を、単に世界宗教の拡大として捉えるのではなく、帝国形成、在来文化との関係、海上・内陸交易の発展、定着農耕文化と移動文化（遊牧／交易）の接触とその展開など、ユーラシア中世史全体を見通す視角をもって把握しようとする。演習ではそのうちの、全体の序論にあたるIntroductionと、7〜10世紀の初期イスラームの拡大と帝国形成を論じた第1章を読み、その内容について参加者の間で討論する。
Text: André Wink, Al-Hind: The Making of the Indo-Islamic World, Vol. I, Early Medieval India and the Expansion of Islam: 7th-11th Centuries, Leiden: Brill, 1990.
Introduction & Ch. I (‘From Spain to India’: the Early Islamic Conquests and the Formation of the Caliphate)
なお、序章の内容は、イスラームが興る7世紀からヨーロッパ勢力の進出の中でイスラーム諸帝国が崩壊する18世紀までの本書のプロジェクトについて、その基本的視座を提供しており、第1章の内容は、初期イスラームの拡大の要因、拡大のプロセス、アッバース朝帝国形成の特質（発達した貨幣経済、軍事奴隷制、ペルシア帝国の伝統の継承）、11世紀以降の南アジアへの拡大、となっている。 |
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履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses | | | 履修条件は要さない。履修条件ではないが、事前に高校世界史教科書や一般向け概説書などでテキストが扱う内容について確認しておくと、テキストが読みやすい。 |
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成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria | | 毎回担当者を決め、約2頁の要約の報告を行い、それをめぐって参加者で読み方やテキストの内容について討論する。
授業への積極的な取り組み（討論への参加状況）を50％、担当報告内容（テキストの要約・調査）を50％とする。後者については、とくに英文論文が読めているかどうかをチェックする。
60点以上を合格とする。 |
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教科書・テキスト
Textbook | | André Wink, Al-Hind: The Making of the Indo-Islamic World, Vol. I, Early Medieval India and the Expansion of Islam: 7th-11th Centuries, Leiden: Brill, 1990, Introduction & Ch. I.
テキストはこちらで用意する。 |
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参考書
Reference Book | | 『岩波講座世界歴史10イスラーム世界の発展 7−16世紀』岩波書店、1999年。
三田昌彦「アフロ＝ユーラシア世界と南アジア史――アンドレ・ウィンク『アル＝ヒンド――インド＝イスラーム世界の形成』」『歴史評論』757、2013年。
後藤 明『ビジュアル版イスラーム歴史物語』講談社、2001年。 |
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課外学習等（授業時間外学習の指示）
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | | テキストの用語や内容について、各自十分に調査すること。論文が読めているるかどうかは当然ながら、著者の意図がくめるかどうかにかかっているので、その点に注意を払うこと。 |
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履修取り下げ制度（利用の有無）学部のみ
Course withdrawal | | | 利用する：『履修取り下げ届』を期日までに提出した場合は原則「Ｗもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「Ｆ」となります。 |
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備考
Others | | |
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授業開講形態等
Lecture format, etc. | | | 対面で実施する。ただし今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はNUCTで周知する。 |
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