授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この講義では、金融システムの発展について基礎知識を習得し、批判的思考を養うことを目的とする。 金融のグローバリゼーションの展開の中で、金融システムは実体経済から乖離した膨張を続けている。本講義では、古代から近年までの金融システムの発展を、歴史上の主要な出来事から紐解くことで、今日の金融システムがどのような歴史的経緯によって形成されたのかを理解することを目的とする。 このコースで学生は,現代の金融経済制度(紙幣、決済システム、中央銀行等)がどのように生まれたかを学ぶとともに、金融グローバリゼーションや為替相場レジーム、金融・通貨危機、「最後の貸し手」政策、先進国の金融政策が世界経済に与える影響などについて理解を深め、自主的に探求する能力を育成する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course is on global financial history. We will discuss major monetary and financial developments in the world from the ancient times until today. The purpose of the course is to present a long-run view on major phenomena in financial economics (eg. financial globalization, exchange rate regimes, banking panics, currency crises, lender of last resort policies etc.) as well as to provide historical perspectives to modern policy debates surrounding the recent financial crisis. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 金融の歴史的発展を学ぶことで、以下の4分野の知識とスキルを発展させることができよう。 ・今日の金融システムがどのような歴史的経緯により形成されたかを説明できるようになる。 ・先進国の金融政策が世界経済に与える影響を歴史的な事例を踏まえて考察できるようになる。 ・近年の金融・通貨危機に関する政策論争について説明できるようになる. ・制度や政策が、金融のグローバリゼーションのプロセスと金融危機の結果にどのように影響するかを考察できるようになる. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 1)イントロダクション:経済史の視座 2)マネーの進化 3)カネと信用制度の発展 4)債券市場:政府の資金調達 5)株式市場:バブルと崩壊 6)保険とリスク・ヘッジ 7)不動産市場:土地神話と住宅ローン危機 8)国際金融市場:金融グローバル化の過去と現在 9)各国金融史:アメリカ合衆国 10)各国金融史:日本 11)各国金融史:中国 12)アジア通貨・金融危機 13)ヨーロッパ通貨統合への途 14)ユーロ危機 15)総まとめ |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 高校の世界史レベルの予備知識は必要となる。足りない場合は各自で補うこと。また,学部レベルの経済史の講義を既習していることが望ましい。 This course will be taught in Japanese. |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 期末試験を実施し,また期末に一通のレポートを課す。また,講義出席他,積極的な議論への参加も加味する。なお,履修取り下げ制度は採用しない。評価のウエイトは,期末試験50%,レポート30%,総合的学習状況20%とし,上記の到達目標について一定程度論述できることを合格の基準とする。 |
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教科書・参考書 Textbook/Reference Book | | 教科書は初回に話し合って決める。参考書として、 国際銀行史研究会『金融の世界現代史:凝集する富・グローバル化する資本取引・派生される証券の実像』一色出版,2018年. ニーアル・ファーガソン著、仙名紀訳『マネーの進化史』早川書房、2009年. 飯島寛之, 五百旗頭真吾, 佐藤秀樹,菅原歩『身近に感じる国際金融』有斐閣,2017年. 田中素香他『現代ヨーロッパ経済 第5版』有斐閣アルマ、2018年. F.ドゥノール・A.シュワルツ著,小澤優香・片岡大右訳『欧州統合と新自由主義』論創社,2012年. その他、必要に応じて参考文献を指示する。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 毎回,次回に向けての予習箇所を指示するので,その部分を必ず読み、論点を準備すること。それを前提として授業を進め、各自が持ち寄った論点について議論を行う。疑問点やわからない語句などは事前に調べておくこと。 現在の国際政治経済事情について日々日本語・外国語のニュースを参照し、金融政策や市場動向について授業内容と結びつけて考えるようにしてください。 |
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注意事項 Notice for Students | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 教育レベルが1以下の場合、原則として対⾯授業とする。ただし、対⾯授業を希望しない学生には遠隔(同時双⽅向型またはオンデマンド型)でも受講できるよう、「対面・遠隔(同時双⽅向型またはオンデマンド型)の併⽤」とする。遠隔はNUCT等で行う。なお、オンデマンド型の場合、教員への質問および授業に関する受講学⽣間の意⾒交換は、NUCT機能「メッセージ」により⾏うこと。 |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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質問への対応方法 Office hour | | |
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