学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0615310
科目区分
Course Category
専門基礎科目
Basic Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
現代数学基礎CⅠ
科目名 【英語】
Course Title
Foundations of Modern Mathematics CI
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
植田 好道 ○
担当教員 【英語】
Instructor
UEDA Yoshimichi ○
単位数
Credits
4
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 水曜日 1時限
春 水曜日 2時限
Spring Wed 1
Spring Wed 2
授業形態
Course style
講義
Lecture
学科・専攻
Department / Program
数理学科
必修・選択
Compulsory / Selected
必修


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
微分積分学への再入門を行う.特に1変数関数の微分積分に関わる厳密な議論を学ぶ.
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This class is your second opportunity to learn calculus. The aim is to acquire a rigorous approach to calculus (especially in the one variable setting).
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
微分積分学の運用に必要不可欠な厳密な扱いを(本講義では1変数関数の場合に限って)身につける.
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
Understand basic methods for one-variable real functions that are necessary in applications of calculus.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
厳密な論証に基づく微分積分学,特に1変数関数の微分積分について解説する.必要に応じ1年次に習ったと思われることの復習を行いたい.

NUCT を通して配布する講義録に沿って講義を進めるが,以下の調子で話を進める.

(1) ゴールデンウイークに入るまでの期間に厳密な論法のための御作法と言うべき内容を講義する.大学数学で必要不可欠な御作法であることをよく理解して積極的に取り組んでほしい.

(2) ゴールデンウイーク明けから5月いっぱいを使って,1変数微分積分の理論面についての補強を行う.例えば,高校で中間値の定理や最大値の定理を習ったと思うが,それらが成り立つことをどのように確認する(証明する)のだろうか?と言った問題に答えることを目標とする.

(3) 6月からは級数,一様収束,ベキ級数と言った微分積分の運用にも密接に関わる技術についての講義を行う.この部分が本講義の主要部分であり,手が動くことを重要視する.

当然,受講状況を見て臨機応変に講義進度(深度)を調節するが,昨年一昨年の講義の流れは,

http://www.math.nagoya-u.ac.jp/ja/archive/education/index.html#lecture

の2020, 2021年度の講義結果報告を見れば確認できる.
履修条件
Course Prerequisites
学部1年次の微分積分学を理解していること.(成績は問わない.)
関連する科目
Related Courses
微分積分学
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
単位取得の可否は期末試験(あるいはそれに準ずるもの)のみから決定する.単位取得以上の詳細な成績は他の要素も加味して達成目標の到達度を総合的に判断する.

昨年度本講義を受講し期末試験を受けたのも関わらず不合格になった方には早い段階に単位取得の可否に関する特別な機会を設けるので,講義開始までに昨年度習った内容(講義録,期末試験問題等)をよく復習して臨んでほしい.
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
定期試験を欠席したときのみ「欠席(2020年度以降入学生は『W』)」とする.
参考書
Reference Book
(0) 田島一郎,解析入門,岩波全書.
(去年までの教科書.講義録はこれを参考にできるようにまとめられています.)
(1) 笠原晧司,微分積分学,サイエンスライブラリ.
(多変数の微分積分を含めたリファレンス用教科書として.)
(2) 笠原晧司、対話・微分積分学―数学解析へのいざない,現代数学社.
(内容はなかなかレベルが高いが副読本として.)
(3) Peter Duren, Invitation to Classical Analysis, AMS.
(既に本講義レベルのことは自主的に習得済みという人向け.)

参考書(1)は数理学科としての微分積分の標準的な内容を過不足なく解説するもので,微分積分全般に対する標準的教科書というべきものです.もし貴方が大学入学後の数学にかなり自信があって,意欲があるなら教科書よりもこちらの本が適当かも知れません.

参考書(2)のものは最近復刊されたもので,多変数までの微分積分に加え,その少し先の解析学について,対話形式で書かれたもので,講義で学ぶことの先を少し覗いてみたり,また,勉強している内容の意味や「心」がわからなくなった時に何らかのヒントをくれるものです.

参考書(3)は「古典解析」と呼ばれる最近ではなかなか講義で教わらない古典的な(しかし重要な)解析学の様々な話題を現代の厳密性に基づいて説明を与えるものです.本講義内容を既に習得済の方は今すぐ読んでみましょう.そうではない人も英語の本に親しむきっかけとして本講義に引き続き夏休みに読むと良いです.章ごとに読み切りになっているので挑戦しやすいです.
教科書・テキスト
Textbook
NUCT を通して配布する講義録.
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
講義録に多数の問題が含まれるが解答は配布しない.しかし,ほとんど全ての問題は図書館にある図書を探すと見出すことができるので,自主的に調べることも併せて各自で取り組んでほしい.もちろん質問には対応するが,ご自身で考えもせずに答えだけを求めるのはダメということです.
注意事項
Notice for Students
普通なら今回から別の先生にバトンタッチだったのですが,パンデミック下ということでもう一年ということだそうです.そのことを生かして,今回は昨年度の本科目で期末試験を受けたにもかかわらず単位取得が叶わなかった方々に特別な機会をもうけますので,該当の方は昨年度配布済みの講義録等を復習して本講義に臨んでください.
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
限定的に可.ただし,事前の許可が必要.感染状況によっては数理学科以外の聴講は認めないことをお許しいただきたい.
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
原則として感染状況と座席数の余裕などによる.さらに意欲,聴講の必要性を考慮する.
レベル
Level
1
キーワード
Keyword
極限,連続性,一様収束,級数,ベキ級数,1変数関数の微分積分.
履修の際のアドバイス
Advice
講義を受けるだけでは数学の力をつけることは難しい.自分でも教科書等を読みあれこれ考えると共に自分の手を動かして数学に慣れ親しんで欲しい.
授業開講形態等
Lecture format, etc.
原則として対面実施.遠隔になった場合はオンラインリアルタイム形式.
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)
オンラインリアルタイム形式だと能動性がやや失われるので,それを補う課題を加える.