授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この科目は卒業研究セミナーで、幾何学的表現論と呼ばれる表現論と代数幾何学にまたがった分野の入門的話題を、セミナー発表を通じて学ぶことが目的です。ここで表現論といっているのは、Lie環や量子群、頂点代数といった非可換な代数構造の作用の研究のことです。また代数幾何学とは代数多様体やスキームといった図形・空間概念の代数的定式化を用いた幾何学のことです。
具体的な内容は参加者と相談して決めますが、一例として、下記「教科書」の[1]にそって、以下の内容をセミナー発表してもらいます。
春学期:線形代数群の理論を中心にLie理論と代数幾何学の基礎を学ぶ。
秋学期:Borel-Weil-Bott理論やSpringerファイバーの同時特異点解消理論といった古典的な幾何学的表現論の話題に触れる。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This is a student seminar course, aimed at introduction to geometric representation theory. The detial will be determined after the interview with participants. The following is an example:
The spring term will be devoted to the foundation of the theory of linear algebraic groups. After leaning the foundation, students will proceed to classic topics such as the Borel-Weil-Bott theorem and the simultaneous resolution of singularities of Springer fibers. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 下記「教科書」[1]でセミナーを行う場合は、以下の項目を学習し、今後の研究活動の糧とすることを目標にする:
線形代数群の基本事項、古典群を始めとする具体例、Lie環との関係、極大トーラスと簡約群の構造定理、有限ルート系、軌道と不変写像 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | To learn the following topics on linear algebraic groups:
foundations, examples including classical groups, Lie algebras, structure of reductive groups, finite root system, orbits and invariant maps |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 相談の上で決めたテキストを講読して、毎回90分程度で解説してもらいます。参加者数によりますが、基本的には一人か二人で一冊を担当してもらいます。発表頻度は少なくとも隔週に一回、できれば毎週一回にして下さい。
テキストの候補は下記「教科書」ですが、もし既に自分で読みたいものを見つけていて、それが表現論や代数幾何に関係しているなら、是非相談しにきて下さい。
以下は各テキストの前提知識と難易度です。
[1] 堀田 「線形代数群の基礎」がデフォルトの候補です。必要な知識は一通り書いてあるので、その意味では前提知識は基本的な代数学だけです。しかし、一般論を中心とした構成になっているため、難易度はかなり高めです。代数的表現論や代数幾何を既に勉強し始めている人向けです。
[2] 谷崎 「リー代数と量子群」 はKac-Moody Lie環を主軸に有限次元半単純Lie環やアフィンLie環を解説している本で、それに続いて量子群の簡単な入門もできる本です。線形代数だけは自信があるけれど他はさっぱり、という人で表現論に興味がある人向けの本です。
セミナー発表は日本語か英語ならどちらでも構いません。
Please give the seminar talk in English or in Japanese. |
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履修条件 Course Prerequisites | | |
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関連する科目 Related Courses | | 数理学科三年次までの代数系の科目(線形代数・群論・環論)全て。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | セミナー発表の出来や自己学習の状況に基づいて評価します。 |
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不可(F)と欠席(W)の基準 Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades | | セミナー発表が0回なら欠席とします。セミナー発表をして、それが著しく不出来な場合は不可とします。 |
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参考書 Reference Book | | [3] 平井武「線形代数と群の表現〈2〉」 すうがくぶっくす21 朝倉書店 (2001) |
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教科書・テキスト Textbook | | [1] 堀田良之 「線形代数群の基礎」 朝倉数学体系12 朝倉書店 (2016)
[2] 谷崎俊之 「リー代数と量子群」 現代数学の潮流 共立出版 (2006) |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | セミナー発表の準備を充分に行ってください。一概には言えませんが、発表時間の10倍程度は準備に時間がかかると思います。準備中に分からない部分があったら、とりあえず調べたり自力で考えてみて、それでも解決しなかったらメール等で質問して下さい。 |
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注意事項 Notice for Students | | |
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他学科聴講の可否 Propriety of Other department student's attendance | | |
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他学科聴講の条件 Conditions for Other department student's attendance | | |
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レベル Level | | |
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キーワード Keyword | | |
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履修の際のアドバイス Advice | | 数学を身に着けるには非常に多くの時間をかける必要があります。根気よく学習・研究を続けて下さい。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 対面セミナー形式の予定。状況によってはオンラインでセミナーを行います。 |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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