授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 東京、名古屋、大阪などの臨海都市では、海陸風がヒートアイランドや大気汚染の分布に大きな影響を与える。濃尾平野では午前中、伊勢湾を起源とする小規模な海風、午後になると、外海(遠州灘)からの海風が加わり、大規模な海陸風循環が形成される。本セミナーでは、名古屋港で気象観測を行い、濃尾平野で吹く海陸風の構造、ヒートアイランド、そして大気汚染の実態を調査することを目的とする。データ解析の際は、気象学の理論がどのように応用されるかについても学ぶ。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | Land and sea breeze circulation affects urban heat island and atmospheric pollution over megacity regions (e.g., Tokyo, Nagoya, Osaka). Over the Nobi Plain, land and sea breeze circulation is formed by sea breezes from Ise Bay and Enshu-Nada. The aim of this course is to conduct meteorological observations at Nagoya Port and to investigate the structure of land and sea breeze circulation, urban heat island, and atmospheric pollution over the Nobi Plain. At the end of the course, participants are expected to understand the mechanism of meteorological instruments and meteorological theory related to land and sea breeze circulation. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 高層気象観測と地上気象観測の練習会と本観測を通して、それらの観測方法や測定原理を理解する。また、事前の研究会や観測データの解析を通して、海陸風のメカニズムや背景にある気象学の理論を理解する。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | Through training sessions and main field observations of high-altitude and ground meteorological conditions, participants will gain an understanding of observation methods and measurement principles. They will also understand the mechanisms of sea-land breeze and the meteorological theories behind them through study sessions and analysis of observation data. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 本セミナーでは、高層気象観測と地上気象観測の実習を行い、得られた観測結果を整理し、濃尾平野の風系と大気環境を考察する。高層気象観測では、パイロットバルーン(風船)を放球し、その位置をセオドライトで追跡し、上層風の分布を観測する。同時に、風、温度、湿度など基本的な地上気象要素の観測を行う。
1.フィールドセミナーで行う観測
事前に、観測練習会を実施する。
・高層気象観測
パイバル観測 風向風速
・地上気象観測
アスマン通風乾湿計 乾球温度,湿球温度,相対湿度
ビラム風向風速計 風向,風速(風程)
パーティクルカウンター エアロゾル(浮遊粒子状物質)の粒径分布
赤外線放射温度計 地表面温度
2.観測データの解析
3.観測結果の発表会
4.講評 |
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履修条件 Course Prerequisites | | 以下のいずれかの期間に実施を予定している現地観測に参加できること。
天候条件などを考慮し、以下の候補日から決定する。
第一候補日:7月23日(土)~24日(日)
第二候補日:8月6日(土)~7日(日)
(観測後1週間以内に観測データの解析・発表会の日あり) |
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関連する科目 Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 観測練習会、研究会発表(事前学習)、野外観測出席(第1-2日)、観測発表会(第3日)およびレポートを基に評価する。気象観測について、授業をとおして得られた知識に基づいて論述できることを合格の基準とする。 |
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不可(F)と欠席(W)の基準 Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades | | 履修取り下げ届を提出したときは、「欠席(W)」とする。セミナー不参加またはびレポート未提出は、「不可(F)」とする。 |
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参考書 Reference Book | | 1) 浅井冨雄,1996:気象の教室2 ローカル気象学,東京大学出版会,233pp.
2) 岩田徹ほか,2007:環境気象学入門,大学教育出版,168pp.
3) 太田久雄・長尾隆,1974:公害と気象 観測と調査の実際,地人書館,242pp.
4) 大和田道雄,1994:伊勢湾岸の大気環境,名古屋大学出版会,219pp.
5) 甲斐憲次編,2012:二つの温暖化-地球温暖化とヒートアイランド,成山堂書店,298pp.
6) 河村武 編,1979:大気環境の科学3 都市の大気環境,東京大学出版会,185pp.
7) 神田学編,2012:都市の気象と気候,気象研究ノート,224,302pp.
8) 近藤純正,2000:地表面に近い大気の科学 理解と応用,東京大学出版会,324pp.
9) 近藤裕昭,2001:人間空間の気象学,朝倉書店,156pp.
10) 日本気象学会,1999:気象研究ノート第194号(1999) 気象測器-高層気象観測篇,251pp.
11) 高橋幹二 著・日本エアロゾル学会編,2003:エアロゾル学の基礎,森北出版,221pp.
12) 藤部文昭,2012: 都市の気候変動と異常気象-猛暑と大雨をめぐって-,朝倉書店,161pp.
13) 堀口郁夫・小林哲夫・塚本修・大槻恭一 編,2004:局地気象学,森北出版,244pp.
14) 山岸米二郎,2002:気象予報のための風の基礎知識,オーム社出版局,189pp. |
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教科書・テキスト Textbook | | 小倉義光(1999):一般気象学 第2版,東京大学出版会. |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | ・海陸風や気象観測等に関して勉強した内容を資料としてまとめ、事前研究会で発表すること。
・観測データの解析と観測結果の発表会での発表内容に基づき、レポートを作成・提出すること。 |
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注意事項 Notice for Students | | 5月または6月上旬にオリエンテーションを実施する。
新型コロナウイルスの感染状況によっては、実習の場所・日時等が変更になる可能性がある。 |
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他学科聴講の可否 Propriety of Other department student's attendance | | |
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他学科聴講の条件 Conditions for Other department student's attendance | | |
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レベル Level | | |
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キーワード Keyword | | |
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履修の際のアドバイス Advice | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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