授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 分子・原子・電子などミクロスケールの物質世界における物理法則の理論体系であるところの量子力学を学ぶ。とくに,ヒルベルト空間と演算子を用いた数学的理論定式化を学ぶ。干渉効果や不確定性関係などミクロ世界独特の性質を理解する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | To learn the mathematical foundation of quantum mechanics, which is a physical theory of the microscopic world. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 物質の根源的な要素としての原子・電子の振る舞いの特徴を理解すること,量子力学の理論体系を把握することを目指す。量子力学に現れる数理的概念を使いこなす,それらの物理的解釈ができる,有限次元の行列で書ける簡単なモデルや調和振動子などの例題を解ける,解の物理的意味を検討できるようになることを目指す。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | To understand features of microscopic worlds.
To understand mathematical structure of quantum mechanics.
To become able to solve simple models in quantum mechanics and to examine their physical implications. |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 量子力学の基本概念である,確率振幅・ヒルベルト空間・状態ベクトル・波動関数・確率解釈・演算子・固有値・非可換性・干渉効果・テンソル積・不確定性関係などを系統的に学ぶ。モデルを立てて,固有値・固有ベクトルを求める,遷移確率を計算する,シュレーディンガー方程式を解く等の演習を行う。
1. 複素数と確率振幅
2. ヒルベルト空間
3. 演算子と固有値・固有ベクトル
4. 無限次元空間とフーリエ変換
5. 可換物理量と同時結合確率
6. 非可換性と干渉効果
7. 複合系とテンソル積
8. シュレーディンガー方程式とハイゼンベルク方程式 | 1. Probability amplitude and complex numbers
2. Hilbert space
3. Operator, eigenvalue and eigenvector
4. Infinite dimensional space and Fourier transformation
5. Commutative observables and joint probabilities
6. Noncommutative observables and interference effects
7. Composite system and tensor product
8. Schrödinger equation and Heisenberg equation |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 物理学基礎Ⅰ(力学),物質情報学1,線形代数,微分積分を履修していることが望ましいが,必須要件ではない。 | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 課題レポート・質問などの学習態度・定期試験をもとに成績評価する。
「課題レポート:学習態度:定期試験」の成績への寄与の割合は,およそ「2:1:7」とする。
履修取り下げ制度を採用する。 | |
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教科書・参考書 Textbook/Reference book | | 指定教科書:
谷村省吾『量子力学10講』(名古屋大学出版会)ISBN-13 : 978-4815810498
参考書:
1. ファインマン,レイトン,サンズ『ファインマン物理学5 量子力学』(岩波書店)ISBN-13 : 978-4000077156
2. 江沢洋『だれが原子をみたか』(岩波書店)ISBN-13 : 978-4006002817
3. シッフ『量子力学(上)』(吉岡書店)ISBN-13 : 978-4842701479
4. シッフ『量子力学(下)』(吉岡書店)ISBN-13 : 978-4842701585
5. 上田正仁『現代量子物理学』(培風館)ISBN-13 : 978-4563022655 | |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 詳細を板書されない計算は各自行うこと。
授業中に演習問題を出題するので,それを授業時間外に解いてレポートとして提出すること。
宿題にならなかった演習問題も解くことが望ましい。
量子力学の教科書を少なくとも2, 3冊は読むことが望ましい。 | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 未定(昨年度は対面講義を行った。今年度についてはNUCTで案内する。) |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | 遠隔授業にする場合,NUCTで資料を配布し,Zoom等でライブ授業配信を行い,オンデマンド再生可能な録画ファイルを公開する。
定期試験を対面で実施できない場合は,課題を多く出題し,「課題レポート:質問などの学習態度」の成績への寄与の割合をおよそ「9:1」とする。 |
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