授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この授業では、自然会話に見られる文法現象を分析するアプローチとして発展してきた「相互行為言語学」(interactional linguistics)の基礎を学ぶことを目的とする。このアプローチでは、言語を文脈から切り離された抽象的な記号体系として分析するのではなく、言語がわれわれの日常生活を作り上げているさまざまな社会的行為・活動への「参加の形態」としてこそ存在しているのだという視点を取り、相互行為に見られる秩序性と文法構造の秩序性とがどのように関わりあっているかを探る。 |
|
|
授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course introduces students to the interactional analysis of language structure observed in naturally-occurring language use. Many scholars of language have accepted a view of language structure, or ‘grammar’, as a self-contained abstract system that exists independently of situated language use in context. In this course, we take a very different way of approaching and understanding grammar, exploring it as part of a broader range of resources that underlie the organization of social life and emphasizing its role in the use of language in everyday interaction. The course introduces a theoretical and methodological background for the growing body of research in this area, called interactional linguistics. It also provides opportunities for students to engage in hands-on data analysis, which is designed to help them acquire skills necessary to investigate grammatical phenomena observed in naturally-occurring social interaction. |
|
|
到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 相互行為言語学の理論的・方法論的基盤を学ぶとともに、自然会話のデータ分析練習を通じて実践的な研究能力を身につける。 |
|
|
授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 「相互行為言語学」の理論的背景・方法論を概説した後、実際の場面での会話データの収集・転記方法を指導する。その上で、日常会話データに見られるさまざまな文法現象を扱った研究論文を取り上げ、相互行為論の観点からの文法研究の具体例に触れる。こうした研究論文についての議論を通して、相互行為の秩序性と文法構造の秩序性の密接な関わり合いを明らかにするための分析的視点を理解する。また、授業で取り上げる各現象について、実践トレーニングとしてデータ分析課題を課し、相互行為論の観点からの文法研究を実際に行う方法や技術を身につける。
本授業は以下の内容で構成される。
第1回:オリエンテーション 第2回:相互行為言語学の理論的背景・方法論の概説 第3〜6回:トピック1に関する研究論文の議論 第7・8回:トピック1に関するデータ分析練習 第9〜13回:トピック2に関する研究論文の議論 第14・15回:トピック2に関するデータ分析練習 |
|
|
履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 履修条件を要さないが、春学期開講の「日本語教育学講義Ⅱa」を履修しているか、相互行為言語学の基本的なトレーニングを受けていることが望ましい。また、業で扱う研究論文はすべて英語で書かれたものなので,それを読んで理解する英語読解力と,論文の内容を授業内で英語で議論できる英語コミュニケーション能力が必要。 |
|
|
成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 平常点(オンライン・フォーラムへの書き込み、授業中の発言、討論への参加)30%、担当回の発表 30%、期末のレポート 40% 60点以上を合格とする。 |
|
|
教科書・テキスト Textbook | | |
|
参考書 Reference Book | | |
|
課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 毎回のリーディング課題およびそれについてのオンライン・フォーラムへの書き込み 学期に2〜4回程度のリーディング発表 |
|
|
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | |
|
備考 Others | | |
|
授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 対面で実施する。ただし今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はNUCTで周知する。 |
|
|