学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
法・専学
時間割コード
Registration Code
9310300
科目区分
Course Category
法律基本科目(必修)
Basic Law Courses
科目名 【日本語】
Course Title
憲法演習
科目名 【英語】
Course Title
Constitutional Law Seminar
担当教員 【日本語】
Instructor
齋藤 一久 ○
担当教員 【英語】
Instructor
SAITO Kazuhisa ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 月曜日 3時限
Spring Mon 3
対象学年
Year
2年
2
授業形態
Course style
演習
Seminar


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
 憲法基礎Ⅰ及びⅡの履修を前提に、訴訟実務面におけるいわゆる憲法訴訟の法知識を涵養し、これをもとに批判的に検討・発展させていく創造的な思考力を養い、事実に即した具体的な問題解決に必要な法的な分析・議論能力の育成をはかる。「憲法訴訟」は、民事・刑事・行政の各訴訟とはレベルの異なる範疇であり、比較的最近の理論・実務において形成されかつ変転してきたという事情に鑑み、これまでの憲法学習で習得した知識を批判的・創造的に展開する思考力と、事実に即した具体的な問題解決に必要な分析・議論能力を育成する。これに関わって、憲法訴訟の日本的特殊性にも批判的観点を養い、真に「法の支配」の担い手たる法曹に必要な素養を養う。演習は、具体的な事例を素材にディベートの形式で進めるが、既存の学説、法令及び判例を理解するというよりも、法曹に求められる資質としての問題発見的あるいは提起的姿勢を育むものとする。また、判例法理を抽象的に理解することのないように、第一審から判例を読むように指導する。
 なお、この講義は、「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえて、具体的な授業内容を設定している。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
(1)従来の「憲法訴訟」事案から、解釈論的論点を発見し、解釈論を具体的に展開し、それらを支える原理論上の問題点にまで到達する論理的・理論的思考ができる。
(2)価値観が先鋭的に対立する問題において、相手を説得するのに必要な問題発見能力と論証能力に基づいた討論ができる。
(3)憲法訴訟の基本的考え方や原理に習熟し、身近な人権侵害や憲法違反をいかに訴訟に乗せるかという観点から思考できる。
(4)憲法訴訟の技術的解釈論のみならず、問題解決策の妥当性を社会の実態を踏まえて、より広い視野から総合的に検証することができる。
(5)自らの法的思考の過程を文章化して明快に表現することができる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1.導入講義①:憲法訴訟を実践的に学ぶ
最初に憲法訴訟を実践的に学ぶための視点を提供する。具体的な事案を素材として、当事者の立場から憲法問題を考える方法を学ぶ。

2.導入講義②:憲法訴訟の理論と技術
(1)「法律上の争訟」に関する判例法理を理解する。
(2)憲法訴訟の技術に関わる諸論点を理解する。

3.事例研究①:外国人の人権
外国人の選挙権・公務就任権に関する判例・通説の考え方を理解する。

4.事例研究②:私人間効力論
三菱樹脂事件最高裁判決を正確に読むことで、私人間効力の問題に関する判例法理を理解する。

5.事例研究③:特別な法律関係における人権の限界
猿払事件最高裁判決の正確な理解と批判的検討を踏まえて、堀越事件など最近の事案を検討する。

6.事例研究④:法の下の平等
国籍法違憲判決、非嫡出子法定相続分違憲決定の内容を理解する。

7.事例研究⑤:思想・良心の自由
君が代不起立訴訟判決を理解する。

8.事例研究⑥:信教の自由と政教分離
津地鎮祭事件判決、エホバの証人剣道受講拒否事件判決を理解する。

9.事例研究⑦:表現の自由と人格権
表現の自由とプライバシー権の関係が問題となった判例を正確に理解する。

10.事例研究⑧:事前差止めと表現の自由
(1)検閲と事前規制の関係を理解する。
(2)「北方ジャーナル事件」判決を正確に読んで、事前差止めの可否に関する判例・学説の議論を理解する。

11.事例研究⑨:集会の自由
泉佐野市民会館事件判決を理解する。

12.事例研究⑩:職業の自由
規制目的二分論に関する判例法理を現在の学説状況を踏まえて正確に理解する。

13.事例研究⑪:財産権
森林法違憲判決の法理を学説動向を踏まえて正確に理解する。

14.事例研究⑫:社会権判例の現代的展開
老齢加算廃止に関する判決の検討を通じて、「制度後退原則」という学説の問題提起の意味を理解する。

15.事例研究⑬:立法不作為の違憲確認訴訟
(1)立法不作為を争う方法の必要性とその手法を理解する。
(2)国倍請求を利用した立法不作為の違憲確認に関する判例・学説の展開を理解する。

16.学期末試験・講評

※講義日はTKCシステムを参照のこと。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
(1)基本的判例と最新の事例の双方に目配りをし、常に問題提起的な姿勢を維持すること。
(2)3年コースは1年次の憲法基礎I・IIを履修しておくことが望ましい。
(3)憲法の事案問題に関する思考力をより深めたい者、あるいは、思考力不足を感じる者に対しては、本講義を履修したうえで、秋学期の「比較公共訴訟論」を受講することを勧める。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
平常点(発言)10点、課題・小テスト30点、学期末試験60点とする。
成績評価(合否判定及び成績の区分)は、名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定した評価基準に従って行う。
到達目標(1)について:平常点、課題・小テスト、学期末試験
到達目標(2)について:平常点、課題・小テスト
到達目標(3)について:平常点、課題・小テスト
到達目標(4)について:平常点、課題・小テスト、学期末試験
到達目標(5)について:課題・小テスト、学期末試験
教科書・テキスト
Textbook
長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ(第7版)』(有斐閣、2019年)
講義レジュメをアップする。各自が利用する憲法の基本書も持参すること。
参考書
Reference Book
芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法(第7版)』(岩波書店、2018年)
渡邊康行ほか『憲法I -基本権』(日本評論社、2016年)
木下智史ほか編『事例研究 憲法 第2版』(日本評論社、2013年)
木下智史・伊藤建『基本憲法Ⅰ』(日本評論社、2017年)
本秀紀編『憲法講義〔第2版〕』(日本評論社、2018年)
斎藤一久・堀口悟郎編『図録日本国憲法』(弘文堂、2018年)
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
TKC 教育支援システムの「カリキュラム」の各講義回の「予習案内」や「復習課題」を参照すること。
注意事項
Notice for Students
授業開講形態等
Lecture format, etc.
授業開講形態(対面遠隔併用で実施する授業一覧)は、名古屋大学法科大学院ホームページの「News」に掲載します。URL:https://www.law.nagoya-u.ac.jp/ls/
※履修登録後に授業形態等に変更がある場合には、TKCシステム又はNUCTの授業サイトで案内します。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)
遠隔授業はTKCシステム又はNUCTで行う。教員への質問方法、学生同士の意見交換の方法は次のとおりとする。なお、教員より別の指示がある場合は、その指示に従うこと。
・教員への質問は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
・授業に関する受講学生間の意見交換は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
(※担当教員がNUCTの「フォーラム」機能を追加設定した場合は「フォーラム」も利用可。)