学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
法・専学
時間割コード
Registration Code
9311100
科目区分
Course Category
法律基本科目(必修)
Basic Law Courses
科目名 【日本語】
Course Title
民法基礎Ⅳ
科目名 【英語】
Course Title
Civil Law Ⅳ
担当教員 【日本語】
Instructor
村田 健介 ○
担当教員 【英語】
Instructor
MURATA Kensuke ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 水曜日 2時限
Spring Wed 2
対象学年
Year
1年
1
授業形態
Course style
演習
Seminar


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
民法第3編「債権」第3章「事務管理」・第4章「不当利得」・第5章「不法行為」を解説する。主要な特別法についても,必要に応じて取り上げる。

授業は,講義形式と双方向形式とを併用して進める。講義形式を通じて,基本的知識の概要を伝えたうえで,双方向形式を通じて,知識の定着を図ると共に具体的な事例に対応する能力を修得することを目的とする。

なお,本講義の内容は,「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえつつ,民法改正を反映させたものである。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
1. 民法第3編「債権」第3章「事務管理」・第4章「不当利得」・第5章「不法行為」ならびに主要な特別法の規律やそれに関する判例・学説の議論を理解する。
2. 1.を踏まえて,比較的単純な事案を法的に処理し,それを文書化することができる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1 開講にあたって/不法行為総論/権利侵害(1)(4/6)
不法行為とは何か
金銭賠償の原則とその例外
過失責任の原則とその例外
不法行為による損害賠償請求権の基本的成立要件
権利侵害要件の変遷と意義

2 権利侵害(2)/故意・過失(4/13)
権利侵害の具体例
過失
故意

3 損害・因果関係(1)(4/20)
損害
因果関係の意義
因果関係に関する問題

4 損害・因果関係(2)(4/27)
賠償される損害の具体例
賠償の支払方法

5 損害賠償請求権の主体/損害賠償請求権の阻却事由(1)(5/11)
間接被害者の損害賠償請求権
生命侵害と損害賠償請求権の相続
胎児の損害賠償請求権
損害賠償請求権の阻却事由(1)-正当防衛・緊急避難・法令行為・正当業務行為・被害者の承諾・自力救済
損害賠償請求権の阻却事由(2)-損益相殺

6 損害賠償請求権の阻却事由(2)(5/18)
過失相殺・素因減額・自然力の競合
消滅時効
責任無能力

7 監督義務者の責任(5/25)
責任無能力者の監督義務者の責任
責任能力者の監督者の責任

8 使用者責任・注文者責任(6/1)
使用者責任
注文者責任

9 物による不法行為(6/8)
土地工作物責任
動物占有者の責任
製造物責任
運行供用者責任

10 共同不法行為(6/15)
加害者複数の不法行為
共同不法行為に関する規律
競合的不法行為に関する規律
加害者不明の場合に関する規律

11 人格権・名誉・プライヴァシー侵害と不法行為(6/22)
人格権とは何か
名誉毀損
プライヴァシー侵害
肖像・氏名

12 小テスト・事例検討(6/29)
不法行為にかかる小テストおよび事例検討を行う。

13 事務管理(7/6)
事務管理とは何か
事務管理の要件
事務管理の効果
準事務管理

14 不当利得(1)(7/13)
不当利得とは何か
不当利得返還請求権の一般的要件

15 不当利得(2)(7/20)
不当利得返還請求権の特則
複数当事者間の不当利得

16 期末試験・講評(未定)
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
民法基礎のその他の科目を履修済みまたは履修中であること(いずれにせよ必修科目である。)。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
小テスト(20%),事例検討レポート(20%),期末試験(60%)に授業中の質疑応答の内容および出席状況(下記参照)を加味して評価し,合計60点以上を合格とする。

小テストは到達目標1.について,事例検討レポートは到達目標2.について,期末試験は到達目標のいずれもについて,その到達状況を確認するものである。
なお,無断欠席(および連絡があっても正当事由のない欠席)は減点の対象とする。欠席の連絡はその理由とともにメールまたはCanvasのメッセージ送信機能を通じて行うこと。他人からの伝言は認めない。なお,授業を3分の1以上欠席した受講者には,正当事由の有無を問わず,期末試験の受験を認めない。
成績評価(合否判定及び成績の区分)は,名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定した評価基準に従って行う。
教科書・テキスト
Textbook
授業は,あらかじめ配布する資料に従って進める。資料はTKCの「法科大学院教育支援システム」にアップロードするので,ダウンロードし,必要に応じて印刷すること。なお,チェックシートに記載した事項については,ランダムに指名して解答を求めることがあるので,解答を用意しておくこと。
参考書
Reference Book
【判例集】
中田裕康・窪田充見編『民法判例百選Ⅱ債権』(有斐閣・第8版・2018年)

【教科書】
潮見佳男『基本講義債権各論Ⅰ契約法・事務管理・不当利得』(新世社・第3版・2017年)
潮見佳男『基本講義債権各論Ⅱ不法行為法』(新世社・第4版・2021年)
窪田充見『不法行為法 民法を学ぶ』(有斐閣・第2版・2018年)
大村敦志『新基本民法6 不法行為編 法定債権の法』(有斐閣・第2版・2020年)
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
1. 講義資料等を参照しながら,チェックシート記載の事項について予習してくること。
2. 事例検討レポートは別として(他人のレポートのコピー&ペーストは認めない。),グループでの予復習を推奨する。自分の思い込みによる間違いを正す機会を得られるのみならず,他人の疑問に答えようとするならばそれ相応の理解が必要となるため,より深い学修の機会を得られるからである。
注意事項
Notice for Students
新型コロナウイルス感染症の影響が2022年度前期の段階でなお残っている場合,授業の開講や試験の実施については,オンラインになる可能性がある。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
授業開講形態(対面遠隔併用で実施する授業一覧)は、名古屋大学法科大学院ホームページの「News」に掲載します。URL:https://www.law.nagoya-u.ac.jp/ls/
※履修登録後に授業形態等に変更がある場合には、TKCシステム又はNUCTの授業サイトで案内します。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)
遠隔授業はTKCシステム又はNUCTで行う。教員への質問方法、学生同士の意見交換の方法は次のとおりとする。なお、教員より別の指示がある場合は、その指示に従うこと。
・教員への質問は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
・授業に関する受講学生間の意見交換は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
(※担当教員がNUCTの「フォーラム」機能を追加設定した場合は「フォーラム」も利用可。)