学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
学部
時間割コード
Registration Code
0034208
科目名 【日本語】
Course Title
文化論・芸術論
科目名 【英語】
Course Title
Art and Culture
使用言語
Language Used in the Course
日本語
担当教員 【日本語】
Instructor
影山 悦子 ○
担当教員 【英語】
Instructor
KAGEYAMA Etsuko ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
Ⅲ 木曜日 2時限
III Thu 2


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course [JPN]
文化芸術を表象という観点から理解することを目指します。表象とは,心または意識に現前するものを意味し,それは具体的には,文字・画像・音声などを通して現れた形・姿のことです。つまり,美術・文学・音楽・映画など様々な作品はもちろん,文字・画像・音声などの媒体も本科目の対象となります。さらに,その表象が,時代・社会や文化との関係の中で,どのように表現され,また,どのように感受されたのか,といった問題についても考察していきます。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course [ENG]
The goal of this course is to understand culture and art from the perspective of representation. “Representation” means something that is present in the mind or consciousness; specifically, it is the shape or figure that appears through letters, images, sounds, etc. Therefore, not only various works of art, literature, music, and films, but also media such as letters, images, and sounds are the target of this course. We will also examine how these representations have been expressed and received in relation to the times, society and culture.
授業の達成目標 【日本語】
Objectives of the Course [JPN]
イスラームが広まる前の中央アジア地域の文化芸術について基礎的な知識を身につける。「シルクロードの商人」として知られるソグド人に注目し、ソグド人の自己認識、神々の具象化、王権と絵画などのテーマから、造形美術が生み出され、変化する背景や過程を理解する。
授業の達成目標 【英語】
Objectives of the Course [ENG]
The aim of this lecture is to provide students with a basic knowledge of the cultural arts of the Central Asia before the spread of Islam. The class will focus on the Sogdians, known as the “merchants of the Silk Road”, to understand the background and process of the creation and change of plastic art, based on themes such as Sogdian self-image, the figuration of the gods, relationship between kingship and painting.
教科書
Textbook
教科書は指定しないが、毎回の授業でハンドアウトを配布する。
課外学修等
Study Load (Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業中に配付するハンドアウトやノートを見て、復習すること。
注意事項
Notice for Students
特になし
本授業に関するWebページ
Reference website for this Course
担当教員からのメッセージ
Message from the Instructor
現在、中央アジアではイスラームが信仰されていますが、この授業ではイスラームが伝わる前の時代、仏教やゾロアスター教系の宗教が信仰されていた時代の文化芸術を対象とします。とくに、イラン系民族であるソグド人に注目し、まちの遺跡から出土した壁画や塑造、中国に移住したソグド人の葬具浮彫などを手がかりに、次のテーマについて検討します。はじめに、ソグド人が描く自身のイメージと他者が描くイメージの違いとその背景について考察します。次に、イラン民族古来のゾロアスター教系の宗教を信仰していたソグド人は、礼拝対象である神々の像をどのように表現したのか、独自に創造したのか、他から借用したのか、また神々を礼拝する自身の姿をどのように表現したのか検討します(5〜8世紀前半)。ソグドの壁画は宗教に関係するものが多いですが、一部、王権に関係するものもあります。ソグドのオアシス都市の支配者が自らの王位の正統性を喧伝するために絵画を利用した事例(7世紀半ば、8世紀初め)を見ます。それから、ソグド商人が扱っていた絹織物と金銀器の制作は、西はササン朝ペルシア、東は唐において頂点に達しますが、その背景には東西文化の交流がありました。東アジアと西アジアの織物の技法・材料の違いを知り、現在に伝わる絹織物・金銀器の図像を観察することにより、東西文化交流の過程をたどります。最後に、中国北部で発見されたソグド人の墓葬(6世紀後半)を取り上げます。葬具に表された浮彫には、植民聚落のソグド人の生活や文化が表現されています。移住先の漢人社会の文化を受容し、同化していたのか、時代による変化はあるのか検討します。
中央アジアの文化芸術については、これまで触れる機会がなかった人がほとんどだと思うので、はじめに、中央アジアの地理と歴史、宗教について概説します。受講者には、授業の最後に、質問や感想を書いて提出してもらいます。次の授業で、講師がそれらを紹介し、コメントをしたり、補足説明をします。分かりにくい点があれば、積極的に質問してください。
実務経験のある教員等による授業科目(大学等における修学の支援に関する法律施行規則に基づくもの)
Courses taught by Instructors with practical experience
授業開講形態等
Lecture format, etc.
B-2)対面授業科目(一部遠隔:オンデマンドあり)にて実施する。基本的に対面で行うが、対面授業ができない場合はオンデマンド授業とする。
対面授業の場合の講義室は、時間割B表(名大ポータル>教養教育院ページ掲載)を確認すること。