学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
学部
時間割コード
Registration Code
0035221
科目名 【日本語】
Course Title
医療人類学
科目名 【英語】
Course Title
Medical Anthropology
使用言語
Language Used in the Course
担当教員 【日本語】
Instructor
梅村 絢美 ○
担当教員 【英語】
Instructor
UMEMURA Ayami ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
Ⅲ 金曜日 2時限
III Fri 2


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course [JPN]
 医(medical practices and sciences)に関心をもつすべての学生へ向けた「医のための文化人類学」である本授業は、医とそれを支える文化・社会に関わる世界各地の多様な事例を文化人類学の視角から検討することを通じて、予測不可能な社会の変化に臆することなく、他者とともに生き抜くための知・技法としての文化人類学的センスを磨き、学術・研究や診療のみならず、広く社会生活に生かしていくことを目的としている。
 ここでいう人類学的なセンスとは、「馴染み」から抜け出し異世界に身を晒すことを厭わない度胸、絶え間ない自己変容や生成変化していく他者・世界と向き合おうとする寛大さと、“面白がり”ながらそれら偶発性とつき合ってみる楽観性、自身が巻き込まれている世界において、その都度“正しい”問いを発することができる賢さ、他者との具体的なコミュニケーションや行為のただなかで自己や他者を認識する謙虚な「構え」、代替不可能な「個」のかけがえのなさを直視する聡明さをさす。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course [ENG]
This lecture is “cultural anthropology for medical practices and sciences” calling for the students who concern medicine. It aims to hone cultural anthropological sensibility as wisdom and techniques for surviving with others and to reflect it in real life. In this class, we examine various cases from around the world related to medicine with cultural and social issues from the perspective of cultural anthropology.
The anthropological sensibility here means the courage to break away from the familiar and expose oneself to the unknown world, the generosity to confront the constant transformation of self, others and the world. The optimism of dealing with these contingencies while having excitement, the wisdom to ask the "correct" questions each time in the world in which you are involved, a humble stance that recognizes itself and others performatively in the context of symmetrical and tangible communication with others, and the deep insight to face the irreplaceability and singularity of "individuals" that cannot be recovered by a system that can be replaced or compared.
授業の達成目標 【日本語】
Objectives of the Course [JPN]
1. 自身がもつ前提や枠組みを相対化した上で、他者との具体的なやりとりのなかで、その都度、適切な関係をとりもつことができる
2. 健康や病気、死、汚穢、ケアといった事象について、社会文化政治経済的背景を把握した上で、それが置かれる個別具体的な文脈のなかで検討することができる
3. 聞き手や聞き手との関係性、文脈に合わせ適切な表現において考えを発信することができる
4. 人間の生のありようを、その内側へ向かって明らかにする生物医学的視点とともに、外側へと視野を広げ、社会関係のなかでとらえることができる
5. 健康・病気・死・汚穢・ケアをめぐる文化的多様性、宗教、ジェンダー、貧困、科学技術、グローバル資本主義と医との関わりについて説明し、それらによって生じうる とっての諸問題と、それに対処するための具体的方法について検討できる
授業の達成目標 【英語】
Objectives of the Course [ENG]
教科書
Textbook
受講生の関心や理解度に合わせ関連する資料・文献を適宜配布・紹介します。
課外学修等
Study Load (Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業の各回取り扱うテーマについて、関連文献を適宜紹介します。少しでも関心があるものがあれば、ぜひ手にとってみてください。
注意事項
Notice for Students
本授業に関するWebページ
Reference website for this Course
担当教員からのメッセージ
Message from the Instructor
本授業では、担当教員が専門とする南アジア社会をはじめ、世界のさまざまな地域における身体や生・死のとらえ方、病いと苦悩、そしてそれに対するケアの実践について紹介していきます。
なかには違和感を感じたり、懐疑的に思うこともあるでしょう。でもそんな時こそ人類学的な学びを得る絶好のチャンスです。少しばかり辛抱して、違和感を感じている自分自身を少し遠くから眺めてみてください。
人類学は、他者との出会いを通じて自己を知り、世界の見方をぐっと広げくれる学問です。
学びを通じて人生を豊かにしていく、そんな学問である人類学を、ともに楽しみましょう。
実務経験のある教員等による授業科目(大学等における修学の支援に関する法律施行規則に基づくもの)
Courses taught by Instructors with practical experience
授業開講形態等
Lecture format, etc.
B-3)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向・オンデマンドの併用)
対面授業の場合の講義室は、時間割B表(名大ポータル>教養教育院ページ掲載)を確認すること。