学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
文学部
時間割コード
Registration Code
0121801
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2021年度入学まで
教育プログラム・分野・専門等
Major
中国語中国文学
科目名 【日本語】
Course Title
中国語学概論a
科目名 【英語】
Course Title
Survey on Chinese Ligusitics a
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMCL2029J
担当教員 【日本語】
Instructor
田村 加代子 ○
担当教員 【英語】
Instructor
TAMURA Kayoko ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 水曜日 2時限
Spring Wed 2
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
2年生以上
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
講義
Lecture
教職【入学年度】
Teacher's License
2021年度入学まで
教職【教科】
Teacher's License
中一種・国語、高一種・国語(漢文学)
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title
中国古典語学史


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
中国古典語学(小学)における「訓詁学」、「文字学」、「音韻学」の様相と、その位置づけについて理解することを目的とする。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This course deals with annotation studies, ideographic science and phonological studies of Classical Chinese linguistics. This course aims to understand the reason why the study of Chinese characters was considered to be the main theme of language study and to understand the characteristics of traditional Chinses Linguistics.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
この講義では、受講者が授業終了時に、以下の知見を得ていることを目標とする。
(1)「訓詁学」とは何か。なぜ、いつ、「訓詁学」が興ったか。
(2)「文字学」とは何か。なぜ、いつ、「文字学」が興ったか。
(3)「音韻学」とは何か。なぜ、いつ、「音韻学」が興ったか。
(4)訓詁学、文字学、音韻学は中国古典語学にどのような位置を占めているか。
(5)漢字という文字体系を有するが故の中国固有の言語研究がどのように形成されたか。
授業の内容や構成
Course Content / Plan
字義を解析することを旨とした訓詁学の原型と辞書の編纂、六書の原理と部首の概念を用いた独創的な字書の出現、中国語の音韻的な性質を反映した発音辞典の創出、それらはどのようにして世に出るに至ったのか、その文化史的学問的背景とともに、中国独自の古典中国語の研究法について講ずる。中国人にとっての言語研究は文字の研究と同義であった理由、文法研究が発達しなかった理由についても考察する。また、これらの古典漢語の研究が日本の学問にどの様な影響を与えたかについても講ずる。

第一部「訓詁学」
①語彙の分類法、文字の分類法
②訓詁とは
③『爾雅』……類概念による語彙の分類
④『爾雅』を補完するもの『『廣雅』
⑤『方言』と『釋名』

第二部「文字学」
①六書……漢字の構造について
②部首という概念について
③『説文解字』
④『玉篇』、『玉篇』が日本に与えた影響
⑤字書の規範……『康煕字典』

第三部「音韻学」
①中国語の音節構造
②「反切」の確立、「四声」の発見、「韻律論」の深化
③『切韻』と『大宋重脩廣韻』
④等韻学と韻図
⑤音韻変化

まとめ 伝統的なジショとジショの革命
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
履修条件は要さない。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
訓詁学とは何か、訓詁学のよって興った理由を理解したか。文字学とは何か、文字学のよって興った理由を理解したか。音韻学とは何か。音韻学のよって興った理由を理解したか。訓詁学、文字学、音韻学の中国語研究史における意味と位置づけを理解したか。中国古典言語学の様相と中国語という言語の持つ特徴との関連性を理解できたか。以上を主な評価基準として、授業時における参加度と期末試験によって成績を評価する。授業参加度40%、期末レポート試験60%により最終評価をする。
60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
担当教員作成のプリントを配布し使用する。
参考書
Reference Book
導入として、蔣禮鴻『古漢語通論』紹介文および第一章(許永蘭、戸内俊介、田村加代子、田村祐之共訳)http://u-parl.lib.u-tokyo.ac.jp/archives/japanese/this-book18(U-PARL東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門ホームページ)
頼惟勤『中国古典を読むために――中国語学史講義』大修館書店、1996
大島正二『〈辞書〉の発明』三省堂、1997
大島正二『漢字と中国人――文化史をよみとく』岩波新書、2003
大島正二『漢字伝来』岩波新書、2006
大島正二『中国語の歴史―ことばの変遷・探究の歩み』(大修館書店(あじあブックス)、2011
『中国語学辞典』岩波書店、2022
より発展的な参考書として以下のものがある。
大島正二『中国言語学史(増訂版)』汲古書院、2003
大島正二『唐代の人は漢詩をどう詠んだか 中国音韻学への誘い』岩波書店、2009
落合淳思『漢字の音』東方書店、2022
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
①講義資料を事前に予習すること。②疑問点を明確にしたうえで講義に参加すること。③講義内容について十分に理解できたか復習すること。④講義時に提示されたテーマについて考察し、次の講義でのグループディスカッションに備えること。⑤講義内容について疑問があれば、他の受講生に言語化して説明できるよう準備し、次回の講義でのグループディスカッションに備え、教員からの回答、補足説明の理解をより深める準備をすること。
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
利用する。
『履修取り下げ届』を期日までに提出した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。
備考
Others
講義では主として中国古典文を資料として用い、必要に応じて訓読も併用する。必ずしも現代中国語の既習を必須条件とはしない。講義内容の必要から現代中国語を用いることもあるが、未習者に対して十分な配慮をする。言語一般、古典文学一般、古典中国語に興味のある学生、中国語以外の言語の学習歴のある学生、さまざまな分野専門の学生の履修を歓迎する。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
B-1)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向あり)
対面で実施する。ただし、三密が回避できない場合や今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はTACTで周知する。 対面を希望しない受講者にも十分配慮するので申し出てください。