授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | グローバルな現代社会では、自然環境、環境資源、民族、宗教、経済、政治、感染病等の国際問題が噴出している。バーチャルな受身的情報が作るこれらの国際問題や国際問題が起きている国や地域に対する「常識」を疑い、主体的に国際問題や国や地域に関心を抱き、その背景を考え、判断する力を主体的に身につけます。 |
|
|
授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | In today's global society, international issues such as the natural environment, environmental resources, ethnicity, religion, economics, politics and infectious diseases are erupting. The purpose of this class is to develop the ability to question the "common sense" about these international problems and the countries and regions where they occur that is created by virtual, passive information, to take an active interest in international problems, countries and regions, and to think about the background and make a judgment. |
|
|
到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 本授業では、様々な地誌的な社会状況の判断を主体的に行うことができるためには日常的に判断材料を収集、記録し、それを分析できるようになるための技術と考え方を、日々の学習プログラムを行うことで獲得します。そして、「自分の地誌」をつくるためのフィールド・ワークの手法を講師のバングラデシュの実践経験の講義から具体的かつ概念的にも学ぶことを目的とします。また、毎回講義の前の10分を利用して、フィールド・ワークの方法の入門をマスターするために毎日の日記とキーワードによる記録つけを行ってもらった内容について、事例的一日の記録を自主的に二人の受講生に発表していただき、それを検討・解説します。これは考える材料を自分でつくる技術をマスターすることが目標です。 |
|
|
授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 一点では点の視点となります。二点を見ていては線を結ぶだけです。紙に書いた点も線も鋏で切れば消滅します。三点になって初めて紙をきって「量」を実感できるようになります。直観的に言えば、地域の特徴を知ろうとすれば、その地域が他の地域とつくる一つの地域である「量」が実感できる世界を知る必要があると担当者の安藤は考えています。点としの地域理解から線、そして面や立体に拡大して像を安藤は結んできました。本授業では安藤の体験を解説し、バングラデシュとその周辺地域との関係で辿ってみます。 第1回 オリエンテーション:バングラデシュとその周辺地域の世界、地誌学と地域研究の楽しみ 第2回 青年海外協力隊員として行ったバングラデシュの村での農業・農村開発事業と社会と農業、人々の存在感 第3回 修士論文課題研究として行ったバングラデシュでの稲作に関するフィールドワーク研究で学んだこと 第4回 JICAのバングラデシュの農業・農村開発に関する協同研究による農村開発問題群の抽出と農村開発モデル事業の計画 第5回 JICAのバングラデシュの農村開発実験というアクション・リサーチでつかんだバングラデシュの農村社会の特徴 第7回 ミャンマーのイラワジ・デルタと中央平原で行った農業と農村景観調査:言葉が喋れない調査の楽しみ方 第8回 ミャンマーとバングラデシュを跨ぐ地域を探る:ラカイン州とチッタゴン丘陵、コックスバザールでの農業技術調査研究とロヒンギャ問題 第9回 ベンガル僧・アティーシャの足跡をたどって:インドネシア、インド東部、ネパール、チベット、東ブータンでの伝統農業と農具調査 第10回 ベンガル・デルタの奇跡:ベンガル文明とその広がりI 第12回 ベンガル・デルタの奇跡:ベンガル文明とその広がりII 第13回 東ヒマラヤの都市なき文明の世界:インドアルナチャールとブータンヒマラヤの人びとの農業と暮らし 第14回 グローバル問題として過疎と離農問題への実践型地域研究からの挑戦:日本とブータン、ミャンマーをつなぐ 第15回 三点測量で地域から世界を見るということ:レポートの発表(抽選)と総合討論をし、方法論の技術と概念について確認作業を行う。 |
|
|
履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
|
成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 毎日の日記と記録づけは技術習得として一日0.3点を付与。講義への参加は概念修得として出席1回に2点の付与。第15回講義の提出レポートは満点が100点。レポートは分析材料としての文章がしっかりと論理的にかけているかを問います。自己申告で日記づけO日x0.3点=OO点、授業出席日数x2点=OO点とレポートに明記してください。明記なきレポートはこの二つの評価点は0点です。レポート+日記+授業出席の合計点が評価点となり100点が上限です。成績は100点満点の素点となります。60点以上が合格です。 |
|
|
教科書・テキスト Textbook | | |
|
参考書 Reference Book | | 立川武蔵・杉本良男・海津正倫(編)(2012)『南アジア』(朝倉世界地理講座4)朝倉書店 安藤和雄(編)(2020)『東ヒマラヤ』(環境人間学と地域)京都大学出版会 矢ケ崎典隆・加賀美雅弘・牛垣雄矢(2020)『地誌学概論(第2版)』朝倉書店 矢野 暢(編)(1993)『地域研究の手法』弘文堂 京都大学東南アジア研究センター編(1997)『事典東南アジア』弘文堂 |
|
|
課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | オリエンテーションで説明するフィールド・ワークによる地域研究の手法の基礎となる日々の日記、毎日の記録をキーワードを使って書いてもらいます。授業のあった日には、その授業に関する自分なりの考えをまとめておいてください。授業で紹介された参考文献をなるべく読んでください。これらを利用して提出用のレポートを作成してください。日記と記録については、人に読んでもらうことを前提としてください。授業で発表してもらうこともありますので日記と記録は授業に必ず持参してください。 |
|
|
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する:『履修取り下げ届』を期日までに提出した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、同届を提出しない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。 |
|
|
備考 Others | | |
|
授業開講形態等 Lecture format, etc. | | A-1)対面授業科目(対面のみ)ただし今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はTACTで周知する。 |
|
|