授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 今日のカリキュラム学の基礎をなす主要な概念・視点を主に比較の視点から紹介した上で、具体的な研究事例をもとに、その内容と方法を詳解する。履修生の皆さんは、代表的な理論や研究を学び、カリキュラム学における主要なテーマは何か、歴史的にどのような変遷があったのか、研究はどこに向かっているのかが理解できること、それらを個人のテーマに結び付け応用できることが期待される。 講義は2つの柱から成り立っている。一つ目はカリキュラムの歴史的発展である。カリキュラムの発展史を体系的に学び、私たちが学校で習う知識がどのようなルーツから発展して現代のような編成原理になったかを知る。ギリシャ・ローマに起源を持つ現代のカリキュラムがいかにヨーロッパで発展し、それがアメリカに渡って独自の展開を遂げ、日本に影響を与えているかを体系的に学ぶ。その上で、今日のカリキュラム学の基礎をなす主要な概念・視点を紹介し、具体的な研究事例をもとに、その内容と方法を詳解する。知識のみならず私たちは学校で何を習っているのか、その社会的な機能は何かを考える。各論として国語教育、歴史教育、世界標準のカリキュラムと言われる国際バカロレアの「知の理論」を取り上げる。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This lecture aims at introducing major theories and concepts in curriculum study and applying those theories and concepts to educational phenomena. The lecture also introduces representative research to let students know major themes in curriculum study. In addition to theories, the lecture explains historical changes in curriculum studies. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 授業では以下の知識、技能、資質・能力を身につけることを目標とする。1.カリキュラム学の歴史的発展および主たる理論と理論を使った著名な研究の知識を身につけることができる。 2. カリキュラム学の主たる研究方法の理解ができる。 3. 「隠れたカリキュラム」など知識・価値観・思考法と社会の関係が理解できる。 4. それらの知識を使って、自らテーマを決め、文献を収集したり批判的に論じたりすることができる。 5. カリキュラム学に関する自らの研究成果をわかりやすく論理的に発表することができる。 6. 他の履修者の発表を聞き評価することで、自分の研究分野や内容以外の事柄にも広く関心を向け、議論に参加することができる。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 第1回 オリエンテーション:知識社会学からカリキュラムを読み解く 第2回 カリキュラムの歴史(1)ヨーロッパのカリキュラム ・ カリキュラムの起源と自由7科 ・ 前近代と近代教育の境界(ルソー・コメニウス・ヘルバルト) 第3回 カリキュラムの歴史(2)アメリカモデルの出現 ・ アメリカモデル(「実証科学性」「行動心理学」「構造主義」) ・ 近代から現代へ(「合理性」「実証科学性」「分析的方法」への懐疑) 第4回 日本のカリキュラムの変遷と原理 ・新教育運動と系統学習 ・ 新しい能力観と学習指導要領(近代と後期近代の知識) 第5回 日本のカリキュラムの歴史 第二次世界大戦後から現代まで 第6回 カリキュラム学研究の現在 ・ 世界的潮流 localとglobalの緊張 ・ 国家のアイデンティティーとグローバル化経済に組み込まれた知識・技術 第7回 カリキュラムの社会学的研究 ・ 隠れたカリキュラム ・ 社会の変動と教育の変動 ・ カリキュラムと再生産論(バーンスティン、ブルデュー)、正統文化 第8回 大学入試・学力問題・メリトクラシー ・ 大学入試とカリキュラム 第9回 歴史教育を例に (1) 歴史教育の歴史(作られた「常識」を越えて) 国際比較の視点から(アメリカ・フランスの歴史教育) 歴史教育によって養われる能力とは?視点とは? 教科の意図とは? 第10回 国語教育(2) 国語教育の意味と意義(米・仏との比較から) 第11回日本のカリキュラムの特徴とは?—比較の視点からー ・ 実質陶冶と形式陶冶(とうや) ・ 教科外教育 ・ 教授法・カリキュラム構成・カリキュラム研究理論 第12回 総括 21世紀のカリキュラムとポスト近代の知識 ・ 異文化教育・市民教育・メディアリテラシー ・ 国際バカロレアの「知の理論」 第13回 レポートと発表の準備 第14回 レポートテーマの発表(1) 第 15回 レポートテーマの発表(2) |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | リアクション・ペーパーと授業貢献(10%)とレポートの発表(40%)と最終レポート(50%)により評価する。欠席が6回になった時点でレポートは受けつけない。 |
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教科書・テキスト Textbook | | |
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参考書 Reference Book | | 安彦忠彦, 2006, 『改訂版 教育課程編成論−学校は何を学ぶところか−』放送大学. 安彦忠彦編,1999, 『カリキュラム学研究入門新版』 勁草書房. |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 最終レポート作成のための調査及び授業で扱った理論や概念の調べ |
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注意事項 Notice for Students | | |
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他学部生、他専攻生、他研究科生の受講の可否 Propriety of other undergraduate students, other major students, and other graduate students attendance | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 対⾯・遠隔(同時双方向型)の併⽤。状況に応じて使い分ける。 |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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