授業の目的及びねらい Goals of the Course | | 地理歴史科の新必修科目「歴史総合」「地理総合」が誕生した背景や教育的課題について理解を深める。また,グループワーク・PBL(Project/Problem Based Learning)を用いた模擬授業の体験を通して,両科目の具体的な授業構成の方法を学び,そこでの学習評価を可能にする実践力を身につけることを目的とする。この目的達成のために,高校教育現場における地歴科担当教員の実践例を学んだり,実践から浮上してきた課題やその解決方法について考察したりする。以上により,地歴科担当教員に必要な知識・技能と授業方法(実践能力)を身に着け,高校生を対象とする学力の3要素(特に思考力・判断力・表現力)を育成する教育方法を学ぶ。 |
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授業内容 Course Content / Plan | | 1.導入:学習指導要領に見る地歴科新科目「歴史総合」「地理総合」誕生の背景と考察。
2.主題学習①「歴史シミュレーション」:情報分野(コンピュータ・シミュレーション)を援用した疑似体験を生かす授業の構成事例。
3.主題学習②「多様な資料の活用」:1920/30年代の映像・文献資料の教材研究。
4.主題学習③「グループワークA」:第2・3回を元にPBL「1930年代ドイツの中学2年生の男女別時間割」の作成:歴史的思考力とコミュニケーション能力を育成する授業の模擬体験。
5.主題学習④「グループワークB」:1930年代独の「歴史」「理科」「体育」の内容考察。
6.「歴史総合」の学習評価:グループ毎に前時までの研究成果をプレゼンし,相互評価;評価の観点・方法の実践を模擬体験し,評価の妥当性・信頼性を検証。「中間レポート①」
7.学習指導要領に見る「歴史」科目の新旧比較:「世界史・日本史A・B」と「歴史総合」「世界史・日本史探求」との関係性の分析。中学校社会科から「歴史総合」への展開の考察。
8.高校教育現場での地歴科教員による「歴史総合」の実践例の紹介:各実践の分析,批判的検討による,今後の研究課題・研究テーマの設定。学習指導要領との整合性の検証。
9.主題学習⑤「地理的観点から見た近代独仏関係史」の事例研究:GISを活用して近代独仏外交関係史を分析するグループワーク:「地理総合」の導入。
10.主題学習⑥「自然地理的観点から見た独仏比較」:独仏の地形・気候・土壌のPBL。
11.主題学習⑦「人文地理的観点から見た独仏比較」:農工商業・都市・文化等のPBL。
12.「地理総合」の学習評価:評価の観点・方法,妥当性・信頼性の検証。「中間レポート②」
13.高校教育現場での地歴科教員による「地理総合」の実践例の紹介:各実践の分析,批判的検討による,今後の研究課題・研究テーマの設定。学習指導要領との整合性の検証。
14.学習指導要領に見る「地理」の新旧比較:「地理A・B」と「地理総合」「地理探究」との関係性の分析。地理必修化の意義の考察。欧米の地理歴史教育と大学入試の比較分析・考察。
15.講義の総括:講義のまとめと質疑応答。最終「レポート試験」の提示:「歴史総合」or「地理総合」のテ スト問題の作成;テストで測定する内容と評価の観点・評価方法を具体的に提示した上でテスト問題を作成する。できれば学習指導案で具体的に事例を示し,テストとの整合性を明示し,考察する。詳細は最終講義で示す。
集中講義の日程は、3月20日以降に教職課程ホームページに掲載される
「令和5年度教職課程の手引」内の「令和5年度開講一覧」→●集中講義で実施する講義について
を確認してください。
教職課程ホームページ
https://web-honbu.jimu.nagoya-u.ac.jp/gakumu/gakumubu/karte/top.html |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 〇成績基準:最終「レポート試験」(60%),第6回直後と第12回直後に提出する「中間レポート①」「中間レポート②」(30%),授業への取り組み(10%)で総合的に判断する。
〇履修取り下げの際には,申し出ると『W』。履修取り下げの申し出が無く,4回以上の授業欠席の場合,そして提出期限までに「レポート試験」が未提出の場合は『F』。 |
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教科書 Textbook | | 〇『中学校学習指導要領(平成29年3月告示)解説 社会編』文部科学省.
〇『高等学校学習指導要領(平成30年3月告示)解説 地理歴史編』文部科学省.
〇ただし,上記2冊の内容等は講義の中で適宜提示するため,各自で購入したりダウンロードしたりすることは不要。 |
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参考書等 Reference Book | | 〇必要に応じて印刷物を配布し文献等を紹介する。
〇講義で使用するOHPはその都度印刷して配布する。
〇さらに発展的に学習したい場合は講師に直接申し出てください。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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