授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 行政法1で学んだように、国地方の行政が遵守すべき基本原則や行政作用に関する様々な法的ルールが存在する。それでは、違法な行政活動によって権利利益を、過去に侵害された者、現在侵害されている状態を排除したい者、将来的に侵害される蓋然性が高い者は、どのような権利救済を得ることができるのであろうか。また、適法な行政活動によって国民が受けた被害は、それが適法であるというだけで放置されてよいものだろうか。 行政法2では、行政救済に関する法制度と理論を学ぶ。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | As we learned in Administrative Law Ⅰ, there are various legal rules regarding the principles and administrative actions. So what kind of remedies can be obtained for those who have been breached their rights in the past, who insist protections of their rights, or who require protections of rights in the future, due to illegal administrative actions. What are the legal problems with compensation for losses caused by legal (legitimate) administrative actions? This lecture is to study the administrative remedy law system and theory. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 行政救済法の基本的な論点を理解することにより、専門的基礎知識を得て、総合的に判断し、的確な決定を行う能力を養う。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 回 / テーマ / 講義内容 / 授業時間外の学修活動 / 関連ページ
1 行政救済の概念と種類 1 国家補償 損失補償、国家賠償、結果責任に基づく国家補償 2 行政争訟 行政不服審査、行政事件訴訟
2 損失補償の概念 1 適法な国家活動 2 補償の対象となる損害の内容 2-1 財産上の損害 2-2 身体的精神的損害 3 特別の犠牲
3 損失補償の根拠 1 憲法上の直接請求 2 法律上の補償規定
4 損失補償の要件と内容 1 要件 1-1 侵害の程度 1-2 侵害の個別性 1-3 目的による区別 2 内容 2-1 正当な補償 2-2 完全補償と相当補償 2-3 公用収用の場合 2-4 公用制限の場合
5 損失補償の対象と内容の外延 1 移転補償、みぞかき補償 2 生活権補償 3 公共事業の供用関連瑕疵と補償 4 まとめと復習課題
6 国家賠償制度の沿革と概念 1 国家賠償制度形成の経緯 2 国家賠償制度の種類 2-1 国家賠償法1条 2-2 国家賠償法2条
7 国家賠償法1条 1 国の賠償責任の性質 2 損害賠償の要件 2-1 公共団体 2-2 公権力の行使 2-3 公務員 2-4 職務を行うについて 2-5 故意、過失 2-6 違法性 2-6-1 不作為の違法 2-6-2 職務行為基準説 2-6-3 取消訴訟の違法性との関係 3 まとめと復習課題
8 国家賠償法2条 1 国家賠償法2条の意義 2 損害賠償の要件 2-1 公の営造物 2-2 設置管理の瑕疵 2-2-1 高知落石事件 2-2-2 通常有すべき安全性(裁判例) 3 自然災害と国賠2条 4 第三者に対する損害と国賠2条 5 まとめと復習課題
9 結果責任に基づく国家補償 1 結果責任の概念 2 具体例
10 行政上の不服申立て 1 行政不服審査法の仕組み 1-1 対象となる行為 1-2 種類 1-3 不服申立人適格 1-4 不服申立の審理 1-5 裁決、決定 2 行政不服審査制度の改革動向
11 行政事件訴訟 1 概念と沿革 2 訴訟類型 2-1 主観訴訟と客観訴訟 2-2 民事訴訟と行政訴訟 2-3 当事者訴訟と抗告訴訟 3 取消訴訟 3-1 対象となる行為 3-2 原告適格、訴えの利益 3-3 被告適格、裁判管轄 3-4 審理 3-5 判決の効力 4 無効確認訴訟、不作為の違法確認訴訟 5 義務付け訴訟、差止訴訟 6 仮の権利保護 7 まとめと復習課題 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 成績評価の方法:定期試験(100%) 成績評価の基準:定期試験の素点に基づいて評価する。おおむね100点満点中60点以上を合格とし、60点以上64点までをC-、65点以上69点までをC、70点以上79点までをB、80点以上94点までをA、95点以上をA+とするが、試験の難易度及び平均点を考慮して、相対的に評価することがある。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 市橋克哉ほか『アクチュアル行政法【第3版補訂版】』(法律文化社、2022年) |
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参考書 Reference Book | | 補助教材として、斎藤誠・山本隆司編『行政判例百選Ⅰ・Ⅱ[第8版]』(有斐閣、2022年) このほか授業時間中に紹介する。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 毎回の授業前後に配布レジュメ及びこれに対応する教科書の指定箇所(レジュメ中に記載)を読み、各自で予習・復習を行うこと。 |
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注意事項 Notice for Students | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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