授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 電気・磁気的特性、機械的強度特性などマテリアルの機能はその用途に対応できるよう様々な工夫が施されている。マテリアルを構成している原子やイオン間の結合状態(電子状態)は、マテリアルの機能発現と密接に関係することはよく知られた事実である。このような結合状態を知るためには、原子、イオンがどのように配列しているかを理解しなくてはならない。そして、この理解がマテリアルの機能を知る上で基本的な知識となる。
マテリアルを構成する物質の多くは、原子、イオンが一定の規則のもとに正しく配列した構造から構成されている。この構造は結晶構造と呼ばれ、それを整理分類し理解していく学問を結晶学と呼ぶ。結晶学は、マテリアルの機能特性を理解するために必要不可欠な知識であるとともに、これから学んでいく多くの講義において必要となる基礎知識となる。この講義では、結晶学の基礎に対応する考え方の基本、結晶構造の成り立ち、ブラベー格子の概念から、結晶格子面、結晶方位軸を表すミラー指数、ステレオ投影法、X線などを用いて結晶構造を解析する上で必要な、逆格子の概念、回折現象の基礎を学ぶ。さらに、不完全な結晶構造の概念についても触れる。また、今後学んでいくマテリアルに関連した様々な講義における重要なキーワードを、この講義中で概観できるように配慮している。この講義を受講すると以下のことができるようになる。
1.ブラベー格子、ミラー指数を理解でき、その具体的な問題を解決できる。
2.結晶構造が理解でき、その原子、イオンの配列などに関する具体的な問題を解決できる
3.X線回折の基礎を理解でき、結晶構造の解析に関する基礎的な問題を解くことができる |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | Various materials have been devised so that the functions such as electrical, magnetic, mechanical strength characteristics and so on can be adapted to the application. It is a well-known fact that the bonding state (electronic state) between atoms or ions constituting the material is closely related to the appearance of the function of the material. In order to understand such bonding state, we must understand how atoms and ions are arranged. And this understanding becomes basic knowledge to know the function of the material.
Many of the materials consist of a structure in which atoms and ions are correctly arranged under a certain rule. This structure is called a crystal structure, and the academic field which classifies and understands it is called crystallography. Crystallography is essential knowledge for understanding the functional characteristics of materials and it becomes basic knowledge necessary for many lectures to be learned from now. In this lecture, from the fundamentals corresponding to the foundation of crystallography, the formation of crystal structure, the concept of Brabais lattice, Miller indices for crystal lattice planes, orientation axes, stereographic projection method, the concept of reciprocal lattice, the fundamentals of diffraction phenomena necessary to analyze crystal structure and X-rays diffraction and so on. In addition, I will touch on the concept of incomplete crystal structure. Also, consideration is given so that important keywords in various lectures related to materials to be learned in the future can be reviewed in this lecture. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN)) | | 電気・磁気的特性、機械的強度特性などマテリアルの機能はその用途に対応できるよう様々な工夫が施されている。マテリアルを構成している原子やイオン間の結合状態(電子状態)は、マテリアルの機能発現と密接に関係することはよく知られた事実である。このような結合状態を知るためには、原子、イオンがどのように配列しているかを理解しなくてはならない。そして、この理解がマテリアルの機能を知る上で基本的な知識となる。
マテリアルを構成する物質の多くは、原子、イオンが一定の規則のもとに正しく配列した構造から構成されている。この構造は結晶構造と呼ばれ、それを整理分類し理解していく学問を結晶学と呼ぶ。結晶学は、マテリアルの機能特性を理解するために必要不可欠な知識であるとともに、これから学んでいく多くの講義において必要となる基礎知識となる。この講義では、結晶学の基礎に対応する考え方の基本、結晶構造の成り立ち、ブラベー格子の概念から、結晶格子面、結晶方位軸を表すミラー指数、ステレオ投影法、X線などを用いて結晶構造を解析する上で必要な、逆格子の概念、回折現象の基礎を学ぶ。さらに、不完全な結晶構造の概念についても触れる。また、今後学んでいくマテリアルに関連した様々な講義における重要なキーワードを、この講義中で概観できるように配慮している。この講義を受講すると以下のことができるようになる。
1.ブラベー格子、ミラー指数を理解でき、その具体的な問題を解決できる。
2.結晶構造が理解でき、その原子、イオンの配列などに関する具体的な問題を解決できる
3.X線回折の基礎を理解でき、結晶構造の解析に関する基礎的な問題を解くことができる
4.結晶中に含まれる各種欠陥に関する基礎的な問題を解くことができる
5.結晶粒界の特異性について基礎的な事項を理解できる |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | Various materials have been devised so that the functions such as electrical, magnetic, mechanical strength characteristics and so on can be adapted to the application. It is a well-known fact that the bonding state (electronic state) between atoms or ions constituting the material is closely related to the appearance of the function of the material. In order to understand such bonding state, we must understand how atoms and ions are arranged. And this understanding becomes basic knowledge to know the function of the material.
Many of the materials consist of a structure in which atoms and ions are correctly arranged under a certain rule. This structure is called a crystal structure, and the academic field which classifies and understands it is called crystallography. Crystallography is essential knowledge for understanding the functional characteristics of materials and it becomes basic knowledge necessary for many lectures to be learned from now. In this lecture, from the fundamentals corresponding to the foundation of crystallography, the formation of crystal structure, the concept of Brabais lattice, Miller indices for crystal lattice planes, orientation axes, stereographic projection method, the concept of reciprocal lattice, the fundamentals of diffraction phenomena necessary to analyze crystal structure and X-rays diffraction and so on. In addition, I will touch on the concept of incomplete crystal structure. Also, consideration is given so that important keywords in various lectures related to materials to be learned in the future can be reviewed in this lecture. |
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バックグラウンドとなる科目【日本語】 Prerequisite Subjects | | |
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バックグラウンドとなる科目【英語】 Prerequisite Subjects | | Infinitesimal calculus I, Liner algebra I, Basic Chemistry I |
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授業の内容【日本語】 Course Content | | 第一週 講義内容のガイダンスと物質の状態、結晶構造の紹介
第二週 結晶構造の成り立ち・空間格子・晶系・ブラベー格子
第三週 ミラー指数および、より発展した結晶学の概念
第四週 配位・配位多面体・格子変換・結合
第五週 結晶の対称性・ステレオ投影
第六週 演習
第七週 逆格子・結晶によるX線回折現象
第八週 結晶構造因子・結晶構造決定1
第九週 結晶構造因子・結晶構造決定2
第十週 演習
第十一週 格子欠陥(多結晶体、結晶粒界の取り扱い、凝固)
第十二週 格子欠陥(空孔、転位、面欠陥)
第十三週 固溶・状態図・定比/不定性
第十四週 クレーガービンク表記と電気伝導
第十五週 演習
ブラーべ格子、ミラー指数、主な結晶構造の原子やイオンの配位、イオン半径、ポーリング則、X線回折の基礎、ならびに、各種格子欠陥に関して理解できていれば合格とする。第一週から十週の範囲は、指定している教科書を用いて予習復習ができる。第十一週以降は、内容をまとめた配布資料で予習復習ができる。講義中には講義のポイントに対応した問題を実施する。
なお、オンデマンド資料(実施する場合)や講義資料などについては公開する期間を講義日を含めた一週間以内とする。 |
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授業の内容【英語】 Course Content | | This lecture will be given in Japanese |
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成績評価の方法と基準【日本語】 Course Evaluation Method and Criteria | | 結晶学に関する基礎(ブラベー格子、ミラー指数、原子・イオンの配位、逆格子)、X線回折の基礎(ブラッグ回折、消滅則)、結晶中の欠陥(点欠陥、線欠陥、面欠陥、クレーガービンク記号の表記法)について理解できているかを評価する。
講義中に実施する問題は、成績には加味しない。
演習問題(実施した場合には)については採点し成績に加味する。演習問題(20%)、定期試験(80%)で最終評価とする。
100~90点:S, 89~80点:A, 79~70点:B, 69~60点:C, 59点以下:F |
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成績評価の方法と基準【英語】 Course Evaluation Method and Criteria | | examination and reports
The qualifying marks is 70% |
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履修条件・注意事項【日本語】 Course Prerequisites / Notes | | 履修条件:特に履修条件については定めない。
新型コロナウイルス感染症対応に係る授業の実施方針】
講義実施方法:基本的には対面での講義を予定している。ただし、コロナの状況によっては、対面講義とWeb動画講義とを組み合わせて実施する。対面講義の実施は、学生番号が奇数か偶数かで講義日を振り分ける。また、対面講義日に該当しない学生および来学できない学生を対象として、Web動画講義も実施する。この場合には、対面講義の開始時間は、交通機関の混雑時間を考慮し、9時開始とする。
本科目の実施方法等については、本科目のNUCTを参照すること |
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履修条件・注意事項【英語】 Course Prerequisites / Notes | | |
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教科書【日本語】 Textbook | | 初歩から学ぶ固体物理学(講談社サイエンティフィク)
(この教科書は、物理系講義共通教科書として設定されている。本講義ではこの第三章までを使用する(第九週までに相当)) |
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教科書【英語】 Textbook | | |
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参考書【日本語】 Reference Book | | 下記の参考書の一部の章が参考となる。講義中に適宜紹介する。ただし、講義中に該当する内容について説明している資料を配布する。
X線構造解析(材料学シリーズ) 、早稲田嘉夫、松原英一郎、北田正弘、 堂山昌男、内田老鶴圃
セラミック材料の物理、幾原 雄一、日刊工業新聞社
金属酸化物のノンストイキオメトリーと電気伝導、斎藤 安俊 (翻訳),齋藤 一弥 (翻訳)、内田老鶴圃 |
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参考書【英語】 Reference Book | | |
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授業時間外学習の指示【日本語】 Self-directed Learning Outside Course Hours | | |
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授業時間外学習の指示【英語】 Self-directed Learning Outside Course Hours | | |
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使用言語【英語】 Language used | | |
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使用言語【日本語】 Language used | | |
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授業開講形態等【日本語】 Lecture format, etc. | | 対面講義を基本とするが、オンデマンド資料についても対応する場合がある。なお、オンデマンド資料(実施する場合)や講義資料などについては公開する期間を講義日を含めた一週間以内とする。 |
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授業開講形態等【英語】 Lecture format, etc. | | On-demand materials may also be available, although face-to-face lectures are the basic method. On-demand materials (when available) and lecture materials will be made available within one week, including the day of the lecture. |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置【日本語】 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置【英語】 Additional measures for remote class (on-demand class) | | |
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