学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
医学部(保)
時間割コード
Registration Code
1753331
科目名 【日本語】
Course Title
免疫学
科目名 【英語】
Course Title
Immunology
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
川部 勤 ○ 松島 充代子
担当教員 【英語】
Instructor
KAWABE Tsutomu ○ Matsushima Miyoko
単位数
Credits
1
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春1期 火曜日 2時限
Spring1 Tue 2
必修・選択
Required / Selected
必修


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
免疫機構は自己・非自己の認識によって生体の恒常性を維持しており、その異常は病気の発症と深く関係している。抗原、抗体、補体、主要組織適合性複合体(MHC)、免疫担当細胞(B細胞,T細胞,樹状細胞,マクロファージ等)、などの免疫検査学の基礎について学習する。さらに、抗原の認識機構、その認識した抗原情報を細胞間でどのように交換し対応するかなど生体での免疫応答を通して高度な専門基礎知識と科学的論理性および柔軟で創造的な思考法を身に付ける。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The immune mechanism maintains the homeostasis of the body by recognition of self and non-self, and the abnormality is deeply related to the onset of the diseases. Students will learn the basics of clinical laboratory immunology such as antigens, antibodies, complement, major histocompatibility complex (MHC), and immunocompetent cells (B cells, T cells, dendritic cells, macrophages, etc.). Furthermore, students acquire a high level of specialized basic knowledge, scientific logic, and flexible and creative thinking through the immune response in the body, such as how antigens are recognized and how the recognized antigen information is exchanged between cells.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
免疫機構において自己・非自己の認識の機構、ならびにその認識機構の異常により疾患が発症する機序について説明できる。免疫応答で働く免疫担当細胞の種類や役割とそれらの細胞間の情報伝達方法として接着因子や液性因子の構造や作用をもとに抗原の認識機構、抗原情報の共有方法、抗原の排除方法について説明できる。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
The mechanism of recognition of self and non-self in the immune mechanism and the mechanism by which diseases develop due to abnormal recognition of them can be explained. Each mechanism of antigen recognition, antigen information sharing, and antigen elimination can be explained, based on the information of the types and roles of immunocompetent cells that work in the immune response and that of the communication method between those cells by the knowledge of the structure and action of adhesion factors and humoral factors.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
免疫学では免疫の仕組みと生体防御について講義します。

第1回. 免疫の仕組みと生体防御 免疫の概念や歴史、免疫器官について
・免疫系による生体防御 ・免疫担当器官、組織、細胞

第2回. 抗原・抗体(免疫グロブリン)・補体I:抗原,抗体の構造,種類,機能

第3回. 抗原・抗体(免疫グロブリン)・補体II:抗体の多様性,モノクローナル抗体

第4回. 抗原・抗体(免疫グロブリン)・補体III:補体の活性化経路・機能、Toll様受容体

第5回. 免疫の成立と調節I: T細胞の分化と機能

第6回. 免疫の成立と調節II: B細胞の分化Iと主要組織適合抗原、抗原提示細胞

第7回.免疫の成立と調節III: B細胞の分化IIと抗原

第8回.サイトカインとケモカイン 前半は講義を行い、後半「免疫学」のまとめと評価(教科書第1章・プリントを中心に)
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
履修条件:検査技術学専攻2年次以降の学生。高校レベルの生物学の知識を履修の前提条件とする。
関連する科目:免疫学・免疫検査学Iを通して主に基礎免疫学および免疫検査学を学び、免疫検査学IIはその発展編として臨床免疫学を学ぶ。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
講義の際の平常点、必要に応じてレポートを参考にするが、原則評定は最後に行う成績評価試験の素点に基づいて行う。6割以上の出席がないもの、明確な理由のない成績評価試験の欠席者は「欠席」とする。
原則対面で行うが、今後のSARS-CoV-2感染状況により、試験を含め変更の可能性がある。遠隔講義になった場合には、毎回NUCTにアップされる小テスト(確認テスト)をもとに成績を判断し、成績評価試験を実施した場合には、そのすべてを評価の対象とする。また、小テストが0点の場合には欠席とみなす。小テストは指示がない限り解答は1回のみ可能で、繰り返し解答することはできない形式で、また解答期限は講義終了後から1日という条件で出題される。
教科書・テキスト
Textbook
窪田哲朗他編 『最新臨床検査学講座 免疫検査学』(医歯薬出版,2017)
参考書
Reference Book
折笠道昭編集 標準臨床検査学『免疫検査学』(医学書院,2013)
山田俊幸他編『新版 臨床免疫学 第3版(臨床検査技師テキストシリーズ)』(講談社サイエンティフィック,2014)
福岡良博他著『臨床免疫学』(医歯薬出版,2011)
熊ノ郷淳他編『免疫学コア講義改訂4版』(南山堂,2017)
中島泉他著『シンプル免疫学改訂第5版』(南江堂,2017)
矢田純一著『医系免疫学改訂15版』(中外医学社,2018)
Abbas他著(松島綱治他監訳)『分子細胞免疫学原著第10版』(エルゼビアジャパン,2022)
Murphy他著(笹月健彦監訳)『免疫生物学(原書第9版)』(南江堂,2019)
これ以外にも医系学生向けの教科書は多数出版されているので利用するとよい。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業前に教科書や参考図書の該当する関連部分を読んで調べておく。予習状況の確認のために新しい内容を講義する際に小テストを行うことがある。講義の中で重要な事項について多くの場合、小問という形で課題を設定する。課題をまとめることにより、講義で学んだ知識を復習し、より確実にする。小問は自主学習用として次回の授業時に提出する。
授業の進め方
How to proceed with the class
スライド中心に教科書とプリントを参考にして講義を行う。授業前に教科書や参考書の該当部分を読んで調べておくことが必要で、予備知識があることを前提に講義を進める。
註:講義で配布するプリントは『シンプル免疫学』の内容に準拠し、免疫検査学として必要な内容を加えたものである。また、スライドは教科書以外に『分子細胞免疫学』ならびに『シンプル免疫学』の図も多用し作成している。
注意事項
Notice for Students
高校時代に学ぶ生物が確実に理解されていることが前提条件であり、開講前にしっかりと高校での生物学を復習しておくこと。また、免疫学で基礎免疫学を学ぶが、免疫学が理解できていないと検査学としての免疫検査学I、その発展編で臨床免疫学を学ぶ免疫検査学IIの理解は困難となる。
本授業に関する参照Webページ
Reference website for this Course
担当教員からのメッセージ
Message from the Instructor
高校時代に学ぶ生物は理解の基盤であり、高校の生物が理解できていないと講義は難解なものとなる。
使用言語
Language(s) for Instruction & Discussion
日本語
授業開講形態等
Lecture format, etc.
原則、対面で開講する。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)