学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
人文・博前
時間割コード
Registration Code
2020210
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2022年度入学以降
教育プログラム・分野・専門等
Major
日本語学P
科目名 【日本語】
Course Title
日本語学基礎演習Ⅲb(2022入学~)
科目名 【英語】
Course Title
Seminar on Japanese Linguistics IIIb (Enrolled in/after 2022)
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMJL5110J
担当教員 【日本語】
Instructor
安井 永子 ○
担当教員 【英語】
Instructor
YASUI Eiko ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 水曜日 2時限
Fall Wed 2
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
演習
Seminar
教職【入学年度】
Teacher's License
教職【教科】
Teacher's License
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
人間の社会生活を形成するコミュニケーションの構造と秩序を理解し、理論的に分析する能力を身に付けるだけでなく、社会における人間の行為への関心や理解、ひいては人間社会への洞察力を深めることを目的とする。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The overall purpose of the course is to help students: (1) understand the organization of human interaction, (2) be equipped with the basic skills to analyze human social actions in the actual interactional context from a micro perspective, and (3) enhance their insight into human society.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
・相互行為(会話)の仕組みについて理解し、説明できる
・会話分析の研究手法と知見を理解し、応用できる
・「当たり前」の日常の人間の行為を捉え直す、鋭い観察力と洞察力を身につける
・会話分析で得られた知見を、実際のコミュニケーションの状況に適応させることができる
・文献(日本語、英語)を正確に読み解き、説明できる能力を身につける
授業の内容や構成
Course Content / Plan
私たちの日常における多くの活動は、言語や身体を用いた他者とのコミュニケーションを通して達成されており、コミュニケーションは私たちの社会生活の基本です。私たちは普段のコミュニケーションを「普通に」「何気なく」達成しているように思えるかもしれませんが、コミュニケーションが成り立つ背景には、実は共有された「見えない規則」があります。

本授業では、「会話」という人間の基本的なコミュニケーション活動を取り扱い、言語・身体と社会の関係についての理解と関心を深めることを目的とします。コミュニケーションをミクロに紐解く「会話分析」という研究手法の視点から、日常会話における話し手と聞き手の言語・身体動作を微視的に観察することを通して、私たちの会話を成り立たせる「隠された規則」、つまり会話の組織や秩序について学びます。

授業計画:

1. イントロダクション
2. コミュニケーションとは、相互行為とは
3. 会話分析の基礎と手法
4. 会話データの書き起こし
5. 会話の連鎖の組織1:隣接ペア
6. 会話の連鎖の組織2:連鎖の拡張
7. 会話の連鎖の組織3 : 選好組織
8. 順番交替組織
9. 順番交替組織と文法:日本語と英語の比較
10. 会話データの分析
11. 相互行為における言語、身体、環境1
12. 相互行為における言語、身体、環境2
13. 様々な活動における相互行為
14. データセッション
15. まとめ

授業では、実際の会話場面のビデオを観察し、議論するため、受講生の授業への積極的な参加が求められます。日本語だけでなく、英語のデータも取り扱います。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
特になし
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
1. 授業への積極的参加、リアクションペーパー、小テスト (20%)
2. 課題x2 (合計40%)
3. 期末試験 (40%)

100点満点中、60点を合格とします。 
詳細については、授業内で案内します。
教科書・テキスト
Textbook
教科書は使用せず、複数の文献からの教材を使用します。リーディングリストと資料の配布方法については授業内で説明します。
参考書
Reference Book
1. Goffman, E. (丸木恵祐・本名信行 訳) (1980).『集まりの構造-新しい日常行動論を求めて』誠信書房. (英語版 E. Goffman, Behavior in public places, Free Press )
2. 木村大治・中村美知夫・高梨克也(編).(2010). 『インタラクションの境界と接続:サル・人・会話研究から』昭和堂.
3. 串田秀也・好井裕明 (編). (2010). 『エスノメソドロジーを学ぶ人のために』世界思想社.
4. 串田秀也・平本毅・林誠 (2017).『会話分析入門』勁草書房.
5. 西阪仰 (編訳) (2010).『会話分析基本論集』世界思想社. (Sacks, H. Schegloff, E. A., & Jefferson, G. (1974). A simplest systematics for organization of turn-taking for conversation. Language, 20(4), 696-735. 及びSchegloff, E. A., Jefferson, G. & Sacks, H. (1977). The preference for self-correction in the organization of repair in conversation. Language, 53(2), 361-382.)
6. 西阪仰・早野薫・須永将史・黒嶋智美・岩田夏穂(2013)『共感の技法—福島県における足湯ボランティアの会話分析』勁草書房.
7. 高木智世・細田由利・森田笑 (2016).『会話分析の基礎』ひつじ書房.
8. 高梨克也(2016)『基礎から分かる会話コミュニケーションの分析法』ナカニシヤ出版.
9. Sacks, H. (1995). Lectures on Conversation. Blackwell Publishing.
10. Schegloff, E. A. (2007). Sequence Organization in Interaction: A Primer in Conversation Analysis, Volume 1, Cambridge: Cambridge University Press.
11. Sidnell, J. (2010). Conversation Analysis: An Introduction, London: Wiley-Blackwell.
12. Sidnell, J. & Stivers, T. (2012) (eds.). Handbook of Conversation Analysis. Boston: Wiley-Blackwell.
13. Ten Have, P. (1999): Doing Conversation Analysis. A Practical Guide, Thousand Oaks: Sage.
14. 安井永子・杉浦秀行・高梨克也(編)(2019).『指さしと相互行為』ひつじ書房.
15. 好井裕明, 山田富秋, 西阪仰(編)(1999)『会話分析への招待』世界思想社.
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業で配布する教材・ハンドアウトを、リーディングリストを参照しながら、それを使用する授業前までに読んで予習しておくこと。
複数回の小テストを行うので、授業の内容はこまめに復習しておくこと。
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
備考
Others
授業開講形態等
Lecture format, etc.
A-1)対面授業科目(対面のみ)