学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
人文・博前
時間割コード
Registration Code
2020614
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2022年度入学以降
教育プログラム・分野・専門等
Major
英語文化学P,英語高度専門職業人P
科目名 【日本語】
Course Title
英語圏文化演習Ⅱa(2022入学~)
科目名 【英語】
Course Title
Seminar on Culture of English Speaking Countries IIa (Enrolled in/after 2022)
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMEA6110J
担当教員 【日本語】
Instructor
松岡 光治 ○
担当教員 【英語】
Instructor
MATSUOKA Mitsuharu ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 月曜日 2時限
Spring Mon 2
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
演習
Seminar
教職【入学年度】
Teacher's License
2022年度入学以降
教職【教科】
Teacher's License
中高専修・英語
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
授業の目的は英語の高度な読解力を養い、イギリス都市文化の深層に隠れた真相を突き止める。英国ヴィクトリア朝(1837-1901)の都市文化を研究する一次資料として小説を使い、研究に必要な「基礎的理解力」のために、調査力、読解力、分析力、想像力、発表力、修正力を強化する。具体的には、英語文献の精読と関連文献の渉猟によって、当時の時代精神と社会風潮の表層的な現象を理解するための基礎力、そして個別の都市文化の深層に隠れた真相を読み取るための実践力の養成を目的とする。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The aim of this class is to help students master advanced reading skills in English and look beyond the surface of British urban culture.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
小説の原書の輪読を通して英語読解力の基礎を固め、将来高校や大学レヴェルの英語教員になるために必要な文法と構文の実践的な運用能力の養成も目指す。さらに、人口に膾炙した問題でも、新たな解釈ができるような独自の視点の発見に努め、論文執筆のノウハウを身につける。
授業の内容や構成
Course Content / Plan
ヴィクトリア朝の小説家(特にディケンズ、ギャスケル、コリンズ、ギッシング)の作品に は、当時の人々が都市に対して抱いていたアンビヴァレンスをイメージ化した言説が充満している。ヴィクトリア朝の都市は、単なる背景を提供する場ではなく、綺羅星のように光かがやくと同時に、悪夢のように恐ろしい空間であった。都市の繁栄の裏面にあるスラム街、貧困、犯罪、売春、アヘン中毒などは、そうした都市空間の脆弱さを表象したものだと言える。授業では、このように近代人の意識が捉えた都市のイメージをできるだけ多くの点から考察する。今年度の前期は Chalres Dickens (1812-1870) の "Somebody's Luggage" (1862) と "Doctor Marigold" (1865) をテクストとして使用する。
a. 初回の授業では、教員がディケンズの生涯、彼が活躍したヴィクトリア朝前半のイングランドの状況を概説し、作品の冒頭部分の翻訳と注釈および文化的な鍵語の解説を行う。そのあと、次週からの担当者を割り振り、順番を決める。
b. 担当者は、担当箇所の英文を文法、前後関係、内容語のイメージの各方面から精読し、日本語の翻訳を推敲し、語句注、鍵語解説、関連画像を入れたワード文書を作成し、担当時に教員と他の受講者に配布する。担当しない受講者も必ず毎週予習をし、質問とコメントを準備しておくこと。
c. 授業では、担当者がテキストの音読と翻訳をし、その他の解説を加え、随時、教員と他の受講者が質問とコメントを投げかけながら、作者の意図や当時の時代精神と社会風潮について議論する。同時に、教員がいかにして英文を達意の日本文に翻訳するか、その技術を指導していく。
d. 専用のメーリング・リスト(matsuoka-graduate@googlegroups.com)が開設してあるので、授業時間以外でも、積極的に質疑応答を行う。
e. 最終回は、精読したテキストの内容を踏まえ、ヴィクトリア朝前半の社会システムやイングランド人の伝統と国民性に対するディケンズの考えについて全員で議論し、それぞれ結論を導き出す。
f. 各自が担当した箇所の翻訳その他の配布資料については、授業での質疑応答を踏まえて加筆修正し、学期末レポートとして提出する。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
授業で扱うテキストは難易度の高い英語の小説であるから、時間をかけて文法と前後関係と単語のイメージを押さえた予習が必要となる。また、担当以外の箇所も真摯に予習する義務が課される。この授業に続けて後期開講の「英語圏文化演習Ⅱ b」を受講することが望ましい。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
担当箇所の発表(50%)、質疑応答への参加(30%)、学期末のレポート(20%)。60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
George Gissing, _Demos_
http://victorian-studies.net/graduate/gg-demos.pdf
参考書
Reference Book
以下のウェブ・サイトと文献を活用すること。
〇Gissing in Cyberspace
http://victorian-studies.net/Gissing.html
〇松岡光治(編)『ギッシングの世界』(英宝社、2003年)
http://victorian-studies.net/gissing-no-sekai.html
〇松岡光治(編)『ギッシングを通して見る後期ヴィクトリア朝の社会と文化』(溪水社、2007年)
http://victorian-studies.net/gg-150.html
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
ギッシングの作品はすべて電子化されている。授業で扱う作品以外もできるだけ時間を見つけて読むこと。
http://victorian-studies.net/GG-Etexts.html
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
備考
Others
授業開講形態等
Lecture format, etc.
B-1)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向あり)
詳しくはTACTおよび授業専用のメーリングリストで通知する。