授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | この授業では、歴史と記憶をめぐる基本的な諸問題を、社会学的関心から出発して議論する。同時に、受講者が自分自身の研究を改善していくための議論の場を提供する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | The aim of the course is : (1) to provide students with a general introduction to the issues of collective memory from a sociological perspective (2) to help students improve their research and proposal skills. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 歴史社会学の基礎的視座を獲得し、自己の専門領域や現在私たちを取り巻く事象の分析についても応用可能な発想と想像力を養う。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | この授業では春学期・秋学期とも同じテーマを扱うため、一年を通じた受講が望ましいが、半期のみの受講も可能。
春学期・秋学期とも、
(1)まず授業開始から2ヶ月間ほどの間、教科書・テキスト欄に挙げた文献の中から参加者の関心に応じて何冊かを選び講読と議論を行う。近年の社会学と歴史学の関心が非常に密接に関連した形で現れると思われる、集合的記憶をめぐる問題群に焦点をあてる。
(2)その後、毎回参加者それぞれが自分自身の研究発表を行い、論文執筆のための問題設定や研究対象の限定、文献や資料収集、方法論などについて議論していく。
歴史、そして歴史について語るとは何か。記憶と歴史はどのような関係にあるのか。大きなトラウマの記憶—例えば戦争、植民地支配—について、私たちは何を想起し、何を忘却するのか、そこで言う「私たち」とは、どのような集団か。個人的な記憶と、集合的な記憶の関係はどのようなものか。この授業では、1年を通して、特に社会学的なアプローチから記憶をめぐる問題を考える。
秋学期については、具体的テーマとして以下を考えている: (1)ホロコーストをめぐる記憶:フランスの修正主義をめぐる歴史家の議論と、ドイツの歴史論争 (2)植民地支配をめぐる記憶:フランスと日本の議論の比較 関連文献は膨大にあるため、受講者と相談の上テーマを決めた上で、書籍を具体的に選ぶ。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | テーマに関心のある方であれば専門に関係なく受講可能。 初回の授業はイントロダクションとし、授業の概要を説明する。 講読の際には、テキストを前もって熟読し、議論に積極的に参加する必要がある。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 毎回の授業での議論と、授業での発表内容とを総合的に判断する。60点以上を合格とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | (1)E. H. カー『歴史とは何か』 (2)B. アンダーソン『想像の共同体』 (3)M. アルヴァックス『集合的記憶』 (4)A. アスマン『記憶のなかの歴史―個人的経験から公的演出へ』 (5)P. ノラ『記憶の場』(一部のみ) (場合によってはさらに:(6)P. リクール『記憶・歴史・忘却』(一部のみ)) |
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参考書 Reference Book | | |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 講読については、必ず文献を自宅で読み込んだ上で授業に出席する必要がある。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | B-1)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向あり) 基本的には対面を予定しているが、新型コロナウィルスの感染状況等によりTeams/Zoom等を用いたオンライン形式に切り替える可能性もある。連絡はTACTを経由したメールで行うため、こまめにTACTやメールをチェックする必要がある。 また授業は対面が中心ではあるものの、やむを得ない事情でオンラインで参加する方々のために対面の場合であっても「中継」をする予定。 |
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