授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 本講義は、民事訴訟法Ⅰに続き、上訴・再審、複雑訴訟等を扱う。
民事訴訟法Ⅱでは、裁判に対する通常の不服申立手段である上訴や非常の不服申立手段である再審、また、訴訟の客体が複数となる複数請求訴訟や訴訟の主体が複数となる多数当事者訴訟など、民事訴訟法Ⅰで学んだ第一審手続の理解を前提として、その展開・応用となる手続について学ぶ。
本講義の主たる目的は、上訴・再審、複雑訴訟の手続に固有の概念や原則を修得することにある。これらの理解を通じて、改めて民事訴訟法Ⅰで修得した基本概念や基礎理論の意義や機能を確認し、民事訴訟の手続の全体像を把握することを目的とする。
なお、本講義では、「法科大学院における共通的な到達目標」を踏まえた講義と討議を行う。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 1:民事訴訟法の基本概念および基本原則を正確に理解することができる。
2:与えられた事案をもとに、争点・論点を把握することができる。
3:通説・判例を正確に理解する。
4:実体法との関係を意識できる。
5:多様な見解について、それぞれの見解の根拠や批判を理解し、与えられた事案に適用することができる。
6:個別の論点の位置づけを手続全体との関係で理解する。 |
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到達目標 【英語】 Objectives of the Course | | |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 1
上訴・再審(1) 10/3
〔1〕不服申立制度の全体像
〔2〕上訴の一般的な要件と効果
〔3〕控訴の利益
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
2
上訴・再審(2) 10/10
〔1〕控訴審の手続の構造と基本的な流れ
〔2〕控訴審の審理
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
3
上訴・再審(3) 10/17
〔1〕上告と上告受理
〔2〕上告審の手続の構造と基本的な流れ
〔3〕上告理由ないし上告受理申立理由
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
4
上訴・再審(4) 10/24
〔1〕再審手続の構造と基本的な流れ
〔2〕再審事由
〔3〕当事者以外の第三者による再審の訴えの適否
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
5
複数請求訴訟(1) 10/31
〔1〕複雑訴訟の全体像
〔2〕請求の客観的併合の形態
〔3〕請求の客観的併合事案における上訴審の手続規律
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
6
複数請求訴訟(2) 11/7
〔1〕訴えの変更、反訴、中間確認の訴え
〔2〕弁論の併合・分離
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
7
中間試験 11/14
範囲等は追って指示する。
8
多数当事者訴訟(1) 11/21
〔1〕多数当事者訴訟の全体像
〔2〕通常共同訴訟
〔3〕共同訴訟人独立の原則とその例外
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
9
多数当事者訴訟(2) 11/28
〔1〕主観的追加的併合
〔2〕主観的予備的併合
〔3〕同時審判申出共同訴訟の概念を理解する。
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
10
多数当事者訴訟(3) 12/5
〔1〕必要的共同訴訟
〔2〕固有必要的共同訴訟(1)
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
11
多数当事者訴訟(4) 12/12
〔1〕固有必要的共同訴訟(2)
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
12
多数当事者訴訟(5) 12/19
〔1〕訴訟参加制度の全体像
〔2〕補助参加の利益
〔3〕補助参加人について生じる判決の効力
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
13
多数当事者訴訟(6) 12/26
〔1〕訴訟告知
〔2〕共同訴訟的補助参加
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
14
多数当事者訴訟(7) 1/9
〔1〕独立当事者参加
〔2〕独立当事者参加がなされた場合の上訴審の手続規律
〔3〕共同訴訟参加の概念を理解する。
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
15
多数当事者訴訟(8) 1/16
〔1〕当然承継と手続の中断・受継
〔2〕参加承継と引受承継
〔3〕任意的当事者変更
事前の資料に従って予習し、授業の際に示される資料及び解説を用いて復習すること。
判例については事案と判旨をまとめておくこと。
16
期末試験・講評
範囲等は追って指示する。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | (1)授業における討論参加・発言内容(欠席状況を含む)20点、(2)中間試験20点及び(3)学期末試験60点の総合評価により、60点以上を合格とする。
到達目標(1)について:平常点 到達目標(2)について:中間試験、学期末試験、平常点 到達目標(3)について:中間試験、学期末試験、平常点 到達目標(4)について:中間試験、学期末試験、平常点 到達目標(5)について:中間試験、学期末試験、平常点 到達目標(6)について:平常点
成績評価(合否 判定及び成績の区分)は、 名古屋大学法科大学院が教育課程方針に基づいて策定 した評価基準に従って行 う。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 特に指定しない。ただし民事訴訟法判例百選[第5版]は毎回持参すること。 |
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参考書 Reference Book | | 高橋宏志=高田裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選〔第5版〕』(有斐閣,2015年)は授業に際して判例に関する理解を深めるためには必須。 特定の教科書は指定しないが、各自で予習・復習のために適宜体系書を選択・利用されたい。以下、予習・復習のための参考書として、高橋宏志『重点講義民事訴訟法【上】(第2版補訂版)』(有斐閣、2013年)、同『重点講義民事訴訟法【下】(第2版補訂版)』(有斐閣、2014年)、三木浩一=笠井正俊他『民事訴訟法〔第4版〕』(有斐閣、2023)。また未修者の予習・復習の参考書としては、安西明子他『民事訴訟法〔第3版〕』(有斐閣、2023)。
その他適宜講義中に示す。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 事前にアップされたレジュメに沿って予習をすることと、講義後にアップされた解説を読んで復習すること。 |
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注意事項 Notice for Students | | 欠席する場合には、事前にメール等で連絡すること。無断欠席(事前または事後遅滞なく欠席の理由を連絡しないで欠席すること)をした場合には、成績評価において考慮される。 10回以上欠席した場合には、理由のいかんを問わず、単位を付与しない。 |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | 授業開講形態(対面遠隔併用で実施する授業一覧)は、名古屋大学法科大学院ホームページの「News」に掲載します。URL:https://www.law.nagoya-u.ac.jp/ls/
※履修登録後に授業形態等に変更がある場合には、TKCシステム又はNUCTの授業サイトで案内します。 |
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遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置 Additional measures for remote class (on-demand class) | | 遠隔授業はTKCシステム又はNUCTで行う。教員への質問方法、学生同士の意見交換の方法は次のとおりとする。なお、教員より別の指示がある場合は、その指示に従うこと。
・教員への質問は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
・授業に関する受講学生間の意見交換は、TKCシステム又はNUCT機能「メッセージ」により行うこと。
(※担当教員がNUCTの「フォーラム」機能を追加設定した場合は「フォーラム」も利用可。) |
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