学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
文学部
時間割コード
Registration Code
0121802
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2021年度入学まで
教育プログラム・分野・専門等
Major
中国語中国文学
科目名 【日本語】
Course Title
中国語学概論b
科目名 【英語】
Course Title
Survey on Chinese Ligusitics b
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMCL2030J
担当教員 【日本語】
Instructor
田村 加代子 ○
担当教員 【英語】
Instructor
TAMURA Kayoko ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 水曜日 1時限
Fall Wed 1
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
2年生以上
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
講義
Lecture
教職【入学年度】
Teacher's License
2021年度入学まで
教職【教科】
Teacher's License
中一種・国語、高一種・国語(漢文学)
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title
中国古典語学史2


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
古典中国語学における三本柱のうちの「音韻論」について理解することを目的とする。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This course deals with the annotation studies and the ideographic science of Classical Chinese linguistics. This course aims to understand the reason why the study of the Chinese characters was considered to be the main theme of language study and to understand the characteristics of traditional Chinses Linguistics.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
この講義では、受講者が授業終了時に、以下の知見を得ていることを目標とする。
(1)なぜ、いつ、「音韻学」が興ったか。
(2)なぜ、いつ、「等韻学」が興ったか。
(3)古典中国語の音節構造と「音韻学」「等韻学」とがどのような関係性を持っているか。
(4)漢字という文字体系を有するが故の中国固有の言語研究がどのように形成されたか。また、どのような文化的背景が見出せるか。
授業の内容や構成
Course Content / Plan
中国における音韻研究の萌芽、「反切」の発明、「四声」の発見、「韻書」の成立、「韻図」の出現、音韻変化の帰結としての新しい韻書の出現、現代に繋がる音韻変化について講ずる。中国人にとって漢字という制約がある中で、どのように中国語の音韻、音声と向き合ったかを、時代に沿って見ていく。また、これらの古漢語学の音韻研究が日本の学問にどの様な影響を与えたかについても考察する。
第1回:漢語の音節構造について:声母・韻母・四声
第2回:韻母の構造について:介音・主母音・韻尾
第3回:漢語の音節構造の持つ意味:限られた異なり音節数と同音異字の多さ
第4回:「反切」の発明……反切の原理とルーツ
第5回:「四声」の発見……異言語との接触と四声の体系的自覚
第6回:「韻律論」の深化……詩作と音韻への洞察(四声・双声・畳韻)
第7回:『切韻』以前:魏晋南北朝時代
第8回:『切韻』成書:隋代
第9回:『切韻』その後:唐代
第10回:『切韻』の集大成:宋代『大宋重脩廣韻』
第11回:『廣韻』以後……増訂本と簡略本
第12回:書物の運命……なぜ佚書となるのか(『切韻』の場合、『玉篇』の場合、詩經のテキスト『齊詩』『魯詩』『韓詩』の場合)
第13回:韻図……韻図の構成原理
第14回:等韻学……声母と韻母についての音声学的把握と体系的理解
第15回:音韻変化と韻書の革命
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
履修条件は要さない。現代中国語の学習歴を有することが望ましいが、学習歴がなくても構わない。中国語以外の言語の学習歴を有することを歓迎する。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
古典中国語における音韻学の特徴、「等韻学」の特徴、その因って来たった理由を理解したか。古典中国語の音節構造と「音韻学」「等韻学」との関係性を理解したか。漢字という文字体系を有するが故の中国固有の言語研究がどのように形成されたか、どのような文化的背景が見出せるかを理解したか。以上を主な評価基準として、授業時における参加度と期末試験によって成績を評価する。授業参加度40%、レポート試験60%により最終評価をする。
60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
担当教員作成のプリントを配布し使用する。
参考書
Reference Book
大島正二『唐代の人は漢詩をどう詠んだか――中国音韻学への誘い』 (岩波オンデマンドブックス)(岩波書店、 2017)
大島正二『中国語の歴史―ことばの変遷・探究の歩み 』(あじあブックス)(大修館書店、2011)
大島正二『漢字と中国人――文化史をよみとく』(岩波新書、2003)
大島正二『〈辞書〉の発明』(三省堂、1997)
頼惟勤『中国古典を読むために――中国語学史講義』(大修館書店、1996)
その他、授業において適宜紹介する。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
講義時に提示されたテーマについて調査し考察し、次の講義でのグループディスカッションに備える。
講義内容について疑問や質問を自覚しながら聴講し、その疑問を自宅学習によって吟味し、他の受講生に言語化して説明できるよう準備し、次回の講義でのグループディスカッションに備え、教員からの回答、補足説明の理解をより深める準備をする。
授業で課される課題に取り組む。
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
利用する:『履修取り下げ届』を期日までにTACTのメッセージ機能あるいはメールにより連絡した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、連絡をしない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。
備考
Others
講義では主として中国古典文を資料として用い、必要に応じて訓読も併用する。必ずしも現代中国語の既習を必須条件とはしない。講義内容の必要から現代中国語を用いることもあるが、未習者に対して十分な配慮をする。言語一般、古典、古典中国語に興味のある学生、中国語以外の外国語の学習者の履修を希望する。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
対面で実施する。ただし、三密が回避できない場合や今後の感染状況によって変更の可能性がある。詳細はNUCTで周知する。 対面を希望しない受講者にも十分配慮するので申し出てください。