授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 宋代から清朝末期、中華民国初期までを中心とした中国古典文学史を概観する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course is designed to give students a basic understanding of the history of classical Chinese literature from the Song dynasty to late Qing and the beginning of the republic of China , and the main goal is to deepen their background knowledge of the text. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 漢文教材の大半を占める中国の古典作品の歴史的背景についての知識を修得する。さらには日本文学にあたえた影響まで知ることを目標とする。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 講義主体。毎回のプリントでは、短いながらも作品の一部を提示し、実際にどのようなものであるか読んでもらう。
第1回:オリエンテーション;中国文学における雅と俗 宋代以降の中国古典文学においては、それまでの文言で書かれてきた雅文学のみならず、白話で書かれた俗文学が勃興してくる。
第2回:印刷術の発明と書籍そして文学 宋代は、木版印刷の技術が確立された時代である。印刷術の発明は、文学においても大きな影響をあたえた。書物史も含めた内容を講義する。
第3回:北宋の詩 北宋は科挙官僚が大詩人であった時代だった。梅尭臣、王安石、蘇軾、黄庭堅などの詩について講義する。
第4回:南宋の詩 南宋は、北方に位置する金を意識した戦意高揚の詩が書かれるとともに、生活の実感を伴った詩が多く書かれた。范成大、陸游、楊万里などの詩および、江湖派について講義する。
第5回:詞について 晩唐から五代にかけて、詩以外に詞と呼ばれる韻文が誕生し、盛んに作られるようになった。詞の特徴について、また詩との違いについて五代~南宋の詞を幾つか取り上げて講義する。
第6回:宋代の散文 欧陽脩は、韓愈の古文を再発見し、古文の文体をスタンダードに押し上げた。欧陽脩、王安石、蘇軾の散文について講義する。
第7回:白話 唐代の後半より、文語体である文言だけではなく、口語表現を反映した白話文がしるされるようになっていった。白話の特徴について、また漢文訓読ができないことについて講義する。
第8回:戯曲 白話の表記法が一般的になったこともあり、また、元代の文人への冷遇もあり、元代は白話による戯曲が盛んに書かれるようになった。戯曲の形式について、また元代と明代の戯曲の違いについて講義する。
第9回:明代の白話小説その1 『三言』『二拍』など白話中短編小説について講義する。
第10回:明代の白話小説その2 『西遊記』『三国志演義』『水滸伝』の明代の白話章回小説について講義する。
第11回:明清の白話小説 『金瓶梅』『紅楼夢』といった、より創作色が強い白話小説について講義する。
第12回:明清の文言小説 明清は、白話小説が盛んに書かれるのみならず、文言の小説も書かれた、『剪灯新話』『聊斎志異』について、内容及び、日本文学への影響について講義する。
第13回:明清の詩 明代以降の詩と詩論、さらに『唐詩選』の日本への影響について講義する。
第14回:明清の散文 明代にできあがった八股文の文体について、また、明清における、文章の古文及び駢儷文の間での評価の反復について講義する。
第15回:古典文学の終焉 清朝が滅び、中華民国となったのち、旧来の文言による文学は否定され、改めて白話による表記が、正式な文章表現となった。ここに古典文学が書かれることはなくなった。 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 特になし。漢文訓読を理解していることを前提とする。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業で読む作品についてのコメント(20%)。期末の授業でとりあげた作品について、原著あるいは訳注書で読んだ上でのレポート(80%)。 60点以上を合格とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | |
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参考書 Reference Book | | 前野直彬編『中国文学史』(東京大学出版会1975) 興膳宏編『中国文学を学ぶ人のために』(世界思想社1991) 前野直彬『中国文学序論』(東京大学出版会1981) その他各種授業で取りあげる作品を訳注書でもかまわないので、積極的に読んでもらいたい また各回において講義内容に関連する参考文献を紹介する |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 次回授業で読む作品を読んだ上で、コメントをつける。コメントはTACT経由で提出する。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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