授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | インド古典演劇論より派生し成立した美的経験論(ラサ論)の概要を理解する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course aims to introduce students to the general ideas of Indian classical aesthetics. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | ラサ論の主要概念と議論史を理解し、一般的な問題として論じる知見を得る。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 紀元後数百年の頃にまとめられたインドの演劇理論書『ナーティヤ・シャーストラ』では、ひとが演劇を観てなぜ感動するのか、感動とは何か、どのような種類があるのか、ひとを感動させられる作品とそうでない作品はどう違うのか、といった問題が論じられる。これを「ラサ論」と呼ぶ。ラサ論は演劇理論の枠組みを超えて、美的意味論として文芸理論にも取り入れられ、インドの芸術の哲学における一大領域を形成することになる。日本では余り知られていないマニアックな分野であるが、汎用的な芸術理論としてけっこう魅力的なのではないかと思うし、独学で習得するのは相当難しいので、興味があればこの授業は受けてみる価値があるだろう。
第1回:インド芸術論の基礎概念 第2回:『ナーティヤ・シャーストラ』講読 第3回:初期のラサ論 第4回:『ナーティヤ・シャーストラ』アビナヴァ註講読(バッタ・ローッラタ説、シュリーシャンクカ説) 第5回:『ナーティヤ・シャーストラ』アビナヴァ註講読(バッタ・タウタ説) 第6回:『ナーティヤ・シャーストラ』アビナヴァ註講読(バッタ・ナーヤカ説) 第7回:『ナーティヤ・シャーストラ』アビナヴァ註講読(アビナヴァ説) 第8回:アビナヴァ説の展開 『カーヴィヤ・プラカーシャ』講読 第9回:ラサの意味論 『ドゥヴァニ・アーローカ』講読 第10回:『ドゥヴァニ・アーローカ』講読 第11回:ボージャの芸術論 第12回:寂静のラサ 第13回:バクティ・ラサ 第14回:音楽のラサ 第15回:まとめ |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | とくにない。インド哲学概論やサンスクリット語の知識は前提としない。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業中の質疑や議論参加を評価対象とする平常点を50%、期末試験またはレポートを50%とし、合計60点以上で合格とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | |
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参考書 Reference Book | | Sheldon Pollock, ed. A Rasa Reader. New York: Columbia University Press, 2016. 上村勝彦『インド古典詩論研究―アーナンダヴァルダナのdhvani理論』東京大学出版会、1999年。 同『インド古典演劇論における美的経験―Abhinavaguptaのrasa論』東京大学出版会、1990年。 Arindam Chakrabarti, ed. The Bloomsbury Research Handbook of Indian Aesthetics and the Philosophy of Art. London: Bloomsbury, 2016. |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 新しい用語や概念をたくさん学ぶので、復習に力を入れること。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する。レポートを提出しない場合は「欠席」とする。 |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | B-3)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向・オンデマンドの併用) |
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