授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 中世末期からルネサンス期に制作された芸術作品の図像と成立背景の検証を通し、西欧社会における死生観や主従関係、公的・私的空間など、宗教的・社会的な「境界線」の概念に対する理解を深めることを目的とする。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | This course aims to obtain knowledge and skills to analyze iconography and context of art works produced in late Middle Ages and Renaissance. Students will learn Christian view of life and death, social relationships between master and servant, and religious and social boundaries. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | 本講義では、15・16世紀前半にアルプス以北で開花した北方ルネサンス、特にネーデルラント(低地地方)と呼ばれる地域で制作された作品を中心に、中世末期・ルネサンス期における様々な「境界線のイメージ」について紹介する。境界線は、空間的・概念的な分断を意味すると同時に、その境界線上は開閉双方の可能性に開かれており、様々な中立的な現象が起こりうる場でもある。本講義では空間的にある種の境界線上に位置づけられた、或いは境界線を表した絵画・彫刻・装飾写本を取り上げ、境界線を介して宗教的・社会的分断と統合が如何に表されているかを読み解いていく。本講義を通し、ダイバーシティが提唱されている現代における境界線の概念についても、主体的に考察してもらうことを期待する。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 1イントロダクション:「境界線」或いは「閾」の概念 2天国と地獄のイメージ①「最後の審判」における天国と地獄 3天国と地獄のイメージ②魂は如何に視覚化されたか? 4地上と煉獄のイメージ①「聖グレゴリウスのミサ」に見る煉獄のイメージ 5地上と煉獄のイメージ②地獄、或いは煉獄の予兆としての地上のイメージ 6主君と従者のイメージ①『ベリー公の豪華時祷書』にみる主従関係の視覚化 7主君と従者のイメージ②祈祷者像に見る聖俗の従属関係 8境界線上のイメージ①シャンモルのカルトジオ会修道院の彫刻群 9境界線上のイメージ②内陣障壁(上)のイメージ 10越境のイメージ①装飾写本における縁取り装飾の役割 11越境のイメージ②絵画における画枠の役割 12内と外のイメージ①開閉式祭壇画の「内」と「外」 13内と外のイメージ②「公」的イメージと「私」的イメージ 14「境界線」とイメージ 15総括 |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | |
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教科書・テキスト Textbook | | |
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参考書 Reference Book | | |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | 中世末期からルネサンス期にかけての社会、文化、芸術に関する書籍や論文を積極的に読む。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | 利用する:『履修取り下げ届』を期日までにTACTのメッセージ機能あるいはメールにより連絡した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、連絡をしない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。 |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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