学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
文学部
時間割コード
Registration Code
0161516
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2022年度入学以降
教育プログラム・分野・専門等
Major
哲学倫理学P
科目名 【日本語】
Course Title
ギリシア古典演習b(2022入学~)
科目名 【英語】
Course Title
Seminar on the Greek Classics b(From2022)
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMGC3116J
担当教員 【日本語】
Instructor
吉武 純夫 ○
担当教員 【英語】
Instructor
YOSHITAKE Sumio ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 金曜日 5時限
Fall Fri 5
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
2年生以上
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
演習
Seminar
教職【入学年度】
Teacher's License
教職【教科】
Teacher's License
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title
エウリピデス『イオン』 作品論と講読 Part 2


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
『イオン』は、アポロン神がアテナイの王女クレウサにいたずらして産ませ、捨て子となった男の子の物語である。由緒ある神託所の小姓となっていたその子に、何も知らぬクレウサは夫の振舞いのせいで敵意を抱き、殺害する寸前まで行ってしまう。男神の無責任ぶりとむしの良さが痛切に描かれ、最後にアテナ女神によって痛烈に批判される。アテナイの観客は、アクロポリスでなされたという神のいたずらを実感を持って想像し、また世継ぎ問題の切実さに心打たれたであろう。そこに展開される様々な意味を考えテクストを精読し、劇のより深い理解と味わいをめざす。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The Ion is a tragic comedy about a boy whom Kreousa, the princess of Athens, gave birth in secret as a result of Apollo's rape and soon abandoned. He turned up to be a page at an oracular shrine, and Kreousa unknowingly bears a grudge against him and intends to murder him. Apollo' carefreeness and selfishness is aptly described and severely reproached by Athena. The Athenian audience must have imagined the rape that 'took place' on Acropolis and felt the severity of the problems of childlessnesss. This course explores the dynamics of the play through the examination of the original text and the studies of notable scholars on it.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
テクストの読解を通して、この劇の中にちりばめられた様々な意図をとらえ論証する能力を身につける。
授業の内容や構成
Course Content / Plan
≪エウリピデス『イオン』 作品論と講読 Part 2≫

この劇を論じた論文を全員で検討して作品のいくつかの側面を掘り起こすとともに、劇の原典テクストを読み進めてゆく。秋学期には、最初の4回を作品論に充て、5回目以降を原典講読に充てる。

第1・2回 論文3の内容を、2週間にわたって検討する。
第3・4回 論文4の内容を、2週間にわたって検討する。
第5・6・7・8・9・10回 第4エペイソディオンの精読と検討。
第11・2・13・14・15回 エクソドス部分の精読と検討。
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
悲劇作品を考える意欲と、英語の論文を読む能力または努力が必要である。ギリシア語中級を履修したか、それと同等以上の読解能力のあることが望ましいが、履修中でもよい。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
平常点(5割)と、レポート(5割)。作品論レポートでは、作品の問題点をどれだけ的確に把握し議論することができるか、また論文をどれだけ正確に理解しているかを見る。60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
講読テクストは、Oxford Classical Text (J.Diggle ed., 1981) を使う予定。
論文は、選定後にプリントして配布する。
参考書
Reference Book
3冊のコメンタリ―(注釈書)が出ている。
J.Gilbert, K.H.Lee, (Aris & Phillips, 1997).
A.S.Owen, (Oxford UP, 1939).
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
●作品論に当たっては、まず翻訳で『イオン』を読み、自分なりの理解を持つ。論文については、当番の学生もそれ以外の学生も、論文全体を読んで理解してくる。論文速読の練習だと思って読むように努力する。絶えず作品に当たりながら、必要に応じてコメンタリなども見る。
●講読に当たっては、①まずギリシア語を白文でゆっくり読み、大まかな意味を推定する。②次に、分からない語を辞書で引きながらコメンタリを読み、テクストの意味を確認する。③近代語訳を読参考にする場合には、その訳のあらゆるニュアンスがどこから来ているかを必ず細かく考えながら読む。④そのテクストの置かれたコンテクストを考えてみる。⑤授業の前にもう一度テクストを読み返す。
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
利用する。(『履修取り下げ届』を期日までにTACTのメッセージ機能あるいはメールにより連絡した場合は原則「Wもしくは欠席」となりますが、連絡をしない場合は成績評価が行われ、合格基準に達しない場合は「F」となります。)
備考
Others
授業開講形態等
Lecture format, etc.
A-1)対面授業科目(対面のみ)