学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
法学部
時間割コード
Registration Code
0300752
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
比較政治Ⅲ
科目名 【英語】
Course Title
Comparative Politics Ⅲ
担当教員 【日本語】
Instructor
松尾 秀哉 ○
担当教員 【英語】
Instructor
MATSUO Hideya ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春集中 その他 その他
Intensive(Spring) Other Other
対象学年
Year
2年
2
授業形態
Course style
講義
Lecture


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
本講義では、ヨーロッパ小国の政治について、特に言語・民族の対立が長く続くベルギーの政治を中心に概要を解説する。特に多極共存型民主主義(論)を踏まえたうえで、ベルギーの政治史を通じて、複雑な民族紛争の要因と解決を大局的に考察する。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This course deals with the politics of low countries in Western Europe, especially the politics of Belgium. Also introduces the consociational democracy theory for understanding the causes and solutions of etnic conflicts.Through this course, we try to consider big-picture solutions of complicated ethnic conflicts.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
1)多極共存型民主主義論について、自分の言葉で説明できるようになる。
2)ヨーロッパの複雑な多民族国家の成立と存続、対立の複雑な背景を理解する。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
The goals of this course are to:
1) able to explain the charactaristics of the consociational democracy theory,
2) able to understand the complicated backgrounds of multi-nationals in Western Europe, their establishments, developments and conflicts.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
1)導入
理論的問題提起
2)多極共存型民主主義理論(1)ーー理論的背景
3)多極共存型民主主義理論(2)ーーその展開と課題
歴史的前提
4)ベルギーの誕生(1)ーーローマ帝国から近代
5)ベルギーの誕生(2)ーー近代から独立(君主を戴く共和国)
ベルギー政治史
6)ベルギー政治史(1)ーー第二次大戦まで
7)ベルギー政治史(2)ーー多極共存型民主主義の定着
8)ベルギー政治史(3)ーー連邦制の導入
現代のベルギーが抱える問題ーー多極共存型民主主義の限界?
9)分裂危機(1)ーー分裂危機の過程
10)分裂危機(2)ーー背景
11)分裂危機(3)ーーテロ、ポピュリズム
12)分裂危機(4)ー連邦制の逆説?(理論的問題提起への解答?)
13)現在のベルギー(1)ーーコロナと連邦制?
14)現在のベルギー(2)ーーウクライナとEU、NATO(外交政策と分裂危機)
理論的総括
15)「多極共存型民主主義の終焉」か?
定期試験
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
政治学、西洋政治史の履修があれば望ましいが、必須ではない。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
1)授業後のコメントシートの内容(ならびに授業中の質疑)(50%)
2)定期試験(50%)
それぞれを50点満点で採点し、その合算がC評定を越えているものを合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
〇松尾秀哉編著『ベルギーの歴史を知るための50章』、明石書店、2022年。
松尾秀哉『物語ベルギーの歴史』中公新書、2014年(やや古いためすべてを網羅できませんが、『50章』の簡略版と考えてください。一気に講義の重点を頭に入れたい人には読みやすいと思います)。
参考書
Reference Book
〇松尾秀哉・近藤康史ほか編『連邦制の逆説?』2016年、ナカニシヤ(「連邦制の逆説」論について、第1章、4章)。松尾秀哉・臼井陽一郎『紛争と和解の政治学』2013年、ナカニシヤ(多極共存型民主主義理論の概要について、特に3章、4章)。松尾秀哉『連邦国家ベルギー』吉田書店、2015年(「連邦制の逆説」についての詳細)。宮内悠輔『地域主義政党の国政戦略』、2024年、明石書店(ベルギーのポピュリズムについて)
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
授業内容に沿った内容のコメントを各授業の終わりに提出してもらう。このコメントによって予・復習をチェックする。
注意事項
Notice for Students
集中講義のため、スケジュール次第で構成や課外学習の方法が若干変化する可能性もあるが、初回授業で連絡する。特に本年は6月に国政選挙、欧州議会選挙があるので、その結果では後半の内容が大きく変化するかもしれない。その場合、このシラバスをみて履修した者が不利にならないように十分に配慮する。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
対面。集中のため、適宜質問コーナーなどを設ける予定。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)