学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
理学部
時間割コード
Registration Code
0615530
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
科目名 【日本語】
Course Title
解析学要論Ⅲ
科目名 【英語】
Course Title
Elements of Analysis III
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
杉本 充 ○
担当教員 【英語】
Instructor
SUGIMOTO Mitsuru ○
単位数
Credits
6
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 金曜日 1時限
秋 金曜日 2時限
Fall Fri 1
Fall Fri 2
授業形態
Course style
講義
Lecture
学科・専攻
Department / Program
数理学科
必修・選択
Compulsory / Selected
選択


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
フーリエ解析は、すべての関数は波(三角関数)の重ね合わせで表現できるというフーリエの着想に由来し、熱伝導の数学的な研究のために考案された。19 世紀初頭の出来事である。その後多くの数学者によりその正当化・一般化が研究され、現在では数理科学の様々な分野へと応用される重要な道具のひとつとなっている。また関数解析学は,関数を無限次元線型空間のベクトルとみることによりその抽象的な取り扱いを可能とする方法論である。これは,20 世紀初頭におけるヒルベルトらの着想に起源を持つものである。フーリエ解析もこの枠組みで論ずることにより、随分と見通しのよいものとなる。関数解析学は、現代数学における重要な数学的素養のひとつと位置づけられている。この講義の目的は、フーリエ解析の基礎的な事項の習得に始まり、さらには関数解析学への入門を目指すものである。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This course deals with the foundations of Fourier analysis and the basic concepts of functional analysis will be also introduced.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
現代的な道具としてのフーリエ解析の技法とその抽象的な取り扱いに習熟する。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
To familiarize yourself with the technique of Fourier analysis as a modern tool and its abstract treatment.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
フーリエ級数の古典的な理論とその熱方程式等への応用を扱い、その抽象化として、ヒルベルト空間・ヒルベルト空間上の線型作用素の理論を扱う。

第1章 フーリエ級数(第1~6週)
 第1節  フーリエ級数とは
 第2節  フーリエ級数展開ができるための条件
 第3節  フーリエ級数のL2収束
 第4節  フーリエ級数の応用(熱方程式)
第2章 関数解析入門(第7~13週)
 第5節 ヒルベルト空間の定義と例
 第6節 ヒルベルト空間の正規直交基底(一般化フーリエ級数)
 第7節 ヒルベルト空間の直交分解定理
 第8節 ヒルベルト空間上の連続線形作用素
 第9節 リースの表現定理

時間があれば「フーリエ変換」についても触れる。
履修条件
Course Prerequisites
特になし。
This course will be taught in Japanese.
関連する科目
Related Courses
微分積分学I,II、線形代数学I,II、複素関数論、現代数学基礎 AI, AII, BI, BII, CI, CII, CIII、解析学要論 II を履修していることが望ましい.。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
期末試験の成績により単位を認定する。期末試験の成績が思わしくない等の場合に、宿題の取り組み状況を単位認定の材料に用いることもある。
不可(F)と欠席(W)の基準
Criteria for "Fail (F)" & "Absent (W)" grades
定期試験を欠席したときのみ「欠席」とする。
参考書
Reference Book
新井仁之著『フーリエ解析と関数解析学』あるいは『新・フーリエ解析と関数解析学』(培風館)を参考書としてあげておく。講義中に用いる記号および扱う内容の多くは、この参考書に準拠する予定である。
教科書・テキスト
Textbook
特になし.。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
講義内容と同じ講義ノートを、毎回の講義終了後のその日のうちにNUCT上にアップロードする。(事情により講義に出席できない場合はこれで自習すること。)講義ノートと同時に宿題をNUCT上にアップロードすることがあるので、1週間後までにNUCTにより提出する。これは自分の理解を確認することを目的としており、独力で解くことが重要である。宿題はTAにより採点され、さらに1週間後に模範解答とともに開示される。
注意事項
Notice for Students
特になし。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
他学科聴講の条件
Conditions for Other department student's attendance
担当者 (杉本) の許可を得ること。
レベル
Level
1
キーワード
Keyword
フーリエ級数、ヒルベルト空間、連続線型作用素、リースの定理、フーリエ変換
履修の際のアドバイス
Advice
この講義では数学的な厳密性を重視するが、論法のひとつひとつは決して難しくはないのでしっかりとついてきて欲しい。自分の頭を十分に使い、自分の手を動かしながら、時間をかけて論法や計算に習熟することが大切である。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
対面での実施を基本とする。状況に応じて Zoom によるオンライン講義に切り替えることもありうる。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)