授業の目的 【日本語】 Goals of the Course(JPN) | | 日本語の歴史、主に文法現象の動態について、具体的な事例の検討を通して学ぶ。日本語の、音韻、形態、統語・意味的な側面が相互に関連しながら変化していく様相を観察し、個々の形態の変化を条件付けたり制約として作用したりする語彙的意味や構造的特性と、変化をもたらす言語運用上の諸条件の関係について考察する。 |
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授業の目的 【英語】 Goals of the Course | | The main aims of this course are to explore properties of syntax and syntactic change in the history of Japanese. Some aspects of morphology, semantics and pragmatics are also included where relevant. We will survey selected changes and discuss different accounts, that will also introduce various approaches to syntactic change. |
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到達目標 【日本語】 Objectives of the Course(JPN) | | ・日本語の文法現象、特に文法変化を扱う研究実践に対し、要点と問題点を精確につかんで批判的に検討できるようになる。 ・日本語の音韻、形態、統語・意味的な各側面の相互関係を観察し、ある言語形式の文法史的変化と、語彙的意味や構造的特性、言語運用上の諸条件の関係について自ら考察できるようになる。 ・専門性の高い内容の議論において、相互に建設的な意見交換を行う力を身につける。 |
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授業の内容や構成 Course Content / Plan | | 日本語は、豊富な歴史的文献を持ち、その史的動態を知ることのできる言語である。本講義では、日本語の歴史的様相を概説し、文法変化の具体的な事例を取り上げながら、その動態を論じる上での観点を検討する。 文法史研究の動向をふまえ、学期ごとにテーマを定めた上で、受講生が自ら関心をもつ史的変化(もしくは共時的多機能・多用法)の事例を取り上げる。複数の学説・先行研究の見解を対照しながら批判的検討を行い、目的に応じて、日本語の動態や多様性を捉えるさまざまな観点や枠組みの有効性を議論する。 具体的には、古代語の観察を基盤に立てられた文法論の枠組みと、現代日本語の観察に基づく記述文法の枠組み、方言の観察に基づく枠組み等の比較を行う。必要に応じて、一般言語学の諸理論についても併せて検討する。 2024年度のテーマ候補は「複合辞」「副詞」などを予定している。
第1回 イントロダクション:古代語と近現代語 第2回 日本語文法史研究の動向 第3回 テーマ設定 第4回~14回 受講生の問題提起 ※事例ごとに以下の検討・ディスカッションを行う。 ①主要学説・先行研究の検討 ②異なる見解の検討 ③第3の立場の検討 ④発展的な観点の提案 第15回 まとめ |
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履修条件・関連する科目 Course Prerequisites and Related Courses | | 履修条件は要しない。ただし、日本語の古典文法の学修経験があることが望ましい。 |
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成績評価の方法と基準 Course Evaluation Method and Criteria | | 授業への取り組み(参加姿勢10%・小課題30%)および期末のレポート課題(60%)による。 60点以上を合格とする。 |
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教科書・テキスト Textbook | | 特定のテキストは使用しない。 必要に応じて受講生の取り上げた文献・研究論文の該当箇所などを資料として配付する。 |
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参考書 Reference Book | | ・高山善行・青木博史編『ガイドブック日本語文法史』ひつじ書房、2010 ・大木一夫『ガイドブック日本語史』ひつじ書房、2013 ・大木一夫編『ガイドブック日本語史調査法』ひつじ書房2019 ・青木博史・高山善行編『日本語文法史キーワード事典』ひつじ書房、2020 ・『これから研究を書くひとのためのガイドブック』第2版、佐渡島紗織、ひつじ書房.2021 ・『研究以前のモンダイ 看護研究で迷わないための超入門講座』西條剛央、医学書院.2009 ・『はじめての論文 語用論的な視点で調査研究する』田中典子、春風社.2013 その他、授業時に指示する。 その他、授業時に随時提示する。 |
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課外学習等(授業時間外学習の指示) Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours) | | ・授業時に提示する小課題に取り組む。 ・参考文献を参照し、期末レポート課題へ向けた問題設定と用例の予備調査を行う。 ※小課題・コメントペーパー等の提出方法・必要回数などは第1回の授業時に指示する。 |
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履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ Course withdrawal | | |
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備考 Others | | |
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授業開講形態等 Lecture format, etc. | | |
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