学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
人文・博前
時間割コード
Registration Code
2020305
科目区分
Course Category
専門科目
Specialized Courses
カリキュラム年度
Curriculum
2022年度入学以降
教育プログラム・分野・専門等
Major
日本語学P
科目名 【日本語】
Course Title
日本語教育文法研究a(2022入学~)
科目名 【英語】
Course Title
Studies in Pedagogical Grammar of Japanese a (Enrolled in/after 2022)
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
HUMJE5105J
担当教員 【日本語】
Instructor
志波 彩子 ○
担当教員 【英語】
Instructor
SHIBA Ayako ○
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
春 金曜日 3時限
Spring Fri 3
隔年開講
Biennial class
単位数
Credits
2
対象学年
Year
特になし
他学部生の受講の可否
Propriety of Other department student's attendance
授業形態
Course style
講義
Lecture
教職【入学年度】
Teacher's License
2022年度入学以降
教職【教科】
Teacher's License
中高専修・国語
学芸員資格(該当の有無)
Curator's Qualifications
講義題目
Title
現代日本語の他動性構文と多義語の分析


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
本講義は,日本語の構造とは何か,意味とは何かという問題の考察を通し,自身の言語や他の言語を客観的に分析する訓練を積むことで,国際人としての視野を広げ,高い知見と専門性を身に着けることを目的としている。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
The purpose of this course is to broaden students' perspectives as international citizens, and to help them acquire a high level of knowledge and expertise, by practicing objective analysis of Japanese language and other languages through consideration of the questions of what language structure is and what meaning is.

In this course the participants learn some important arguments about Japanese grammar and classify the examples from the corpus data of Contemporary Japanese, observing what is the language form relating to the meaning and the function of the given sentence, in order to develop the skills to analyze the natural language and to apply to Japanese teaching.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN)
日本語の文の意味の現れ方について,文の構造とそれを組み立てる要素に着目し,何が当該の意味を支える形式であるのかを,実例を分析しながら見極める訓練を積み,文法の基礎的な知識と分析力・考察力を養うことで,教育に応用する力をつけることを目標とする。
授業の内容や構成
Course Content / Plan
授業では日本語の文法に関する専門性の高い問題について概観する。用例を観察し,また用例の観察から一般化された構造やルールを内省によっても検証していく。コーパスから抽出した実際のデータを分析しながら,日本語文法の基本的な見解と文法をとりまくさまざまな問題について考察していく。こうした言語分析能力は,日本語(国語)教育における表現指導や読解指導においても,新たな言葉の問題にぶつかった際の考察の基盤をなすものである。日本語文法の基礎についての知識の確認と考察を繰り返すことで,日本語(国語)のさまざまな表現に対する理解と分析能力を養い,高度な日本語(国語)教育への応用を目指す。

 今年度は多義語や多義形式の意味の分析において,「構文」という観点がどのように有効であるかを議論する。まず,日本語の他動性構文の諸タイプとその移行関係について検討する。これにより,構文と構文の移行関係(ネットワーク)という考え方を理解した上で,多義語や多義形式の分析にこの観点をどのように生かすことができるかを考えていく。


第1回:日本語の他動性構文序章

第2回): モノへの働きかけ構文(状態変化,付着,除去)

第3回: モノへの働きかけ構文(運搬,生産・作成,接触)

第4回: 構文の移行関係

第5回:使役と他動,人への働きかけ構文(生理的状態変化,心理的状態変化,空間的位置変化,社会的状態変化,意識変化,催促構文)

第6回:事への働きかけ構文,所有構文

第7回: 心理的関わり構文(知覚認識)

第8回: 心理的関わり構文(知的認識,言語活動)

第9回: 心理的関わり構文(感情評価的態度,知的態度,その他)

第10回: 他動性構文のまとめ

第11回: 多義語分析(動詞「つかむ」を例に)

第12回: 多義語分析(動詞「見える」を例に)

第13回: 多義形式分析(動詞接辞「られる」を例に)

第14回: 多義形式分析

第15回: 多義形式の意味分析に構文パターンを生かすために
履修条件・関連する科目
Course Prerequisites and Related Courses
授業では日本語文法の諸現象について扱う。基本的な入門書レベルの日本語文法及び言語学の知識が必要である。
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
平常点(授業中の発言・討論)(30%)、授業での発表(30%)、期末のレポート(40%)
大学院の授業は出席することが大前提です。欠席の場合は,必ずメールにて連絡すること。
60点以上を合格とする。
教科書・テキスト
Textbook
特になし(プリントを配布します)
参考書
Reference Book
志波彩子(2022)「日本語の他動性構文の記述を目指して―奥田靖雄構文理論の継承と発展」『人文学研究論集』5
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
必ず予習をしてください。復習として,TACTのフォーラムに授業の振り返りを書いてください。
履修取り下げ制度(利用の有無)学部のみ
Course withdrawal
備考
Others
授業開講形態等
Lecture format, etc.
B-1)対面授業科目(一部遠隔:同時双方向あり)