学部・大学院区分
Undergraduate / Graduate
多・博前
時間割コード
Registration Code
3211032
科目区分
Course Category
A類Ⅰ(基礎科目)
Category A-1
科目名 【日本語】
Course Title
社会数理概論Ⅱ
科目名 【英語】
Course Title
Introduction to Mathematical Sciences in Society II
コースナンバリングコード
Course Numbering Code
担当教員 【日本語】
Instructor
永尾 太郎 ○
担当教員 【英語】
Instructor
NAGAO Taro ○
単位数
Credits
2
開講期・開講時間帯
Term / Day / Period
秋 金曜日 3時限
秋 金曜日 4時限
Fall Fri 3
Fall Fri 4
授業形態
Course style

学科・専攻
Department / Program
多元数理科学研究科
必修・選択
Required / Selected
選択


授業の目的 【日本語】
Goals of the Course(JPN)
本講義は、連携大学院制度のもとで、主に本学理学部数理学科、多元数理科学研究科の卒業生で数学や数学的手法・思考を活かして社会や企業の第一線で活躍をする専門家の方々を客員教員として招聘して行うものである。
社会や企業における数学や数学的手法・思考の具体的な活用内容を学ぶことにより、学生が数学の社会における有用性を知り、また自身の将来の進路の選択肢を広げることが可能になる。
授業の目的 【英語】
Goals of the Course
This course is given mainly by specialists actively working in the society and companies applying mathematics and mathematical method/thinking. Students learn the usability of mathematics in the society, and widen their choices of future career.
到達目標 【日本語】
Objectives of the Course(JPN))
企業の現場でおこなわれている、業務、研究活動などの概観を理解し、数学がどのように使われているかを体得する。またそれらについて簡明に説明ができるようにする。

今井:
① 量子コンピュータとは何かを理解する
② 量子コンピュータの実社会への適用例を理解する。どのような場面で活用できるかを考えられるようになる
③ 量子コンピュータの代表的なアルゴリズムを理解する
④ 量子コンピュータ業界で働くイメージを持てるようになる。量子コンピュータについて、各社の関わり方や、職種ごとの関わり方を理解する

津留:
ブラック・ショールズのオプション評価モデルなど資産運用の分野でも幅広く数学が活用されております。本講座では、ポートフォリオ戦略における具体的な事例を通じて資産運用業における数学的分析ツールおよび思考ツールの活用の基礎を学び、その展開を独習できるようになる事を目標とします。

松岡:
数理最適化の概要について理解し、実際の応用例について説明できるようになることを目標とする。
また数理最適化を軸として、数学が実社会の課題の解決にどのように活かされるのかについても紹介する。
到達目標 【英語】
Objectives of the Course
The students aim to understand the overview of research and other related works at companies. They are encouraged to look for places where mathematics are employed. Also, it will be good that if they can explain these points to others.

IMAI:
① Understand what a Quantum Computation is.
② You will be able to understand the industrial applications of Quantum Computation and consider in what situations they can be used.
③ Understand typical algorithms for Quantum Computation.
④ Be able to imagine working in the quantum computer industry. Understand how companies and occupations are involved with Quantum Computation.

TSURU:
Mathematics is widely used in the Wealth Management industry such as Black-Scholes's Option Evaluation Model etc..
In this course, through concrete examples for Portfolio Strategies, Students will learn the basics of using method of Mathematical Analysis tools and
Logical Thinking tools in the Wealth Management industry.
Furthermore, it will provide the guidance to learn more specialized topics by Self-Study.

MATSUOKA:
The goal of this lecture is to understand the outline of mathematical optimization and to be able to explain actual application examples.
We will also introduce how mathematics can be used to solve problems in the real world, focusing on mathematical optimization.
授業の内容や構成
Course Content / Plan
今井:
第1回講義. 量子アニーリング入門と組み合わせ最適化問題への適用
第2~3回講義. 量子ゲートコンピュータ入門
第3~4回講義. 量子ゲートコンピュータのアルゴリズム
第5回講義 量子コンピュータ業界の業界研究
*講義の進捗によっては、内容の追加を行う可能性もあります。

IMAI:
Lecture 1: Introduction to a quantum annealing and its application to combinatorial optimization.
Lectures 2-3: Introduction to Quantum Computation.
Lectures 3-4: Algorithms for Quantum Computation.
Lecture 5: Research on the Quantum Computation industry.
*Depending on the progress of the lectures, additional content may be added.

津留:
・MPT入門
・ポートフォリオ管理
・ヘッジファンド
・デリバティブズ
・資産運用業における数学の交流点(将来展望も含めて)

TSURU:
・Introduction to Modern Portfolio Theory
・Portfolio Management
・Hedge Fund
・Derivatives
・The intersection of Math and Wealth Management with future perspectives

松岡:
数理最適化の理論的な側面と実社会への応用の両面について解説する。
各回のテーマは以下を予定しているが、受講者の関心や講義の進捗状況に応じて内容を変更をする場合がある。

1. 数理最適化の概要
2. 連続最適化のアルゴリズムと数理モデリング
3. 数理最適化の実践演習
4. 離散最適化のアルゴリズムとメタヒューリスティクス
5. 発展的話題

MATSUOKA:
Both the theoretical aspect of mathematical optimization and its application to the real world are explained.
The theme of each lecture is planned as follows, but the contents may be changed according to the interest of the students and the progress of the lecture.

1. Outline of mathematical optimization
2. Algorithms for continuous optimization and mathematical modeling
3. practical exercises for mathematical optimization
4. Algorithms for discrete optimization and metaheuristics
5. Advanced topics
履修条件
Course Prerequisites
特になし

This course will be taught in Japanese.
関連する科目
Related Courses
特になし
成績評価の方法と基準
Course Evaluation Method and Criteria
レポートなどによる学習成果点で評価を行う。詳細については、初回講義配布資料で説明をする。
教科書・テキスト
Textbook
今井:なし

津留:なし

松岡:なし
参考書
Reference Book
今井:
以下の本が、第2~4回の講義を理解するのに役立つと思います:
① 量子コンピュータと量子通信I -量子力学とコンピュータ科学-, 著者 : Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang, 訳 : 木村 達也, オーム社
② 量子コンピュータと量子通信II -量子コンピュータとアルゴリズム-,著者:Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang,訳:木村 達也, オーム社
※上記の原著(英語)で読みたい場合は、「Quantum Computation and Quantum Information, Michael A. Nielsen, Isaac L. Chuang, CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS」のPartⅠ, Ⅱを参照してください。

津留:講義の中で適宜紹介します。

松岡:講義中に適宜紹介する。
課外学習等(授業時間外学習の指示)
Study Load(Self-directed Learning Outside Course Hours)
講義の復習を行うとともに、可能なら自主的に関連項目について調べる。
注意事項
Notice for Students
講義実施の詳細については、初回講義配布資料で説明する。

講義担当は以下の3名です。
今井春奈(NECソリューションイノベータ株式会社)、
津留智浩(野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社)、
松岡勇気(株式会社NTTデータ数理システム)

この講義は金曜日(3時限、4時限)または水曜日(3時限、4時限)に開講します。
学期中の日程および場所の変更はTACTと多元数理科学研究棟1F掲示板でお知らせします。

津留:簡単な計算問題も用意する予定なのでノートPCや電卓をご持参して頂けると便利です。

松岡:積極的な質問や発言を歓迎します。
他学科聴講の可否
Propriety of Other department student's attendance
不可
他学科聴講の条件
Conditions of Other department student's attendance
レベル
Level
2
キーワード
Keyword
今井:量子アニーリングコンピュータ、組み合わせ最適化問題、量子ゲートコンピュータ、量子フーリエ変換

津留:リスク・プレミアム、分散投資、効率的フロンティア、回帰分析、伊藤のレンマ

松岡:数理最適化,組合せ最適化,数学の実社会への応用,AI
履修の際のアドバイス
Advice
今井:
量子コンピュータ業界は、数学の知識を活かせる場面が多々あります。本授業を通して、数学を学んだ人達が、どのように量子コンピュータ業界に貢献していけるのかをイメージできるようになればと思います。

津留:
古い言い回しかもしれませんが、T字型の人材から一歩進めてΠ字型の人材が社会では求められてます。皆さんが既に備えていらしゃる数学スキルに、例えば、法律の知識などを有機的に掛け合わせること、数学×法律で、皆さんの活躍の舞台は格段に広がります。本講座が、新しい可能性へのチャレンジのきっかけとなれば幸いです。

松岡:
電車の乗り換えから荷物の配送計画、工場における生産計画や店舗従業員のシフトスケジューリングまで、数理最適化は実社会の様々な場面で利用されています。
このように現代社会において必要不可欠な技術となっている数理最適化ですが、理論的な側面はもちろんのこと、実際にそれを応用する場面においても数学的な能力が非常に役立ちます。
就職希望の有無に関わらず、数学や数学的な能力が実社会の課題解決にどのように用いられるかに興味がある方は是非受講してみてください。
授業開講形態等
Lecture format, etc.
対面で実施する、もしくは、TACTによる遠隔講義で実施する。
遠隔授業(オンデマンド型)で行う場合の追加措置
Additional measures for remote class (on-demand class)